【29歳・負けず嫌い精神から不倫にハマったケース】
咲希さん(仮名)は、アルバイト先のお客様である宮崎さん(仮名)と不倫関係を10ヶ月も続けてしまった女性。「今振り返っても自分が甘かったとしか言えない」と過去の選択を悔やんでいます。
「その頃の私はとにかくお金が欲しくて仕方なかくて。周囲に1人だけパパ活をしている子がいて、その子のSNSに豪華な食事や旅行、ブランド物がポストされるたびに『負けたくない』という気持ちが強くなって…。
宮崎さんという男性は正直タイプではなかったのですが、『一目惚れした』と言われ、既婚者であることはわかっていながらも彼がお金持ちだというだけで不倫を始めてしまったのです」
友人たちに不倫が知られ孤立… それでも贅沢な暮らしを捨てられなかった
不倫相手の宮崎さんは家庭を大事にしている人でしたが、欲しいものを何でも買ってくれたり、リッチなレストランにも度々連れて行ってくれたりするなど、咲希さんの欲を満たすためにたくさんお金を使ってくれたのだそう。
「宮崎さんとは手を繋いだり添い寝をしたり軽いキスをするだけで体関係の要求はなく、お小遣いは月に20万円もらえて、欲しいと言えばだいたいのものは買ってくれたので楽な毎日を過ごしていました。
しかし不倫をしていることがだんだんと周りに知られてしまい、次第に多くの友人が私と距離を置くように。おそらく陰口もたくさん言われ、気づいたら友人が誰もいない状態までに孤立していました」
プライベートでも職場でも孤立した咲希さん。周りに誰もいなくなった時、力になってくれたのは不倫相手の宮崎さんだったと言います。
「宮崎さんは全力で私の味方になってくれて、『僕がいるから』と励ましてくれました。それまでは金銭援助の対象としてしか見ていなかったのですが、彼の優しさに触れて次第に愛情を持つようになってしまったのです」
両思いだと思ったのに… いつの間にか私の方が強くなってしまった気持ち
しかしそんな生活が終わるのはあっという間でした。咲希さんは、不倫相手と別れた時のことを振り返って、突然の出来事すぎて受け入れ難かったと話します。
「愛情が芽生えた途端に彼のことが気になって。頻繁に連絡をしたり、束縛をしてしまっていたと思います。さらに互いに好意をもっている関係なら当たり前の行為だと、私は彼に体の関係を求めたんです。すると彼は今までの態度とは一変、『君とはもうここで終わりみたいだね』と言い出しました。
どうして? という感じでした。せっかく両思いになったし、相手の家庭に不倫を知られたわけでもなかったですし。でも宮崎さんは『僕は妻以外の人間とプラトニックな関係になりたかっただけで、束縛をされたり体関係を求められるのは違う』と、私のもとから去っていきました。
結局彼は寂しい時に一緒にいてくれる人や都合のいい相手が欲しかっただけなんですね。私だけが恋人同士だと思っていて、彼は“キスフレ”や“ソフレ”程度にしか思っていなかったのかもしれません」
それからの生活はとにかく悲惨で、一度覚えてしまった贅沢な暮らしから一気に質素な生活に逆戻り。職場で孤立してからはアルバイトを辞めていたので、毎日かなり節約をしないと生活ができない日々。
「でも何よりもしんどいことは、周りに人がいないこと。不倫中に友人は離れていき、今でも孤立が続いています。誘っても『忙しいからごめん』と会ってもらえず、不倫当時は『嫉妬でしょ?』なんて思っていましたが、私のしていたことにみんな呆れていたんだなと今ならわかります。
大好きなSNSに投稿するネタもなくSNS友だちとの繋がりも切れてしまい、友人はゼロ。不倫の代償はこんなところにも出るんだ… と愕然としましたし、当時の自分の考えが甘かったとしか言えません」
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並木まき
ライター・時短美容家。シドニー育ちの東京都出身。28歳から市川市議会議員を2期務め政治家を引退。数多くの人生相談に携わった経験や20代から見てきた魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様を活かし、Webメディアなどに執筆。