貯金は大切?
貯金するなら、年間100万円くらいはしたいと思う人がいる一方で、なぜ貯金しないといけないのかと考える人もいるでしょう。まずは、貯金をすべきかどうかについて考えてみましょう。
貯金のメリット
貯金があることで、生じるさまざまなメリットがあります。まず、予想外の大きな出費や、想定外の事態が起こり急にお金が必要になった場合でも、貯金があれば対応することができますよね。
例えば、入院が必要な病気やケガがあると、仕事に行けなくなりますから、必然的に収入が減ってしまいます。会社員であれば有給休暇や私傷病休暇、傷病手当金などを利用できますが、いずれも使える日数には限度が。しかし貯金があることで、そのような事態をしのぐことができます。
また、急に大きなお金が必要になったとき、貯金があればお金を借りずに済むのもメリットです。家電やパソコンの故障が起こったら、すぐの修理や買い替えが必要になりますが、いずれも安価にはおさまりません。また家族や親しい人の冠婚葬祭にも、いつでも対応できるようにしたいもの。いずれの場合も、貯金があれば、すぐに対応することができます。
年間100万円貯金できたら何が変わる?
もし年間100万円貯金できたら、経済的な余裕を感じ、気持ちにゆとりを持つことができるでしょう。不測の事態にも備えることができますし、転職や離職しなければならない事態が起こっても、当面の生活費を心配しなくて済みます。
また、貯金していなかった人が年間100万円貯めるには、お金の管理方法を身につけなければいけません。生活習慣やお金の使い方が変わらないと年間100万円貯めるのは難しいため、ライフスタイルも大きく変化するはずです。
つまり、年間100万円貯金できた時点で、気持ちに余裕が生まれ、ライフスタイルだけでなく価値観や生き方も変化していることになるのです。
年間100万円貯金するためにすべきこと
ここからは、年間100万円貯金するためにどんなことをするべきか、解説します。
収支の把握
まず、自分のお金の流れを把握することからはじめましょう。収支を把握し、いくらくらい貯金できるかを知ることが大切です。また、お金を何にどのくらい使っているかを知ることは、無駄な出費を防ぐことにもつながります。
収支の把握に向いているのは、やはり家計簿です。今は手軽に使える家計簿アプリがたくさんありますから、自分に合うものを探してみましょう。
収支の記録を続けて行くと、いくらまでなら自由に使ってよいかもわかるようになります。節約は、ひたすら欲しいものを我慢してお金を使わないことだと思われがちですが、決してそうではありません。
家計管理で大切なのは、自分のお金の使い方を知り、見直していくこと。まずはしっかりと現状の収支把握をすることからはじめましょう。
先取り貯金
収支の把握ができたら、先取り貯金をはじめましょう。勤務先に財形貯蓄制度がある人は、ぜひそれを活用してみてください。
財形貯蓄制度とは、勤務先と金融機関が連携し、給与から貯金分を天引きして貯めていくというもの。一般財形・住宅財形・年金財形という3種類がありますので、用途に応じて商品を選びましょう。給与天引きなので、知らない間にお金が貯まりますよ。
銀行が提供する自動積立定期預金や自動振替サービスを利用するのもいいですね。自分でお金を移動させる手間が省けますし、銀行や商品によっては、高めの金利やポイント還元などのサービスが受けられます。
年間にあるイベントの把握
年間にあるイベントを把握することもしておきましょう。クリスマスやお正月、誕生日などは、多めの出費が予想されますから、早い時期から出費をおさえるなどして対策を。
旅行や高額商品の購入などを検討しているなら、それも「イベント」として予定しましょう。年間で予定を見ていくことで、イベントの重複を避けることができますから、家計管理がしやすくなります。
家を整理し、不用品を処分
家を整理し、どんなものがあるかを把握するのも貯金に有効です。買いすぎや無駄遣いを防止することにつながりますし、不用品を売れば臨時収入が期待できるかもしれません。
また、整理することで、日用品のストックを見直すことができます。似たような商品がいくつもある、在庫を気にせずストック品を買ってしまうという人はぜひ取り組んでみましょう。お金だけでなく家が整い、生活習慣の見直しにもつながるはずです。
年間100万円貯金するならこれを改善しよう
年間100万円貯金を達成するために、改善すべきことを解説します。
頻繁な買い物や外食
時間ができたのでコンビニに行き、予定外の物を買った。ネットサーフィンしていて衝動買いをした。このような習慣があるなら、今すぐ改めましょう。たとえ少額であっても、頻繁な買い物や外食は、トータルすると大きな出費になることがほとんどです。
また予定外の買い物や衝動買いをしたものが、役に立っているかも考えてみるといいですね。もし使っていないのであれば、買い物の仕方を見直す必要があります。「何となく買う」のではなく、「本当に欲しくて必要なものを買う」ようにしましょう。
プチ贅沢
仕事をがんばったから、今日はいつもより高めのランチにする。自分へのご褒美に欲しかったバッグを買う。デパ地下で総菜を買う。エステで全身を癒してもらう。このようなプチ贅沢は、心を潤してくれますよね。でも、これが頻繁にあるなら、それは改善すべきポイントかも。
プチ贅沢は、回数を決めて楽しむようにしましょう。月に1回、ボーナスが出た後など自分で限定し、それ以外は出費を抑えるようにします。またプチ贅沢の予算も事前に決めておき、それ以上は使わないよう心がけて。
行きたくない遊びや飲み会の参加
飲み会や女子会、遊びの参加は、意外とお金がかかりますよね。行きたくて参加するならいいのですが、そうでないなら改善すべきポイントです。行きたくないのに無理に参加している遊びや飲み会があれば、少しずつ参加を控えていきましょう。
断わるのには勇気が要るなど、いろいろな不安や心配もあるかもしれません。でも本心では行きたくないのなら、断るのもひとつ。その分を貯金に回したり、大切な友人や会いたい人との費用にしたりするのもおすすめです。
固定費を見直さないこと
固定費の見直しをしていないなら、それも改善しましょう。住居費や光熱費、通信費(携帯電話やネット料金)は特に見直すことをおすすめします。契約プランが今のライフスタイルに合っているかどうかを見て、必要があればプラン変更や契約会社の変更をしましょう。
また、サブスクの料金も定期的に見直しを。費用は少額だったとしても、トータルで見ると大きな支出になっていることがほとんどです。必要がなくなったサブスクは、随時解約していきましょう。
最後に
貯金があれば、不測の事態に備えることができます。もし貯金ができない状態なら、お金の使い方を見直すことからはじめましょう。収支の把握や金融商品の活用だけでなく、家の整理や固定の見直しも貯金には有効です。貯金を習慣化し、年間100万円貯めることを目指しましょう。
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益田瑛己子
ライター・キャリアコンサルタント・ファイナンシャルプランナー。金融機関の営業職として長年勤務し、現在はライター(ブック・Web)と就職支援をメインに活動中。3人の子供が自立し、仕事と趣味を謳歌している。