2034年、働く私たちの「未来予想図」
コロナ禍の数年で、私たちのライフスタイルがこんなに大きく変わったのだから、これから10年もあれば、さらに劇的な変化が起きるのでは…!? すでに起きている兆しをもとに、10年後・2034年の未来予想図を専門家に予測していただきました!
教えてくださったのはこちらの方々
2034年の働き方・生活・人間関係はどうなる?
10年後の私たちの生活や人間関係、専門家たちはどう予想する? 新たなサービスや働き方も要チェックしてみて。
所有より利用にお金を使う世の中に
「モノや関係性を固定することをリスクととらえ、〝決めない〟ことが好まれるように。カーシェアに続き、家電や家具のサブスクも一般的に。その流れで、『この人と一生添い遂げる』と決めることも敬遠されるようになるかも!?」(松井)
シェアハウスで暮らす人が増える
「自室のひとり時間は確保しながら、〝コミュニティの中で暮らす〟ことを選ぶ人が増加。それぞれのワンルームで完結する閉じた人間関係から、コミュニティが介在する形に変化しそう」(藤村)
パートナーとの円満離居が一般的に
「リモートでのコミュニケーションがスムーズになるにつれて、一緒に暮らさなくてもいいと考える人が増加。どちらかが何かをガマンして同居するより、『離れて暮らして相手の願いを叶える』ことで絆が深まる場合も」(松井)
セレンディピティを生み出すサービスが発展
「ネットで自分好みのモノばかりオススメされていると安心な反面、〝予測不可能〟なことへの渇望も。そんな人間の心理も見越して、偶然がもたらす幸運に出合う=セレンディピティを演出するアルゴリズムも開発されているとか」(松井)
グチはAIに聞いてもらうのがマナーに
「今の若者は友達に気を使い、パーソナルな話は避ける傾向が」(藤村)
「AIとのチャットなら1秒でなぐさめてくれます(笑)」(松井)
「AIとのブレストから、より人間らしい発想を生み出せるという希望も持っています」(林)
海外で働く一部の人と現状満足派の大勢に二極化
「手ごろに多くのモノや情報が手に入り、生活満足度は上昇傾向。刺激を求めて日本を離れる人は少数派に」(松井)
「語学も微妙なニュアンス以外は自動翻訳でこと足りそう」(林)
マルコ・ポーロ的 or千利休的な生き方が人間の役割に
「未踏の地を旅したマルコ・ポーロのように、ネットに情報がない分野を探求することは、今後も人間の使命。また〝お茶を飲む〟という行為に様式美を見出し〝茶の湯〟を確立させた千利休のように、些細なことでも『コレが面白い!』と語ることも、AIでは説得力がありません」(林)
コミュニティとの繫がりが心の支えに
「これからの時代、人間同士の繫がりは希少になっていく一方。そんな時代でも育児や介護をするときは、近所にいる知り合いや、拠り所になるような場所が助けになります」(藤村) 「会社や家族を超えた女性同士の連帯、シスターフッドもますます必要とされていくのでは」(松井)
「消齢化」が進む
「年齢による価値観や嗜好の差が消えつつある現象を指す造語。たとえば出産年齢が多様化して、幅広い年代のママ友ができるなど。アンチエイジング市場も盛況」(松井)
「自分のiPS細胞を使った若返り医療も発達しています」(林)
2024年Oggi2月号「オンラインの普及で『キャリア』×『恋愛・結婚』の実態は変わった?」
構成/佐々木 恵・酒井亜希子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部
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