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義理の姉「義姉」の呼び方・読み方とは?
まずはじめに、「義姉」の言葉の意味についてチェックしてみましょう。
【義姉(ぎし)】
(1)義理の姉。妻または夫の姉、兄の妻など。
(2)血縁関係はないが、姉妹の約束を交わして姉としている人。
<小学館「デジタル大辞泉」より>
義姉とは、漢字の通り義理の姉のこと。妻または夫の姉、兄の妻など。血縁関係はないけれど、姉妹の約束を交わして姉としている人を表す際に使われています。たとえ年下であったとしても、配偶者の姉、あるいは兄の妻はみな義姉ということになるでしょう。基本的に、自分よりも目上の立場にあたります。
【質問】「義理の姉」がいる人の割合は?
※アンケート20〜39歳の日本全国の女性を対象にOggi編集部が質問。調査設問数10問、調査回収人数121名(未回答含む)。
「あなたは『義理の姉』がいますか?」という質問には、76.9%の人が「いない」と回答。義姉がいるという人のうち、18.2%の人は「結婚相手の姉」、残り4.9%の人は「自分の兄の配偶者」とのことでした。義姉がいない人がほとんどとはいえ、婚姻により配偶者の姉が義姉になるパターンがやや多いようです。
一人っ子の人のなかには、結婚したことで初めて姉と呼べる存在ができたり、義理とはいえきょうだいができたりした人もいるでしょう。緊張しがちな親族付き合いのうち、まだ慣れない義姉との距離感や呼び方に悩んでしまうこともありそうです。特に自分より若い義姉やはるかに年上の義姉となると、判断が難しくなるかもしれません。
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「義理の姉」の呼び方
実際に「義理の姉」がいる人たちから、呼び方に関する体験談をまとめました。呼び方に悩んでいる人はぜひ、参考にしてみてください。
おねえさん
「義理の姉で年上なので、『おねえちゃん』は馴れ馴れしすぎるし、名前+さんで呼ぶのはよそよそしすぎると思い、『おねえさん』が1番ちょうどよいと考えたから」(30代・石川県)
親族である以上、あまりにもよそよそしい呼び方はかえって失礼になることも。かといって馴れ馴れしい印象を与えてしまうのも、あまりよいことではありません。「おねえさん」という丁寧かつ親しみを込めた呼び名だと、ちょうどよい距離感を保つことができそうです。
初めて義姉ができた場合は、この呼び方から始めてみると相手を不快にさせることもなく、トラブルにもなりにくそう。自分より年上の義姉の場合は特に、敬意をはらっていることがしっかり伝わる「おねえさん」と呼ぶのがベターでしょう。
名前に「さん」づけ
「相手も名前プラス『さん』で呼んでいるから」(30代・神奈川県)
自分の義妹を、「いもうとさん」と呼ぶ人はあまりいないでしょう。それに合わせてこちらも義姉を「おねえさん」ではなく、名前で呼んでいるという人も。義姉の自分に対する呼び方にあわせている以上、失礼な印象もなく無難な選択肢といえそうです。義姉が年上でも年下でも、相手を敬っていることが伝わります。
おねえちゃん
「配偶者がねぇちゃんと呼んでいるから」(30代・福島県)
配偶者の姉が義姉となるような場合、義姉の実弟である彼に呼び名を合わせるのもひとつの手。「ねえちゃん」だとラフすぎる印象は否めませんが、「おねえちゃん」であれば許容範囲になることも。相手との距離感を踏まえ、事前にそう呼んでもよいか確認すると安心です。
名前に「ちゃん」づけ
「親しみを込めて」(30代・福島県)
義理の姉との関係性によっては、あえて親しみをこめた名前呼びにする場合も。年齢が自分よりも下の義姉や、同世代で仲良くなれそうなタイプの義姉とは、友達のような呼び方がかえって好印象になることもあるようです。本人に了承を得たうえで、失礼にならないように使っていくとよいでしょう。
仮に義姉と仲の良い関係になったとしても、義両親の前や親戚での集まりの場では、呼び捨てや愛称で呼ぶのは控えるようにしたほうがベター。状況や空気を読んで、臨機応変に適切な呼び方をすることを意識しましょう。
【体験談】「義理の姉」の呼び方はどうやって決まった?
