あっさり簡単「おうち中華」レシピ 3選
こってりした印象が強い中華料理だけど、家で食べるならあっさり味のメニューがいい。調理は簡単、味付けはシンプルな料理だからナチュラルワインに合わせても相性抜群!
教えてくれたのは…
【酒徒さん】
中華料理愛好家。学生時代に中華料理に魅了され、その後北京、上海、広州に計10年在住。現地で出合った料理のレシピをSNSなどで発信している。著書『手軽 あっさり 毎日食べたい あたらしい家中華』(マガジンハウス)が大ヒット中。
砂鍋丸子(肉団子の土鍋煮込み)
肉団子と白菜、春雨だけのシンプルな鍋。驚くほどの薄味ですが、これが本場の味!
◆用料/材料
・豚ひき肉…250g
・春雨(緑豆粉100%の春雨推奨)…50g(乾燥時)
・白菜…1/4個(300〜400g)
・白葱みじん切り…10㎝分
・生姜みじん切り…1片分
・生姜細切り…1片分
・炒め油…大さじ1
・水…800ml(鍋の大きさに合わせて調整する)
〈下味用〉
・塩…適量(小さじ1と1/2~お好みで)
・胡椒…少々
・卵…1個
・片栗粉…大さじ1
・油…大さじ1/2
・塩…適宜
・胡椒…適量(お好みで。多め推奨)
・胡麻油…大さじ1
◆做法/作り方
1:春雨は袋の表示どおりに戻す。白菜はひと口大にちぎる。
2:肉団子のタネを作る。ボウルに豚ひき肉、白葱、生姜みじん切り、下味用の塩、胡椒を入れ、卵を割り入れてよく混ぜ、片栗粉を加えて揉み込み、更に油を加え揉み込む。
3:土鍋を軽く熱して炒め油をなじませ、生姜細切りを入れる。香りが出たら白菜を入れ、音が立ったら分量の水を入れ、蓋をして強火にする。沸騰したら弱中火にし5分ほど煮る。
4:土鍋の蓋を取り春雨を入れる。再度煮立ったら、2のタネを左手で握り、親指と人差し指の間からにゅるりとピンポン玉大のタネを押し出し、右手に持ったスプーンで団子状にすくいとって、土鍋に入れる。タネがなくなるまで繰り返し、再度蓋をして更に5分煮る。
5:塩胡椒で味を調え、胡麻油を回しかける。
《酒徒’s POINT》
僕が北京に留学していた時代の思い出の一品。わずかな塩気やうまみを探りながら、じんわり味わうのが現地流。調味料、片栗粉、油の順で揉み込み、豚肉のうまみを閉じ込めるのがポイント。胡椒をしっかり効かせると、香りがいいアクセントに。
蝦仁炒蛋(海老の卵炒め)
卵がふんわり、海老はプリプリ! 強火で手早く仕上げるのがコツ。
◆用料/材料
・むき海老(ブラックタイガー)…10~12尾
・卵…3個
・炒め油…大さじ2
・塩…適量(ひとつまみ~お好みで)
〈下味用〉
・塩…ひとつまみ
・紹興酒…大さじ1/2
・片栗粉…大さじ1
・油…小さじ1
◆做法/作り方
1:海老は背ワタを取り背中に切り込みを入れ、塩小さじ1/2と片栗粉大さじ2(いずれも分量外)を揉み込む。水で揉み洗いし水気をふき取りボウルに入れ、下味用の塩と紹興酒を加えて揉み込み、更に片栗粉、油の順で揉み込む。
2:ボウルに卵を割り入れ、塩少々(分量外)を入れてよく溶く。
3:鍋に湯を沸かし、弱中火にして海老を1分ほど茹で、ざるに上げる。
4:中華鍋を強火で熱して炒め油をなじませたら、卵を注ぎ入れる。卵の縁が固まってきたらふんわりと炒め、半熟のうちに海老を入れる。焦げ目をつけないよう優しく炒め、塩で味を調える。
《酒徒’s POINT》
卵が焦げ付くのが怖くて強火にできない…という人が多いですが、中華鍋やフライパンを煙が出るまで熱し、かつ鍋肌に油がなじんでいれば、焦げ付かないので大丈夫! 木べらなど幅の広い道具でふわっと混ぜましょう。
葱油蘿蔔絲(せん切り大根の葱油和え)
上海近郊、江南省の定番冷菜。おいしすぎて、あっという間に大根一本完食!?
◆用料/材料
・大根…約400g
・小葱…2~3本
・塩…4g(大根の重量の1%)
・油(菜種油など)…大さじ1と1/2
◆做法/作り方
1:大根は皮をむきせん切りにし、塩を揉み込み20分ほど置く。手で握って強く絞り、できる限り水気を出す。小葱は小口切りにする。
2:(1)をボウルに入れる。
3:小鍋で油を煙が出るまで熱し、(2)のボウルに注ぎ、全体をよく和える。
《酒徒’s POINT》
冬、大根がおいしい時期にぜひ作ってほしい! しっかり塩揉み&水気を絞ると、食感よく、そしてキリッとした味に仕上がります。油を熱するときには怖がらず熱々に熱すること。大根にかけたときにジュワーッと音が立つのが正解!
2024年Oggi4月号「あっさり簡単『おうち中華』を作ろう」より
料理/酒徒 撮影/松村隆史 スタイリスト/西崎弥沙 構成/河野友紀
再構成/Oggi.jp編集部