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2022.11.29

何気ないコーヒーチャットは思考をクリアにする。“意識のスイッチ”から生まれた話<元テレビ朝日プロデューサー転職実録#58>

仕事と自分の人生を見つめ直す社会人10年目。今回は、“意識のスイッチ”で生まれた印象的な話について。元バラエティ番組の女性プロデューサー 古瀬麻衣子が考える「理想の人生」への近づき方。

古瀬麻衣子

これまでの連載はこちら

激動の中でも欠かさない“意識のスイッチ”

あっという間に2022年も残すところ1ヶ月ですね。

今年は激動だったなと1年を振り返るわけですが、2018年の年末にニューヨークへの転職の話が来てから、私はずっと激動なので、激動慣れしてきています。

むしろ、激動じゃないと人生じゃないくらいの欲求が生まれているような気さえします。

そんな私のこの転職実録ですが、あと少し書きたいことが残っているので、それを出し切って、年内にフィナーレを迎えたいなと思っています。

2年半で60本近い原稿を書いたんです。作家でもライターでもない、ど素人の私が。

そして、お会いしたことのない方々にも読んで頂き、仕事の打ち合わせでクライアントとzoomで初めて顔を合わせると、「え? Oggiの古瀬さん?」って言われて、何度赤面したことか(笑)。そのくらいこのコラムには威力がありました。

また、こんな素晴らしい機会を頂けたからこそなんとか書き続けられたわけなんですが、ここから得たとても大事なことがあります。

それは“意識のスイッチ”が入っているだけで、日常の様々な喜びや苦悩を一瞬客観的に見ることができて、そこから教訓やメッセージをすぐに紡ぎ出すことができる様になったんです。

「あ、今すごく腹が立っているな」と冷静に自分を見るようになり、ここからコラムに書くとしたら、何が言える? 伝えられる?って。

日常はネタの宝庫で、そんなことを考えているうちに怒りも収まったり、ポジティブに何事も捉えられたりするようになって、一石二鳥でした。

カフェで話す2人
(c)Shutterstock.com

同じ場所で回り続けるよりは、半歩ピボット

そんな私がもう一つ大事にしている、絶対にOFFにしない“意識のスイッチ”。

それは、大きな目的がなくても、私にとってキーパーソンになり得る方々に「最近どうですか?」というメッセージと、「サクッとコーヒーしませんか?」という誘いを繰り出し続けるスイッチです。

新しい情報もエネルギーも確実に人を介してもらっています。

その循環を決して止めないために、3ヶ月に1回くらいは「なんか会いたいなって頭に浮かんだんですが、元気ですか?」って一方的にラブコールを送る人が10名くらいいます。

先日、そのラブコールに応えてくださり、アメリカ留学から帰国したばかりの某新聞社の方とスタバで待ち合わせしました。

お互いに長くメディアに勤めて、大きな組織の中で日本にインパクトを与える仕事をしてきた身なので、これからの自分の未来を見た時にどんな議論が必要かを共有することができる方です。

その方に私の最近の仕事の軌跡を色々とお話したところ、ひとつ印象的な話がありました。

彼はアメリカの超有名大学に留学していたのですが、そこのキャリアセンターの人から、こんなことを言われたそうです。

「キャリアチェンジは片足を今の仕事の領域に置いて、もう一方の足で新たな領域に1歩ずつ進むのがいいわよ」と。

今やっている仕事と全く違う仕事に一気に両足ジャンプすると結構苦労するし、あなたの強みや良さが活かされなくなるので、一歩一歩がいいということだそうです。

よほど新しくやりたいことが生まれていない限り、誰もがそうだと思ったのですが、その後の彼の言葉がとても心に残っています。

「そのピボットを2回やると、もう最初の仕事からは完全に離れているよね。そうやって、新たな領域に進んでいけばいいんだと思う」と。

まさに私だなと思いました。

最初のピボットはテレビではないにしろ、米国向けの情報発信サイトの経営だったので、メディア発信という領域に片足を置きながら、もう片足は新しいデジタル領域へ。

そして、今年の春に2回目のピボットをした私はDEIコンサルとテック系NPOという、テレビからは完全に離れた場所に到達しました。

正直、エンターテイメント業界に10年以上いて、たった3年でよくこんなに変貌したなと思うのですが、焦りすぎずに、知りたいこと、見てみたい世界に半歩ずつ踏み込んで行ったらこうなったという感じです。

時代の潮流と共に、流行りの業界は移り変わっていきますし、企業やビジネスにとって大事なことも変わっていきます。

その波に飲まれたり、ただ乗ったりすることが転職ではありません。乗る波は自分にしか見えない人生の波だと私はいつも思います。

このままじゃダメだと悩んだり、これが楽しいと気付いたり、結婚したり、離婚したり、出産したり、移住したり。

そんな、誰にも支配できない、自分の波の中で、半歩ずつピボットする。その先に、人生をかけて到達したい目標に出合う気がするのです。

同じ場所で回り続けるよりは、半歩ピボット。

そんなイメージで未来を見るのも一つの手です。

やっぱり、何気ないコーヒーチャットは高い確率で収穫があります。

古瀬麻衣子

1984年生まれ。一橋大学卒。テレビ朝日に12年勤務。「帰れま10」などバラエティ番組プロデューサーとして奮闘。2020年、35歳で米国拠点のweb会社「Info Fresh Inc」代表取締役社長に就任。現在NY在住。日本人女性のキャリアアップをサポートする活動も独自に行なっている。

Instagram:@maiko_ok_
HP

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