「義理の姉」をどう呼ぶか決めるにあたって、どのような経緯があったのかについてもアンケート。呼び方を決めあぐねている人はチェックしてみてください。
おねえさん
「名前で呼ぶほど親しくなく、○○(夫)のお姉さんと呼ぶのも回りくどいので、無難な呼び方として『おねえさん』と呼んでいる」(30代・千葉県)
「呼び方に関して話し合ったことはなく、なんとなく敬意を払いつつ親しみを込めた言い方でお姉さんがしっくりくると感じたからです」(30代・宮城県)
やはり「おねえさん」は鉄板の呼び方のようです。マナー的にも問題なく、公の場で呼ぶのにもふさわしい呼称です。悩んだらまずは「おねえさん」と呼んでみて、そのうえでよりよい呼び方を考えてみてもよいかもしれません。あるいは失礼のないように「なんとお呼びしたらよいですか?」と本人に聞いてみるのも、義姉妹間の会話を広げるきっかけになるでしょう。
おねえちゃん
「同じ歳だから」(30代・大阪府)
こちらは「おねえさん」よりもややフランクな、「おねえちゃん」と呼んでいる人からの回答。年齢が同じとなると、親族とはいえ妹として接するのが気まずいこともあります。「お互い歳も近いし、もしよければおねえちゃんと呼んでもいいですか?」と確認してみるのもよさそうです。
名前に「ちゃん」か「さん」づけ
「周りの人がそう呼んでいたから」(30代・愛知県)
「急に姉とは呼びにくいので、ちゃんづけで呼んでいたら、そのまま定着した」(30代・岡山県)
「滅多に会わないので、お姉さんって呼ぶ感じでもないかな」(30代・長野県)
入籍前のお付き合いの段階から交流があるなど、まだ義姉とはいいがたい段階で知り合う場合もあるでしょう。婚約すらしていないようなときに、おねえさんと呼ぶと気まずくなってしまうことも。そんなときは、親しみを込めた名前呼びがよいかもしれません。
あるいは義理のお姉さん自身から、「お義姉さんは堅苦しいのでやめてほしい」「名前で呼んでほしい」などと言われた場合は、その中で呼びやすい呼び方に変えてみるのも◎。ただし名前呼びになった=距離が縮まったと思いこんで、馴れ馴れしい雰囲気を出すのは避けた方がいいでしょう。 とくに義姉とめったに会わない場合などは、距離感をはき違えないように気をつけましょう。
愛称
「子供がそう呼び始めた」(30代・東京都)
子供が呼び始めたあだ名を自分も使うことで、お互いにより親しみを覚えられるかもしれません。もちろん本人に許可をとることが大前提ですが、よほど失礼なものでない限り、あだ名を使うことで距離感が自然に縮まるかも。どのような呼び方であれ、義姉自身がそれを好ましく思えるかどうかが大事です。
【番外編】「呼び方」以外のコミュニケーションで気をつけるべきこと
義姉に対する「呼び方」がわかったところで、今度は「呼び方」以外のコミュニケーションで気をつけるべきことをピックアップしてみました。深く考えると難しいと思うことも、シンプルに考えれば意識しやすいはずです。
ほどよい距離感を意識する
「あまり干渉しすぎないこと」(20代・東京都)
「ほどよい距離感を保って、相手をたてる」(30代・佐賀県)
「むやみに絡もうとしない」(30代・東京都)
「近づき過ぎず離れすぎず、頼られたら可能な限り応える等」(30代・大分県)
「馴れ馴れしくしすぎず、適度な距離感を保つ」(30代・東京都)
「元々は違う環境で育った他人なので、ある程度の距離を保つ。いろいろ言われても流して流して、会ったときだけはいい子ぶっておく」(30代・和歌山県)
ほどよい距離感を保つことが大事、という意見が多数寄せられました。「せっかく家族の一員になれたのだから仲よくなりたい」という気持ちもあるかもしれませんが、距離が近すぎないほうが付き合いやすいと考える人は多いようです。
相手と深く関わりすぎることで嫌な面が見えてしまったり、価値観の違いに気疲れしてしまったりすることもあります。これは義姉との関わり方だけでなく、人間関係全般においていえることでしょう。お互いを干渉せずにある程度の距離感を保ちながら付き合っていくのが一番楽なのかもしれません。
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コミュニケーションを大切にする
「たわいもない話ができる」(30代・大分県)
「共通の話題を見つける」(20代・神奈川県)
「会話を大切にする」(20代・富山県)
「年に数回でも定期的にご飯を食べたり、LINEをしたり、コミュニケーションをマメにとれるようにする」(30代・東京都)
「話を合わせる。近すぎず遠すぎずの距離を保つ」(30代・島根県)
