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LIFESTYLE

2023.07.20

「肩を並べる」とは一緒に歩くことや同等であることを指す言葉!使い方を例文で紹介

肩を並べるとは、一緒に歩くことや同等の水準であることを指す言葉です。ネガティブな意味はない言葉ですが、シチュエーションによっては失礼になることもあるため注意が必要です。使い方を例文をとおしてご紹介します。

肩を並べるとは?意味を例文でご紹介

「肩を並べる」とは、次の意味で使われることがあります。

・一緒に歩くこと
・同等の水準であること

それぞれ意味が異なります。どのようなシチュエーションで使う言葉なのか、詳しく見ていきましょう。

一緒に歩くこと

一緒に歩くことや一緒に立つことを「肩を並べる」と表現することがあります。たとえば、次のように使います。

・さっきまで喧嘩をしていたのに、肩を並べて帰っていった。本当に仲がよいのだろう。
・彼女と肩を並べて散歩をした。彼女の話は面白く、あっという間に時間が過ぎた。

なお、「肩を並べる」という表現は、あくまでも比喩的に用います。身長差があって肩が並ばないときでも、一緒に歩いたり立ったりしているならば「肩を並べる」と表現しましょう。

類似する言葉として「机を並べる」が挙げられます。「一緒に勉強する」「クラスメイトとして過ごす」「同じ職場で過ごす」といった意味で使われますが、この言葉も「肩を並べる」と同様、比喩的に用いることが一般的です。

そのため、実際に机を並べ(=隣の席になる)てはいなくても、同じクラスや会社で過ごしたのであれば、「机を並べて勉強した」「机を並べて働いた」などと表現できます。

肩を並べて働く二人の女性
(c)Shutterstock.com

同等の水準であること

実力や勢力などが同等であるときに、「肩を並べる」と表現することがあります。人間だけでなく、国や会社、立場などが「肩を並べる」こともあります。

・つい10年ほどまでは発展途上国と呼ばれていたが、近年は大国とも肩を並べるようになってきた。
・彼とは肩を並べて成長してきた。仕事を頑張ろうと思えるのも、彼という存在がいるからだ。

相手によっては「肩を並べる」という表現が失礼にあたることもあるため、注意が必要です。上司と部下、師匠と弟子などが、特定の事象に関して同程度の水準にある場合であっても、「肩を並べる」と表現することは控えるほうがよいでしょう。

たとえば優秀な学生が、担当教授と共同で研究し、優れた成果を出したとしましょう。学生本人が「教授と肩を並べて研究してきました」というのは、教授と自分を同等とみなしていると考えられ、教授に対して失礼です。

あまり指導を受けていないと感じても、「教授のご指導の下、研究を続けてきました」と表現するほうが無難でしょう。

肩を並べるの類義語・対義語をご紹介

仕事の話をする男女
(c)Shutterstock.com

「肩を並べる」と似た意味で使う言葉に次のものがあります。

・匹敵する
・双璧を成す
・張り合う

また、「肩を並べる」とは反対の意味で使う言葉としては、次のものが挙げられます。

・程遠い
・唯一無二

それぞれの意味を例文をとおして見ていきましょう。

類義語1.匹敵する

「匹敵する(ひってきする)」とは、能力や立場などが同程度であることです。似た言葉に「比肩する(ひけんする)」があります。

なお「肩を並べる」は、AとBがまったく同程度であるときに使いますが、「匹敵する」はどちらか一方がもう片方に追い付いたときや、異なる土壌のものを比べるときなどに使う傾向にあります。いくつか例を挙げて見ていきましょう。

・彼女の文章は、あの有名な作家にも匹敵するほどだ。
・祖母が大切にしているカメオのブローチを見せてもらった。現在の価値では300万円に匹敵するそうだ。

上記の例からもわかるとおり、「匹敵する」は比べる対象がまったく同等ではないときに用います。ニュアンスを理解して、「肩を並べる」と使い分けてください。

類義語2.双璧を成す

「双璧を成す(そうへきをなす)」とは、能力や立場がほぼ同じものが2つあるときに使う言葉です。たとえば、次のように使えます。

・わが社の営業で双璧を成すのが、A君とBさんだ。どちらも営業成績がよいだけでなく、取引先からの評判もよく、人柄のよさも双璧を成している。
・彼の作品のなかでも、双璧を成すのがこの2つだ。いずれも人物描写が素晴らしく、読者から映像化してほしいとの声が高まっている。

類似する言葉としては、「両巨頭だ(りょうきょとうだ)」や「甲乙つけがたい(こうおつつけがたい)」などが挙げられます。

類義語3.張り合う

「張り合う(はりあう)」とは、ライバル関係にあるときに使う言葉です。ただし、どちらか一方だけがライバルと認識している可能性もあるため、能力や立場などが同等とは限りません。たとえば、次のように使えます。

・彼らは何かにつけて張り合っている。昨日、A君が素晴らしいプレゼンをしたが、今日はB君が負けじとよいプレゼンをした。
・わたしは彼に対して張り合う気持ちはありません。しかし、何かと彼が張り合ってきて迷惑です。

対義語1.程遠い

「程遠い(ほどとおい)」とは、程度や能力がかけ離れているときに使う言葉です。比較する対象に差があるときに使うため、場合によっては相手に失礼になるかもしれません。状況を正しく判断してから使うようにしましょう。

・少しでも彼女に近づこうと丁寧に絵を描いたが、彼女の作品とは程遠いものができあがった。
・お褒めの言葉をいただきありがとうございます。しかし、まだまだ目指すところとは程遠く、これからも精進してまいります。

対義語2.唯一無二

「唯一無二(ゆいいつむに)」とは、比べられない独特な存在のことを示す言葉です。「個性的」という意味で用いることもあります。

・この表現は彼にしかできない言い回しだ。短編エッセイにおいて、彼は唯一無二の才能を持っているといえる。
・このお皿は唯一無二の宝物です。わたしにとっては価値があります。

肩を並べるを適切な場面で用いよう

同等をイメージするシーソー
(c)Shutterstock.com

肩を並べるとは、一緒に立つときや歩くとき、同等のレベルであるときに使う言葉です。ただし、比べる対象が同等といえないときには、相手に対して失礼になることがあります。本当に同等といってよいのか考えてから、使うようにしてください。

TOP画像/(c)Shutterstock.co

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