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2022.03.09

「朝令暮改」の意味とは? ビジネスでの注意点、類語、使い方などを解説

「朝令暮改」とは、「方針が絶えず変わって、定まらないこと」。国の政策や会社の方針などが、その日のうちに変わることを表す四字熟語です。本記事では、「朝令暮改」の意味や由来、使い方、ビジネスでの注意点などを解説します。

「朝令暮改」の意味や由来とは?

「朝令暮改」の意味は知っていますか? ビジネスシーンでも時折使われる言葉なので、マナーとして押さえておきたい四字熟語です。元々は、ネガティブな意味を持つ言葉でしたが、最近では良い意味として使われることも。今回は、そんな「朝令暮改」の意味やビジネスでの注意点などを解説します。

(c)Shutterstock.com

意味

「朝令暮改」とは、「ちょうれいぼかい」と読みます。意味は、「朝に出した命令を夕方には改めること」「方針などが絶えず変わって定まらないこと」。命令や方針が頻繁に変わることを表す四字熟語です。上司の意見が朝と夕方で異なっていたり、物事が二転三転して振り回されたことはありませんか? このように「朝令暮改」は、国や自治体の政策、会社の体制に対して使われることが多い言葉です。

由来

「朝令暮改」は、中国の書物『漢書』に由来があります。紀元前180年頃の漢の時代に文帝という皇帝が国を治めていましたが、法律や命令が頻繁に改定されることから、農民たちは困っていました。その様子を見た文帝の臣下の一人、晁錯(ちょうそ)は、文帝にある提言をしたのです。その意見書の一節に書かれたのが「朝令暮改」。晁錯(ちょうそ)は、法令がコロコロ変わることで市民たちが困っている状況を伝えたのでした。

ビジネスシーンでの注意点とは?

「朝令暮改」は、法令や規則にまつわる意味を持つため、ビジネスシーンでも時折使われる言葉です。しかし、「方針が絶えず変わって定まらないこと」を指すため、「信用できない」「部下や現場が振り回され迷惑している」といったネガティブなニュアンスが含まれます。

ところが最近では、価値観の変化などにより「朝令暮改」が持つ意味合いも、やや変化しています。頑なに一度決めた規則を守り続けるよりも、むしろ時代の変化やニーズに合わせて柔軟に変えていく方が大切であると考える企業も増えてきたのです。このことから「朝令暮改」は、良い意味でも悪い意味でも使うことができますが、否定的に使うことが一般的ではあるため、時と場合に応じて上手に使いたいものですね。

使い方を例文でチェック!

「朝令暮改」は規則や法令に関わる言葉なので、ややかしこまった場面で使用されるのが一般的です。使い方を例文で確認しておきましょう。

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1:社長の意見は朝令暮改だから困る。

「朝令暮改」は、会社の方針や上司の指示が頻繁に変わって困っているときに使われます。上層部が重要な方針を決めても、実際に動くのは一般の社員であることは珍しくありません。「また、変更か…」と皮肉まじりに使われることも多いでしょう。

2:今朝決められた規則が、その日のうちに変更されるなんて。まさに朝令暮改だね。

その日のうちに規則が変わってしまうことも「朝令暮改」のポイント。一般的には、簡単に変わるはずのない規則や方針が、いとも簡単に変更されてしまう様子を表します。あまりに頻繁だと周囲からの信頼を損ないかねません。

3:朝令暮改であることは承知しておりますが、変更をお願いいたします。

会社の方針が変わることで、各部署に変更を依頼することもあるでしょう。そんな場合に、「頻繁に方針が変わり申し訳ありませんが…」という謝罪の気持ちを込めて使うこともできます。方針がすぐ変わることの言い回しの一つとして覚えておきましょう。

類語や言い換え表現とは?

「朝令暮改」の類語には、「二転三転」「朝令暮改」「右顧左眄」などがあります。会話の中では「二転三転」が使いやすいかもしれませんね。詳しい意味をチェックしていきましょう。

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1:二転三転

「二転三転」は、馴染みのある表現ですね。意味は、「物事の内容や方針が二度三度と変わること」です。状況が何回も変わり、なかなか定まらないことをいいます。ビジネスシーンでも「話が二転三転してしまい申し訳ありません」というように使いますね。物事の方針がすぐ変わってしまうところが「朝令暮改」と共通しています。

・会議の日程が二転三転し、スケジュールを合わせるのに苦労した。
・彼の意見はすぐに二転三転するから信用できないと言っていた。

2:朝令暮変

「朝令暮改」によく似た類語に、「朝令暮変(ちょうれいぼへん)」があります。「朝に決めたものを、夕方には変える」という意味で、「朝令暮改」と同じです。他にも「朝変暮改」「朝改暮令」「朝改暮変」があります。

・朝令暮変な教育方針は避けるべきだ。
・先輩の意見は朝令暮変で、先が思いやられる。

3:右顧左眄

「右顧左眄(うこさべん)」は、「右を見たり、左を見たりして迷うこと」です。周囲の意見や状況を気にして、なかなか決断ができないことを表します。「顧」は、「振り返って見ること」、「眄」は「流し目で見ること」を指し、正面から物事を見ない点が共通しています。決断力がなく、優柔不断な様子を表すときに使われる四字熟語です。

・右顧左眄ばかりしていては、せっかくの好機を逃してしまうぞ。
・兄は父の顔色を伺って右顧左眄していた。

英語表現とは?

「朝令暮改」を直訳する英語はないため、文章で組み立てて伝えてみましょう。例えば、会社の方針がコロコロ変わるということを言いたい場合は、「In my company, they change rules too often(私の会社はルールを頻繁に変えすぎる)」ということができます。

また、英語のことわざでは次のようなものをあります。「The law is not the same at morning and at night(法律は朝と夜では同じではない)」。どの国でも法定がガラリと変わってしまうことはあるようですね。たとえ法律であっても急に改定される可能性があるため気をつけなさいという戒めが込められた言葉です。

最後に

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「朝令暮改」とは、「方針などが絶えず変わって定まらないこと」。朝に出したはずの法令が、夕方には変更されてしまう、といった状況を表す言葉です。規則が頻繁に変わることで、多くの人が振り回されるため、ネガティブな意味合いのある言葉として浸透しています。

しかし最近では、世の中の価値観の変化で、“変わること”を肯定的に受け入れる企業が増えている傾向も。実際に会話の中で使われたときには、どちらの意味合いなのか見極めて上手く対応していきたいですね。

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