【32歳・不倫相手から別れたあとに嫌がらせを受けているケース】
美波さん(仮名)は、職場の先輩・福田さん(仮名)を好きになってしまい、1年ほど片思い。福田さんは当初から既婚者だったため「付き合ったら不倫になってしまう」と必死に気持ちを隠していたそうです。ところが…。
「職場の飲み会の帰りに同じタクシーに乗ったら、福田さんがいきなり手を繋いできたんです。それまで彼とはスキンシップなんて一切したことがなかったのでびっくりしましたが、私はずっと片思いをしていたから一気に気持ちが盛り上がってしまって…。そのまま福田さんに寄り掛かったら『ホテルに行こう』と誘われて、その日から不倫が始まりました」
デートは仕事の帰りに少しだけ。それでも幸せだと言い聞かせた日々
福田さんには妻子がいて、子どもはふたり。夫婦仲は円満で離婚する気はないと、福田さんから美波さんに最初の時点で宣言があったとのこと。それでも、片思いをしていた相手と付き合えることに美波さんは幸せを感じてしまっていたと振り返ります。
「今思えば、その幸せは偽物。ですが当時の私は舞い上がっていました。デートらしいデートはほとんどしたことがなく、仕事が終わってから軽くファミレスなどで食事をしてホテルで短時間滞在というものばかりでした。不倫だから仕方ないよねと思っていましたが、心の中ではちょっと惨めでしたね。
それでも大好きな人と会えることが幸せなんだと自分に言い聞かせて、福田さんとの付き合いを続けていました」
職場で不倫の噂が出てあっけなくジ・エンド
交際を続けて1年ほど経った頃、職場で福田さんと美波さんが不倫をしているという噂が出始め、これに警戒心を強めた福田さんから「もう会わない」と宣言をされる形で、関係はあっけなくジ・エンド。
「付き合っているときも勝手だったし、別れるときも勝手な人なんだな… と思いましたね。不倫の噂が出てからは、福田さんはあからさまに会社でも私に冷たくなったし、仕事にも支障が出ています。単純に元恋人だから気まずいのもありますが、明らかに私の仕事にケチをつけて、私が退職するように仕向けているような感じ。今となっては、職場に福田さんがいることで私のキャリアに悪影響が出ています。
福田さんの意地悪に負けたくないという意地で会社に残っていますが、もともと福田さんのほうが私よりも仕事での立場が上なので、彼が私を認めない発言を繰り返すとどうしても私には不利。彼としては、おそらく元不倫相手である私にはさっさと消えてもらいたいと思っているのだと思いますが、やり方が本当に卑怯だなと…。
不倫をしなければこんなことにならなかっただろうし、そもそもなんでこんな性格の悪い男性を好きになったんだろうと自分に呆れます。ちゃんと相手のことを見ていなかったんでしょうね。相手は既婚者だとわかっていたのだから、最初にホテルに誘われても断ればよかったのに、本当に馬鹿だったなと思います。転職したほうがいいのかもしれませんが、今の仕事が好きだし辞めるのは悔しいので、無理やりしがみついている感じです」
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。