誰の目も気にしない、私だからこそ送ることのできるエール
兎にも角にも、SNSの隆盛が本当に時代を変えまくっていると毎日のように感じる日々が人生に訪れた。
面識のない人からの人生相談が毎日のようにインスタのDMに送られてくる日々。「送り先を間違えているのか?」と思うほど、スマホから目を数分離すと、知らぬ間にまた誰かからメッセージが来ている。しかも、その中身は全然ラフな内容ではない。今後の人生を心底悩む、日本人女性の行き場のない思いに溢れているわけだ。
会ったこともない人に自分の身の上をダイレクトメッセージで送信するって、相当な境地に追い込まれてるよな… と放っておけない。
でも仕事も忙しくて、全部に返答する余裕もない。
◆なんと言われたってどうだっていい! オンラインサロン開設!!
悩みに悩んだが、この事象は偶然の産物ではなくて、私が歩んで来た経験に共感する人たちからの賛美だと思い込むようにし、昔の自分なら考えもつかないことを実行に移した。
“オンラインサロン”という流行りのワードを拝借して、女性のキャリアデザインをサポートする活動をスタートさせたのだ。
TV局にいたら、「お前、なにやっちゃってんの?(笑)」と絶対に失笑されていた。今でも、「有名人にでもなったつもりかい!」と内心バカにしている人は絶対いる。
でも、何がすごいって、私はアメリカ合衆国のN.Y.は、マンハッタンにいるから、その声も、ささやきも聞こえてこなかった。
新型コロナに感染入院しても、3日で職務復帰する大統領もいれば、超大手銀行の窓口に紫色のドレッドヘアのスタッフがいても普通の国だ。ほとんどのことが“自由”という言葉で許されるような…。
早速そんな感覚になっていた私は、恥ずかしげもなく、心の向くままに、今の自分に必要とされている事をアウトプットする行動を取った。
そしてこれが、実に、心底、爽快だった。誰の目も気にしない。陰で何と言われてようがどうだっていい。自分への需要を感じて、それをすぐに何か形にして外に出す。誰の許可も要らない。私が決めて、私がやる。最高すぎた。充実感が日々100倍くらい上がった。
これからの大学生活の過ごし方を悩む大学1年生から、外資系の管理職クラスの50代女性まで、本当に幅広い日本人女性から連絡を頂き、日々、一緒に未来を話していった。
◆数年前誰かにそうして欲しかったから… 私が送ることができるエール
私はキャリアカウンセラーでもなければ、コーチングの資格を持っているわけでもないのであくまで経験に基づいた話しかできない。希望に沿えているか不安ではあるが、要は、“出来ない理由を並べてないで、とっとと自分で行動せんかいっ!”と偉そうにエールを送ることだけを心がけている。
なぜなら、人は自分以外の人間の悩みなんて、たとえ相談に乗ったとしても、そこまで真剣に考えてあげる余裕なんてない生き物。だけど私を頼ってくれた人には、他の人がしてくれない強めの後押しをしてあげたいと思っているし、自分が数年前に、誰かにそうして欲しいと思っていたから。
こんな状況になった私は、いつしか渡米前には予想もしていなかった、日本人女性のキャリアデザインやライフプランという分野に興味を持っていくのでした。
Instagram:@maiko_ok_
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古瀬麻衣子
1984年生まれ。一橋大学卒。テレビ朝日に12年勤務。「帰れま10」などバラエティ番組プロデューサーとして奮闘。2020年、35歳で米国拠点のweb会社「Info Fresh Inc」代表取締役社長に就任。現在NY在住。日本人女性のキャリアアップをサポートする活動も独自に行なっている。
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HP