この記事のサマリー
・カンナの花言葉には、「情熱」「快活」「妄想」などがあります。
・明治末頃に日本に渡来しました。
・カンナは寒さには弱いですが、強い性質です。
夏を彩る花、「カンナ」は、南国を思わせる花姿が印象的な植物です。一方で、贈る場面に気をつけたい花言葉や、その由来から「怖い」というイメージを持たれることもあります。
この記事では、「カンナの花言葉」や由来、気をつけたいポイントを整理します。
「カンナ」の花言葉
カンナは、真夏の強い日差しの中でも堂々と咲く姿が特徴の花です。力強く伸びる茎や鮮やかな花色から、前向きなエネルギーを感じさせる花言葉が多く伝えられています。
「カンナ」の花言葉
カンナの代表的な花言葉として挙げられるのは、「情熱」「快活」「妄想」などがあります。
「情熱」は鮮やかな花色や夏に力強く咲く姿、「快活」は大きく開いた花の形に由来する、との説明が多いようです。
一方、「妄想」という花言葉については明確な出典は確認できませんでしたが、色彩の幻想的な印象から連想されたのではないでしょうか。うだるような暑さの中、目に入る色鮮やかな色彩に、幻のような美しさが感じられたのかもしれません。
「カンナ」が日本に来たのは明治末頃
カンナは、明治末頃に渡来したといわれています。夏目漱石や北原白秋の作品にも登場していますよ。夏目漱石の『行人』では「時々かんなの花の香を嗅いで見たりします」というように出てきます。
どんな香りがするのか、嗅いでみたくなりますね。
参考:『日本国語大辞典』(小学館)
カンナの花言葉が「怖い」といわれる理由
カンナの花言葉を調べる中で、「怖い」「不安な印象がある」と感じる人もいるかもしれません。
その理由のひとつとして挙げられるのが、「妄想」という花言葉の印象でしょう。「情熱」や「快活」と比べると、現実から離れた状態を連想させやすく、受け取り方によっては不安定な印象につながることがあります。
ただし、花言葉は国や地域の文化、伝承、後世の解釈によって形づくられてきたもので、統一された定義があるわけではありません。花言葉を意識せず、花そのものの美しさを楽しんでみてはいかがでしょうか。

カンナを贈るときの配慮と活用シーン
カンナは、明るい印象のある花ですが、花言葉の解釈によっては、気を配りたい場面もあるようです。
贈り物としてのカンナ|適した相手と注意点
カンナの花言葉のひとつ、「妄想」という言葉が気になる場合は、花言葉を過度に意識しない、気心の知れた相手に贈ると安心でしょう。
花の印象が強く鮮やかなため、メッセージカードにポジティブな花言葉を添えれば、思いが伝わりやすくなりますよ。
記念日との関係|誕生花としてのカンナ
カンナは「8月19日」の誕生花ともされています。
真夏に力強く咲く姿は、夏生まれの方や、元気で明るい印象を持つ方への贈り物にもぴったりです。誕生日やちょっとしたお祝いのタイミングに選ぶと、華やかな気持ちを届けられるでしょう。

カンナの特徴と育て方|初心者でも楽しめる夏の花
熱帯原産のカンナは、夏の庭を彩る存在感のある花です。見た目の華やかさに加え、比較的育てやすい点も魅力とされています。
カンナの基本情報|原産地・開花時期・見た目の特徴
カンナの開花期は6月頃から10月頃までで、特に夏場に花が多くなります。
草丈は品種によって幅があり、矮性種から1.5メートルを超えるものまでさまざまです。花色は白・赤・黄・橙を中心に、模様入りの品種もあります。葉も大きく、緑色だけでなく、銅色葉など数多くの種類があり、観葉的な魅力もありますよ。
夏の花が少ない時期に安定して咲くため、花壇や鉢植え、切り花としても利用することが多い特徴もあります。
参考:『世界大百科事典』(平凡社)
代表的な品種
・トロピカル系
日当たりと排水のいい肥沃なところで育ちます。初夏から晩秋まで長い期間、綺麗な花を咲かせますよ。コーラル、ブロンズ、ローズ、ホワイトなどのカラーがあります。
・サウスパシフィック系
分枝性に優れ、たくさんの花を咲かせてくれます。イエロー、スカーレット、アイボリーなどのカラーがありますよ。
カンナの育て方|初心者向けのポイント
植え付けは4月下旬から5月頃が適期です。日当たりと水はけのいい場所を選びます。庭植えでは水やりは控えめで、鉢植えは乾いたら給水します。
背の高い品種は支柱を立て、咲き終わった花はこまめに摘み取ります。寒さに弱いため、霜が降りる前に球根を掘り上げて室内で保存すると安心です。
参考:『日本大百科全書』(小学館)

「カンナの花言葉」に関するFAQ
ここでは、「カンナの花言葉」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. 「カンナ」にはどんな花言葉がありますか?
A. 「情熱」「快活」「妄想」などがあります。
Q2. 「カンナ」はどこ原産ですか?
A. 熱帯アメリカ、熱帯アジア、アフリカ原産です。
参考:『日本大百科全書』(小学館)
Q3. 「カンナ」は育てやすいですか?
A. 寒さには弱いですが、性質は非常に強いです。日当たりと排水のいい肥沃なところで育ててください。
最後に
カンナの花言葉には複数の意味が伝えられていますが、すべてが明確な根拠に基づいているわけではありません。大切なのは、花言葉そのものよりも、贈る人の気持ちや場面に合った言葉選びです。意味にとらわれすぎず、花と一緒に相手を思う気持ちを届けたいですね。
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