この記事のサマリー
・報連相は、報告・連絡・相談をまとめた呼び名で、仕事を前に進める基本の型です。
・報告は経過と結果を伝え、連絡は必要情報を行き渡らせ、相談は迷いを早めに解決します。
・「古い?」と感じる時代でも、目的に合わせ手段を選べば、負担を減らし効果を保てます。
ビジネスシーンでよく耳にする「報連相」。「もう古い」なんて声も聞こえてきそうですが、本当にそうでしょうか? この記事では「報連相」を取り上げ、意味や由来などを解説していきます。
また「ちんげんさい」や「おひたし」といった関連語も合わせて紹介するので、あわせてチェックしてください。

「報連相」とは?
まずは読み方と意味から確認していきましょう。
読み⽅と意味
「報連相」は「ほうれんそう」と読み、「報告・連絡・相談」をまとめた言葉です。
「報告」は、任務の経過や結果などを告げ知らせること。仕事の進み具合や到達点を、相手が判断できる形で伝える行為です。
「連絡」は、情報などを互いに知らせること。事実や決定事項を、関係者に行き渡らせることが中心になります。
「相談」は、問題の解決のために話し合ったり、他人の意見を聞いたりすること。自分だけで決め切れない局面で、意見を求めて意思決定につなげる行為です。
この3つをまとめた呼び名が「報連相」です。
辞書では次のように説明されていますよ。
ほう‐れん‐そう〔‐サウ〕【報連相】
企業活動を効率よく進めるための必須事項とされる、
上司、同僚への、報告、連絡、相談の三つをまとめた語。
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
由来
「報連相」という言葉は、1980年代に山種証券の山崎富治氏が提唱した「ほうれんそう(報・連・相)経営」と結び付けて語られることが多いでしょう。
1986年に山崎氏の著書『ほうれんそうが会社を強くする : 報告・連絡・相談の経営学』が刊行されていることも確認できます。
「報連相」の目的
「報連相」の目的は、複数人で仕事を動かす上での「判断の速度と質」を上げることです。
まずは、チームや組織全体の業務効率を上げるため。誰が何をどこまで進めているかが見えると、指示や再分配がしやすくなり、手戻りが減ります。
もうひとつは、問題を早く解決するため。小さな違和感の段階で共有できれば、状況把握が早まり、対処の選択肢も増えます。
関連語は?
「報連相」の関連語には、「おひたし」や「こまつな」、「かくれんぼう」が挙げられます。どれもビジネスシーンで使われる造語ですが、それぞれどのような意味なのでしょうか? 確認していきましょう。
「おひたし」
「おひたし」は「お(怒らない)」「ひ(否定しない)」「た(助ける)」「し(指示する)」をまとめた造語です。
部下から報告・連絡・相談を受けたとき、感情で返すのではなく、事実を受け止めて次の一手(支援や指示)につなげる姿勢を短く言い表しています。

「こまつな」
「こまつな」は「こま(困ったら)」「つ(使える人に)」「な(投げる)」という意味の造語です。「困ったら使える人に投げる」を、野菜の「小松菜」と掛けて短くした言い回しです。
困りごとを抱え込まず、適切な相手に早めに頼る、という行動の促しとして読むと実務に馴染みます。
「かくれんぼう」
「かくれんぼう」は「かく(確認)」「れん(連絡)」「ぼう(報告)」をまとめた造語です。
「かくれんぼう」の特徴は、「確認」することから始めること。最初に目的やゴールを確認することで、認識の齟齬や手戻りの発生を抑えることができますね。
対義語は?
ここでは「ちんげんさい」を紹介しましょう。ただし厳密な反対語というより、「報連相が滞る状態」を言い表す造語として知られています。
「沈黙する」「限界まで言わない」「最後まで我慢する」が重なると、状況把握が遅れ、手遅れになりやすいのは確かです。
けれど、黙ってしまう背景は本人の性格の問題だけではありません。「報告すると責められる」、「相談しても取り合ってもらえない」、「判断基準が共有されていない」といった職場の運用が原因になることもあります。
だからこそ、個人を責めるより先に、報連相ができる環境を整えるのが先決です。

「報連相」に関するFAQ
ここでは、「報連相」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 報連相は、結局何のためにするの?
A. 情報や判断を必要な人に届かせ、手戻りや見落としを減らし、仕事の進みを安定させるためです。
Q2. 「報告」「連絡」「相談」は、どう使い分ければいい?
A. 進み具合や結果を共有したいときは報告、関係者に事実や決定事項を行き渡らせたいときは連絡、迷いがあり判断材料がほしいときは相談、が軸になります。
Q3. 報連相が「古い」と言われるのはなぜ?
A. 常に共有できるツールが増え、「逐一口頭で伝える」行為だけだと相手の負担になる場面があるからです。目的に合った手段選びが大切ですね。
最後に
この記事では「報連相」について確認しました。 「古いかどうか」ではなく、目的に合わせて手段を選ぶことが大切です。共有の方法が変わっても、必要な情報が必要な相手に届き、迷いが放置されない状態を保てれば、仕事は前に進みやすくなります。
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