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2022.04.17

「青田買い」とは? 意味や使い方、類語、青田刈りとの違いを解説

「青田買い」とは、「優秀な人材をいち早く手に入れること」。企業の採用現場や不動産業界などで使用します。そこで今回は、「青田買い」の意味や使い方、類語、似た言葉である「青田刈り」との違いについて解説します。

「青田買い」の意味とは?

「青田買い」という言葉を、一度は耳にしたことがある方も多いはず。企業の採用現場や不動産業界など意外と幅広いシチュエーションで使われる表現です。上司との会話で出てくる可能性も考えられるため、前もって基本的な意味を押さえておきましょう。

(c)Shutterstock.com

意味

「青田買い(あおたがい)」の「青田」とは、文字の通り「青い田んぼ」のこと。稲が成長して葉が伸び、一面青々と生い茂っている様子を表します。つまり「青田買い」とは、「収穫前の田んぼを、将来の収穫量を見越して先に買っておくこと」をいうのです。

このことが転じて、現在では企業が人材確保のため、優秀な学生を早いうちに採用しておくことを「青田買い」と呼ぶようになりました。卒業前の学生を、実る前の稲に例えた言葉です。採用活動の他にも、不動産業界などでも現状ではなく将来を見越して、早めに物件を入手しておく場面で「青田買い」は用いられます。

「青田刈り」との違いとは?

「青田買い」によく似た言葉に「青田刈り(あおたがり)」があります。「青田刈り」とは、「収穫を急ぐあまり、まだ穂の出ないうちに稲を刈り取ること」。稲自体を早く刈り取ってしまうことなので、田んぼ自体を早めに買い占める「青田買い」とは意味が異なります。

ちなみに「青田刈り」は、戦国時代の戦術が由来。敵に兵糧である米を調達させないように、穂が青いうちに刈り取って、敵の戦力を削ぐことが目的で行われたとされています。

「青田買い」が、将来性を見据えて早めに確保しておくという意味なのに対して、「青田刈り」は、先方の邪魔をするために良い芽を摘んでおくというニュアンスがあります。一般的には、「青田買い」の方が使用する機会は多い言葉といえるでしょう。

使い方を例文でチェック!

「良質な物や人材をいち早く手に入れること」の比喩表現として、「青田買い」は様々なシーンで用いられます。ここでは代表的な場面を3つ紹介しましょう。

(c)Shutterstock.com

1:彼は今年青田買いした社員の中でもとりわけエリートだ。

学歴や成績が優れた学生をいち早く採用することが「青田買い」の代表的な例です。新卒で他の人よりも早く内定が決まったエリート新入社員は、社内でも注目される存在といえるでしょう。

2:あの地域は近いうちに値上がりするから、今のうちに物件を青田買いしておこう。

先述したように「青田買い」は、不動産業界でも用いられます。まだ注目されていない時点で早めに物件を押さえておくことで、より安い価格で土地や物件を購入できるメリットがあります。良質なものを早めにゲットしておくことが「青田買い」のポイントです。

3:人気が出る前に、アイドルの○○ちゃんを青田買いしておきたい。

「青田買い」はオタク用語としても知られています。例えば地下アイドルの場合、この先人気が出そうなアイドルを見つけて、握手会やライブイベントに積極的に参加するなど、早いうちから推しにすることを「青田買い」と呼びます。人気の出る前なら、アイドルに顔を覚えてもらったり、交流できるチャンスが増えるため、早めに目を付けておくメリットがありますね。

類語や言い換え表現とは?

「青田買い」の類語表現には、「先物買い」「唾を付ける」「キープ」などが挙げられます。なんとなくニュアンスは掴めても、正しい意味は知らない方も多いのではないでしょうか。間違った使い方をしないように、意味をおさらいしておきましょう。

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1:先物買い

「先物買い(さきものがい)」とは、「将来性に期待して買うこと」。主に、将来を見込んで、事業や人物に投資することを指します。株の世界においては、現在の相場が低水準にあるとき、将来好転することを期待して相場の低いうちに買っておくことを「先物買いする」ということも。先行投資するという点で、「青田買い」と共通していますね。

・直感で先物買いした株が見事大当たりした。
・ハーバード大学を出たA君は、優秀な人材として先物買いする価値がある。

2:唾を付ける

自分のものであることを、他人に先んじてはっきりさせることを「唾を付ける(つばをつける)」と表現します。優秀な人材に目星をつけておいたり、婚活で魅力的な異性を他人に取られないように手を打っておくことなどを表します。独り占めしたい対象に対して使われる言葉ですね。

・他の企業に取られないように、今のうちに唾を付けておこう。
・良い男には唾を付けておくのが肝心だと、恋愛マスターの友達が言っていた。

3:キープ

様々なシチュエーションで使われる「キープ」の基本的な意味は、「確保すること、保持すること」。バーなどの飲食店で、酒を瓶ごと買って店に預けておくことを「ボトルキープ」と呼んだり、サッカーでボールを相手に渡さず保持することを「キープする」と言ったりします。また、恋愛の場面でも、気になる異性を恋人候補としてとっておくことを「彼をキープしておく」と表現しますね。

・できることなら10年後も今の体型をキープしておきたい。
・告白して振られたくないから、友達以上恋人未満の関係をキープしておこう。

英語表現とは?

「青田買い」の英語表現は、「buying rice before a harvest」です。直訳すると「収穫前の米を買う」という意味なので、「青田買い」ということもできます。

・in Japan, the commercial act of buying rice before harvest, called ‘aotagai’.(日本では、商行為のことを青田買いと呼ぶ)
・This was so called buying rice before a harvest.(いわゆる青田買いである)

また、企業の採用現場などで「青田買い」を比喩的に使用したい場合は、「We recruit new employees.(我が社は新しい社員を採用した)」「We plan to hire 20 new recruits this year.(今年は新入社員を20人採用する予定です)」とすると「青田買い」に近いニュアンスを伝えることができますよ。

最後に

(c)Shutterstock.com

「青田買い」は、「良い条件の物や人材をいち早く手に入れること」を指すユニークな表現です。企業の採用現場や不動産業界、オタク用語など幅広い分野で使用されているのが特徴的でしたね。ビジネスシーンにおいては、採用担当や上司などが会話の中で「青田買い」を使う機会が多いことが考えられます。いざという時のために、正しい意味や使い方を覚えておきましょう。

TOP画像/(c)Shutterstock.com


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