きちんと挨拶をする、明るい笑顔で会話をするなど、親族としてのマナーを踏まえたコミュニケーションは大切です。たとえ会う機会や連絡が少なかったとしても、関わる際にはしっかりと、お互いが気持ちよく顔を合わせられるようなコミュニケーションをとりましょう。
もしも共通の趣味があるようならば、それをきっかけに会話を広げるなど、義姉妹としての信頼関係を築いておくのも無難。ほどよい距離感を保ちつつも、顔を合わせれば気さくに接するのが理想的でしょう。
固くなりすぎないようにする
「おどおどするとよくないので、気さくに」(20代・北海道)
「愛想を振りまく」(30代・神奈川県)
「あまり付き合い方を考えすぎない」(30代・東京都)
「本当の姉妹のように、包み隠さず正直な態度で接し、言いたいことを言う。お互いの好きなことやショッピングなどの時間を共有する」(20代・岩手県)
「話しかけたり関わりをもとうとすること」(30代・三重県)
親族となる相手に気を遣うのはとても大切なことですが、最初から気を遣いすぎてしまうとそれが当たり前になり、今後の付き合いが堅苦しいものになってしまうかも。相手もそんなあなたに緊張してしまい、お互いに心を開きにくくなる可能性も。気遣いの程度を考えつつも、自然体の自分も少しずつ出していくと、居心地のよい親族付き合いを続けられるかもしれません。
敬意を忘れない
「義理とはいえ、姉という意識でそれなりの尊敬の意をもつこと」(20代・神奈川県)
「親しき仲にも礼儀あり」(30代・愛知県)
「丁寧な態度を忘れない」(30代・宮城県)
「友達と同じようにあくまでも敬意をはらう」(20代・岡山県)
「相手を尊重すること」(30代・神奈川県)
「感謝の心をもつこと」(30代・岡山県)
「親しき仲にも礼儀あり」を心掛けましょう。実年齢に関わらず、相手が義姉という立場だと理解して接することが大切。「友達よりは真面目に、上司よりはフランクな感じが理想」という意見もあげられていましたが、目上の立場を敬う気持ちをもちましょう。そうすれば、おのずと失礼のない振る舞いができるようになるはず。
自己主張は控えめに
「差し障りなくかかわる」(30代・埼玉県)
「受け身に徹する。程よい距離を保つ。夫経由で連絡を取り合う程度の距離感を保つ」(30代・大阪府)
「当たり障りなく受け身で過ごす」(30代・愛媛県)
「義姉の話をよく聞いて、聞き上手になること」(30代・千葉県)
「相手の話を聞き、共感してあげること」(30代・埼玉県)
自分の意見を主張しすぎず、相手の話やアドバイスを素直に聞く姿勢もときには大切です。義姉が何を考え、何を思い、どのような性格をしているのか知るための手がかりにもなります。
もし、言いたいことが自分の口から伝えにくいようならば、配偶者経由で上手に伝えてもらうのが◎。トラブルを避け円満な関係を築くためにも、自己アピールはほどほどに、聞き上手になることを意識しましょう。
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最後に
昨今では、義理の家族との関係性も多様化し、昔ほど義姉に対して悪い印象や硬い印象も少なくなりました。なかには毎週一緒に出掛けたり、家族ぐるみでご飯を食べるほど仲のよい義姉妹もいるようです。義家族との付き合い方に関しても、多様性の時代がやってきたといえるでしょう。
とはいえ…配偶者の姉妹は小姑と呼ばれることもあるので、なかにはネガティブなイメージをもっている人もいるかもしれません。「嫌われてしまったらどうしよう」「失礼があっては大変」と、義姉との関係に緊張感をおぼえている人もいるでしょうか。
しかし、過剰に心配しすぎる必要はありません。こちらが誠心誠意向き合っていれば、相手もそれを蔑ろにしたり、否定したりすることはそうないはずです。今回のアンケート結果では、「義姉との付き合い方には気を遣っている」という意見が多いようでしたが、義理の姉への呼び方を考えるのも、義妹としての気遣いの一種だといえそうです。相手の気持ちを想像しつつ、ときには本人にもヒアリングをしながら、自分の親族関係にぴったりの呼び方を考えていくと◎。
義理の姉とうまく付き合えている人は、必要以上の話はしない、一定時間以上一緒にいないなど、ちょうどよい距離感で接することがベストだと心得て対策しているようです。これからも末永く親族付き合いを続けていく可能性が高い相手ですから、気持ちよく顔を合わせられるように、人としてのモラルとマナーをもち、ほどよい距離感を意識して接しましょう。
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