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「平均年収」とは?
なかなか聞けないけれど、人の収入って知りたいですよね。年齢別や男女別、さまざまな角度から年収について調べてみました。
「平均年収」とは、書いて字の如く、年収の平均のこと。「20代のサラリーマン」「40代のサラリーマン男性」というような一定の条件で選んだ集団の年収の総額を人数で割って算出します。
「年収の中央値」との違いは?
「平均年収」と似ているのが「年収の中央値」です。平均値は、数値の合計を足した数で割ることによって算出されますが、中央値は数値を小さいものから並べた時に真ん中に来る数値のこと。
平均値は、飛び抜けて収入が高い人がいれば、その数値の影響を受けますが、中央値であればその傾向は小さめ。実態に近いデータが得られるというメリットが中央値にはあります。
年代別の「平均年収」は?
では、年代別に「平均年収」をみてみましょう。ある調査によれば、2021年の20代の「平均年収」は全体で341万円、男女別でみると男性が363万円、女性が317万円でした。
30代でみると、全体で437万円、男女別でみると男性が474万円、女性が378万円。
40代でみると、全体で502万円、男女別でみると男性が563万円、女性が402万円。
50代以上になると、全体で613万円、男女別で見ると男性が664万円、女性が435万円となります。
「平均年収」は、年齢が上がるほど高くなり、また男女で比較するとどの年代においても男性のほうが高いことがわかります。
業種別の「平均年収」は?
業種でみると、「平均年収」が高いのは金融業。20代から40代ではそろってランキング1位です。50代以上になると、金融業を抜いてトップにランキングされるのが総合商社。20〜40代までは3〜5位なので、最後の伸びが違う、ということが言えるかもしれません。
職種別の「平均年収」は?
次に職種でみると、20代から40代ではコンサルティングファームの専門職が高い「平均年収」を誇っています。50代になると1位にランキングされるのが企画や管理系の職種。やはり、キャリアの総仕上げに入ったところで管理職に就くと年収がぐっと上がるということが言えそうです。
雇用形態による「平均年収」の差はある?
雇用形態の違いによる年収の違いは深刻です。より実態に近い「中央値」でみてみましょう。厚生労働省の調査によれば、正規社員の年収中央値は496万円。一方、非正規社員の年収中央値は176万円。その差はなんと320万円。20代の労働者の平均年収を軽く超える差が雇用形態によって発生しているのです。
「年収」の高い職業は?
では「年収」が高い職業はなんだと思いますか? 厚生労働省の調査によれば、男女ともダントツで医師。男性医師の「平均年収」は約1,230万円、「年収の中央値」は約1,030万円。女性医師の場合、「平均年収」は約1,010万円、「年収の中央値」は約853万円でした。
その他、年収の高い職業として挙げられるのが「大学教授」「大学講師」「高等学校教員」「一級建築士」「公認会計士・税理士」「弁護士」「不動産鑑定士」など。高学歴、あるいは士業と呼ばれる資格を有する職業の収入が高いことがよくわかります。
年収をアップさせる方法とは?
収入は多いに越したことはありません。年収を増やすためにできることはないでしょうか。
1:転職する
いちばん手っ取り早い方法は転職でしょう。職種や業種は同じでも働く場所を変えるだけで年収が数十万円もアップするということはよくある話です。求人サイトなどを日頃からチェックしたり、転職エージェントに登録したりしておけば、業界の動向などがつかめるようになり、転職のタイミングも上手にはかることができますよ。
特に、ボーナスの有無は年収に大きく響いてきます。月々の給与に大差はなくとも、賞与の有無は会社の業績を多いに反映します。業界全体にアンテナを張り、タイミングを見計らって転職をしてみてはいかがでしょうか。
2:副業に取り組む
本業では、今ひとつ収入アップが望めないときに考えたいのが副業です。クラウドソーシングを利用すれば、空き時間を上手に使って収入を得ることができます。また、興味のあることで副業になり得るものがないか検討してみるのもいいですね。食べ歩きが好きならグルメライターを、写真が上手ならSNSなどを用いたインフルエンサーなどを狙ってみましょう。好きなことなら、楽しみながら続けられるはずです。
3:昇進・昇格を目指す
もっとも堅実な方法が、今いる会社で昇進・昇格し、月々の給与を増やすことです。今までよりも一層前向きに業務に励み、資格を取得するなど、キャリアアップにつながる努力を。急な収入アップとはいきませんが、確実に収入を増やすことができます。
4:資格を取る
先ほどお伝えしたように、難関の試験を突破する必要のある士業は総じて収入が高い傾向があります。言い換えれば、資格試験をパスすれば、かなりの確率で収入アップが望めるということ。それなりの自己投資も必要ですが、長い期間をかけてその投資を取り返すと思えば、安いものかもしれません。一念発起して、資格試験に挑むのも収入アップへの道のひとつです。
5:安易な転職を繰り返さない
[1]と相反するようですが、安易な転職は収入を下げることにつながります。なぜなら、どんな企業でも新人には多くの給与を払わないからです。転職するなら、自分の価値を高く買ってくれるところへ。ヘッドハンティングされるくらいがベストです。年功序列の時代は終わったと言えども、基本的に給与は勤続年数が長くなるほど上がりやすくなっています。コロコロと職場を変えていては、収入アップをする機会を捨てているようなものです。
6:上手なアピールを
月々の給与はともかくとして、ボーナスには上司の査定が少なからず影響します。真面目にコツコツ仕事をすることはもちろん大切なことですが、それをアピールすることも忘れてはいけません。ボーナス前には上司と面談を行う会社も多くあります。
自分が日頃どんな努力をしているか、それによってどのような成果が得られたのかを遠慮することなくアピールしましょう。普段控えめにしている人がしっかりとアピールすれば、効果も絶大ですよ!
最後に
年代別の「平均収入」や「中央値」との違い、さらには収入の多い職業について具体的にお伝えしました。あなたは現在の収入に満足していますか? 今後の伸びは期待できるでしょうか? 長引くコロナ禍で先行きが不透明な時期ですが、長期的な視野で自分のライフプランを見通しておくことは、そんな時代だからこそ必要なことなのかもしれません。
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