この記事のサマリー
・ノウゼンカズラの花言葉は、「名声」「豊富な愛情」などがあります。
・ノウゼンカズラの花言葉に、怖い意味はありません。
・「植えてはいけない」と言われるのは、強い繁殖力が理由のひとつです。
夏の青空に映える鮮やかな花「ノウゼンカズラ」。ラッパ型の花が印象的なこの花には、「怖い花言葉があるのでは?」「植えてはいけないのでは?」と不安を感じる声があります。
この記事では、ノウゼンカズラの花言葉やその背景、色・品種ごとの印象の違い、贈り物に使う際の注意点などを紹介します。
見た目の華やかさだけでなく、花言葉にも目を向け、正しい理解につなげていきましょう。
ノウゼンカズラと花言葉
ノウゼンカズラは、夏に鮮やかなオレンジ色の花を咲かせるつる性の花木です。つるを高く伸ばしながら咲く姿が特徴で、漢名では「凌霄花(りょうしょうか)」と呼ばれています。
ノウゼンカズラの代表的な花言葉
ノウゼンカズラの花言葉は、華やかな見た目や形にちなんだ前向きな意味が多く紹介されています。
「名声」・「名誉」
ラッパ型の花が、勝利や祝福の場面で使われるトランペットを連想させることから、「称賛」「高い評価」を表わす意味につながったとされています。
「豊富な愛情」・「華のある人生」
ノウゼンカズラには、「豊富な愛情」「華のある人生」といった花言葉もあります。
伝承では、松の木が、鮮やかな花を咲かせるノウゼンカズラに恋をし、やがて互いに想いを通わせます。ノウゼンカズラは松の木に絡みつき、寄り添うように咲き続けました。
しかし、ノウゼンカズラは一か所にとどまらず、つるを伸ばしてほかの木々にも絡み、花を咲かせていきます。その姿に、松の木は次第に疲れ果ててしまった… という伝承です。
ノウゼンカズラは、この物語を通して、愛情深く華やかでありながら、どこか移ろいやすい存在として描かれ、「豊富な愛情」「華のある人生」といった花言葉が結びつけられたと考えられています。
「怖い」と言われる理由の真相
ノウゼンカズラの花言葉に、怖いものはありません。しかし、巷で「怖い」とされる背景には、いくつかの要因が考えられます。
一般的につる性の植物は、強く絡みつく姿から、「執着」「支配」といった印象を与えることがあります。
また、伝承の中では、ノウゼンカズラが相手を疲れさせる存在として描かれたこともあり、そこから「束縛」「裏切り」といった解釈が広まったと考えられます。
しかし、先述した通り、ノウゼンカズラに怖い花言葉はありませんから、過度に心配する必要はありません。

ノウゼンカズラは贈っても大丈夫?
ノウゼンカズラは贈り物として使っても問題ないのでしょうか? 贈る際の配慮や注意点を整理しておきましょう。
「植えてはいけない」と言われる理由
ノウゼンカズラが「植えてはいけない」とされる背景には、その旺盛な生長力があります。
つる性の植物は、生育条件が整うと勢いよく伸び、壁やフェンスに絡みながら広がっていきます。剪定を怠ると管理が難しくなることもあり、庭木として育てるには定期的な手入れが欠かせません。
一方で、オレンジ色の花が夏の空に映え、建物を彩る景観効果は高く、多くの人に親しまれています。
華やかな印象を与える植物ですが、特に住宅が密集する地域では、植える場所や栽培環境に配慮が求められます。
毒性はある? 人やペットへの影響
「ノウゼンカズラ」は、花の中からたくさん蜜を垂らす習性があります。この蜜にはラパコールという成分が含まれており、弱い毒性があるのだとか。毒性は弱くても、触ると肌がかぶれたり、目に入ると炎症を起こす可能性もあるため、気をつけましょう。かぶれるのが心配な場合は、手袋をつけるといいですよ。
また、小さな子どもやペットがいる家庭では、念のため手の届かない場所に植える、触れた後は手を洗うなど、基本的な注意を心がけると安心です。
色・種類で変わるノウゼンカズラの印象
「ノウゼンカズラ」はオレンジ色が一般的ですが、品種改良が進み、現在では赤や黄色、ピンク色などの花も流通しています。今回は、その中から特に人気のある品種を紹介しましょう。ガーデニングで利用する方はぜひ、チェックしてみてくださいね。

アメリカ・ノウゼンカズラ
アメリカ・ノウゼンカズラは、通常の「ノウゼンカズラ」に比べて、花序が短いので、花がまとまって咲くのが特徴。小さめの赤い花が可愛らしく、育てやすいのも嬉しいポイントです。
アメリカ・ノウゼンカズラ・フラバ
アメリカ・ノウゼンカズラの園芸品種。オレンジ色がかった黄色い花が目を引きます。赤やオレンジ色よりも優しげな雰囲気があるので、気に入った方はぜひ選んで植えてみてください。冬の寒さにも比較的強い品種です。
マダムガレン
「ノウゼンカズラ」とアメリカ・ノウゼンカズラの交配種。夏になると、赤に近いオレンジ色の花を咲かせます。生育旺盛で育てやすいので、初心者におすすめです。
オランジュ・タカラヅカ
こちらは、マダムガレンと「ノウゼンカズラ」の交配種。花は赤みがかったオレンジ色で、真ん中が黄色く染まっています。夏場の庭に植えるとパッと雰囲気が明るくなりますよ。比較的小型の品種なので、鉢植えも可能です。
コンテッササラ
コンテッササラは、ピンク色の「ノウゼンカズラ」です。ピンク色の花に、赤紫色の細い筋が入ります。他の品種に比べると、比較的新しく輸入された品種です。名前は「サラ公爵夫人」という意味で、その名の通り上品な雰囲気が魅力。若干寒さに弱いので、庭植えは暖かい地域の方が適しています。
「ノウゼンカズラの花言葉」に関するFAQ
ここでは、「ノウゼンカズラの花言葉」に関するよくある疑問と回答をまとめました。参考にしてください。
Q1. ノウゼンカズラの花言葉は「怖い」意味が中心ですか?
A. いいえ。 代表的な花言葉は「名声」「名誉」など前向きな意味が中心です。
「怖い」という印象は、その旺盛な生育力や伝承から派生した解釈に由来するようです。
Q2. 「植えてはいけない」と言われるのは、毒性が原因ですか?
A. 主な原因は、つる性植物としての強い繁殖力です。管理が大変で、隣家に迷惑をかける可能性がある植物です。
Q3. ノウゼンカズラには犬や猫にとって危険な毒性がありますか?
A. 蜜に含まれる成分により、接触による皮膚のかぶれを起こす可能性があります。ペットがいる場合は接触しないよう配置に配慮してください。
最後に
真夏に花を咲かせる品種は限られていますが、「ノウゼンカズラ」は暑さにも強く元気にたくさんの花を咲かせてくれます。和風のハイビスカスのような雰囲気のある花は、青空の下でみるとより美しく見えるはずですよ。
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