「food desert」とは?
こんにちは。英語講師のmachiです! 先日とある大学生を教えていたとき、大学の講義で習ったという「food desert」について質問を受けました。この「food desert」という言葉、日本ではあまりなじみのない言葉だと思いますが、どういう意味かわかりますか?
フードとデザートの組み合わせで、食後に食べるケーキやフルーツのことを連想してしまいそうですが、そのデザートは“dessert”でスペリングもアクセントも違います。
対する「food desert」の“desert”は砂漠を意味するので、「food desert」で直訳すると「食の砂漠」というような解釈に。
でも食の砂漠とは? どんなイメージをもちますか?
前回の記事はこちら>>今更聞けない! 「shop」と「store」の違い、わかる?
実は「food desert」は、イギリス政府によって名付けられた用語。砂漠といえば見渡す限り砂だらけの風景を思い浮かべますが、この「食の砂漠」とは、住んでいる家の近くに食料品店がなく、食料が入手困難であることや、そうした地域のこと。
ただし誤解しやすいところですが、「food desert」では、コンビニエンスストアやファーストフード店はあるとされています。あくまで、新鮮な肉や野菜、果物などの生鮮食料品が安く売られているスーパーなどが遠いか、またはほとんどないようなことを指します。
「コンビニエンスストアやファーストフード店があるからよいのでは」というとそうではなく、栄養価の高い生鮮食料品を食べられないことから、健康上の問題もはらんでいるのです。
現在、アメリカやイギリスでは非常に多くの人がこの「food desert」で暮らしているといわれていて、またそこに住む人の半数以上が低所得者層ということで、それと相まって深刻な社会問題になっています。
デジタル技術の進歩により、いつでもどこでもなんでも手に入るようになったかのように思える世の中。しかし現実には、飢餓といって想像するような状態だけでなく、複雑に絡み合った社会問題が存在することを忘れてはいけないなと思います。
ちなみにこの問題に取り組むために、空地を野菜を育てるための菜園として利用する動きもあるそうです。
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machi
小学生~社会人を対象とした英語教室を運営する英語講師。英検1級/国家資格・通訳案内士/TOEIC 900点以上
生徒のリクエストによっては、数学や化学まで教えることも。○十年前の記憶を引っ張り出し奮闘中。
ただいま周回遅れで韓ドラがブーム! 本当は仕事も家事もせず1日中韓ドラを観てぐ~たら過ごすのが理想。韓国語も習得したい。