ゼラニウムというお花をご存じでしょうか? 名前だけではどんな花なのか想像しにくいですね。
実は、住宅街を歩いていると結構鉢植えなどで見かけるお花なのです。ピンクや赤や白のゼラニウムが塀に綺麗に並べられていることもあります。
ちょっと気をつけて見てみたら、駅までの道に咲いているところが見つかるかもしれませんよ。
ゼラニウムの花言葉は色別に違う?
花言葉を紹介する前に、ゼラニウムの基本的なスペックを紹介します。
ゼラニウム【geranium】
和名は「天竺葵(てんじくあおい)」。フウロソウ科の多年草で、南アフリカが原産。鉢植えすることが多く、高さは30~50センチほどに成長します。葉は円形で柄が長い形。夏に赤や白色などの花を散形状に多数咲かせます。
ゼラニウムはハンガリーの国花でもあります。ハンガリー語では「ムスカトリ」。ハンガリーでは鉢植えのハンギングに使われることが多いそうです。ゼラニウムは15世紀にトルコから伝来して以来、ハンガリー国民にとても人気の花になりました。
次に、ゼラニウムの基本的な花言葉を見ていきましょう。「信頼」「真の友情」「尊敬」「決心」。ゼラニウムの花が真ん中に集まり、寄り添うように咲いている形状から、自然と集まってくる様が「真の友情」を表していると言われているようです。
外国では少し違う花言葉が付けられているみたいですね。「愚かさ」「良い育ち」「上流階級」。ゼラニウムという花が上流階級の人たちに好んで育てられたことから、この花言葉が生まれたようです。なぜ「愚かさ」という花言葉があるのか不思議ですよね。
ゼラニウムは、その見た目からは想像がつかない香りをしています。なんと虫にも嫌われる香りだとか…。その香りから、「愚かさ」という花言葉が生まれたということのようですよ。品種によっては、虫よけ効果も期待できるそうなので、虫が嫌いな香りには説得力がありますね。
ゼラニウムには、色がいくつかあります。色によって花言葉が違うのでしょうか? 一緒に見ていきましょう。
赤いゼラニウム
赤いゼラニウムには、「君ありて幸福」「あなたがいて幸せ」という花言葉があります。花を贈るときには、その花言葉を気にされる方が多いですが、赤いゼラニウムは大切な人に贈るのに相応しいですね。
ピンクのゼラニウム
ピンクのゼラニウムの花言葉は、「決心」「決意」。何かを決める時にもってこいの贈り物になるのでは? 例えば… 結婚のプロポーズなどにいかがでしょうか?
白いゼラニウム
白いゼラニウムには、「私はあなたの愛を信じない」という花言葉があるそうです。怖いですね。間違って花束に入れないよう、細心の注意を払わないといけません。外国では、「嫌いな方に贈る花」いうイメージがあるそうです。
黄色のゼラニウム
黄色のゼラニウムの花言葉は、「偶然の出会い」「予期せぬ出会い」などです。出会ってすぐ、好意を持ったという方に贈ってみてはいかがでしょう?
ゼラニウムの花の種類・品種
ゼラニウムは、世界に約280種類あり、大きく4つに分けられています。1年草の「ペラルゴニウム」、イギリスで作られた四季咲きの「ゼラニウム」、原種で葉に香りがある「ハーブゼラニウム」、茎が這うように伸びる「アイビーゼラニウム」の4つです。
ローズ・ゼラニウム(英:Rose geranium)
先程、ゼラニウムは良い香りではないと紹介しましたが、これはハーブゼラニウムの種類なので香りが良いです。
ローズ・ゼラニウムはセンテッド・ゼラニウムの代表品種。別名はニオイテンジクアオイ(匂天竺葵、学名:Pelargonium graveolens)と言われており、茎葉にバラのような芳香をもち、水蒸気蒸留して得られる精油は「ゼラニウム油」と呼ばれています。
アロママッサージの精油に「ゼラニウム」がありますよね。まさしくそれです。ゼラニウム=香りが良くない、と思っていましたが、このローズ・ゼラニウムに限っては良い香りの代表格です。
香りにフォーカスすると、実はよい香りは花ではありません。ハーブとして利用されるメインは葉と茎。ローズ・ゼラニウムを見つけたら、葉をこすってみてください。
ちなみに、ローズ・ゼラニウムのエッセンシャルオイル(精油)の効能は、なんといってもリラックス効果。無気力、ストレス、疲労感といったマイナスの心理状態を緩和させ、リラックスに導く効能があります。毎日の生活に疲れてストレスの溜まっている現代女性には、ありがたいオイルですね。
パンジー・ゼラニウム
その名の通り、花がパンジーに似ていることから、パンジー・ゼラニウムと呼ばれます。もちろん、花が似ているだけで、ゼラニウムの一種なのでパンジーとは関係がありません。別名をスプレンデッド・ゼラニウムと言い、この名前で流通していることもあるようです。
ゼラニウムを贈るときに花言葉に気を付けよう
花言葉の説明でも触れましたが、ゼラニウムは花の色によって花言葉が変わり、贈る相手によってはやめておいた方が良いものがあります。かわいらしい見た目に騙されず、花言葉をしっかり確認してから、贈る相手を決めることが大切ですね。
最後に
可憐で可愛く、贈り物にぴったりな印象のゼラニウム。花言葉にも魅力的なものがたくさんありましたね。ハーブオイルとして、香りを知っている方もいらっしゃったかもしれません。身近なお花なので、お花屋さんや家々の鉢植えを観察して見つけてみてくださいね。
TOP画像/(c)Shutterstock.com