【33歳・部下と不倫をして転職に追い込まれたケース】
年下の男性は恋愛対象に見られないと思っていた夏奈子さん(仮名)は、自分の部下である菅野さん(仮名)と不倫。きっかけは菅野さんから仕事の相談を受けたことでした。
「3歳年下の彼は新婚で、奥様は私より1歳年上だと聞いていました。仕事で失敗続きだった彼から『モチベーションが上がらないから相談したい』と言われ、食事に連れて行ったんです。そこで菅野さんからいきなり『ずっと夏奈子さんのことが好きでした。結婚しているけれど僕と特別な仲になってくれませんか。そうしたら仕事も頑張れる気がします』と告白され、その日から不倫関係が始まったんです…」
当初、菅野さんを恋愛対象として見ていなかった夏奈子さんは「私が付き合うことで彼の成績が上がるなら」と考え、交際をOKしたそう。しかしだんだんと菅野さんにのめり込んでいく自分が怖くなったと振り返ります。
気づけば彼に夢中に。しかし半年で事態が急変
「気づけば、私のほうが彼に夢中になっていました。デートは週に2回ほど、私の家に菅野さんが遊びにくるルーティンで半年以上も不倫が続いたんです。最初に彼が言った通り、彼は私と付き合うことで仕事への意欲が増し、これまでにないほど高成績を上げることができていました。だから不倫はいけないと思いつつも『彼の仕事への影響を思えば、この不倫は悪いことじゃないはず』と自分に言い聞かせていましたね」
しかし不倫をスタートさせて半年めにして、菅野さんの妻に不倫が知られ事態は急変。菅野さんの妻は職場に怒鳴り込み、夏奈子さんの上司に「夏奈子さんをクビにするべきだ」と抗議をしたそうです。
「上司から呼び出され、一部始終を聞きました。小さな会社だったので、社長は自社の評判が落ちるのを避けたいからという理由で、私を解雇すると言ってきました。まさか不倫で仕事を失うと思っていなかったので、これには途方に暮れてしまって…。
しかも不倫をしていたのは菅野さんも同じなのに、その頃の彼は成績優秀だったせいかお咎めなしで、私だけが会社を去ることになったんです…」
最終的に、私だけが全てを失い…
退職後、菅野さんとの交際を続けたかった夏奈子さんは、菅野さんに「離婚して」と迫ったそうですが、菅野さんからは「ムリ」とだけ返事が返ってきたそう。そして夏奈子さんは、仕事も恋人も“不倫”によって一気に失うことになったのです…。
「自業自得と言われれば、それまでなのはわかっています。菅野さんの奥様を傷つけたのも事実ですし。でも、私だけが退職に追い込まれ、今も菅野さんは以前と同じ会社で仕事をしているのが納得できません。私は転職によって年収もポジションも下がり、今は以前よりも厳しい生活を強いられています。
自分が悪いのはわかっていますが、あのとき不倫に安易に足を踏み入れなければ、今も同じ会社で仕事を続けていたと思うし生活も安定していたはず。菅野さんを私から好きになって不倫を始めたわけではないのに、こんなにも簡単に全てを失ってしまって…、当時の自分が甘かったとしか言えず、後悔してもしきれません」
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。