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2024.09.02

「カタバミ」の花言葉は? 特徴や種類、クローバーとの見分け方も紹介

黄色やピンク色の小花が可憐な「カタバミ」。クローバーにそっくりの葉を持つので、見間違えやすい植物です。今回は、「カタバミ」の特徴や、キリスト教にまつわる花言葉、主な種類、家紋に選ばれる理由などをまとめて紹介しましょう。

「カタバミ」ってどんな花?

(c)Shutterstock.com

「カタバミ」という花を知っていますか? あまり聞き馴染みがないかもしれませんが、野原や畑などに咲いている意外と身近な花です。今回は、そんな「カタバミ」の特徴や花言葉、主な種類などを紹介します。。

特徴・由来
  1. 花の特徴
  2. 花名の由来

花の特徴

「カタバミ」は、日本各地の道端や畑などにみられ、6月から9月頃になると黄色や白、ピンク色の小花を咲かせます。葉はクローバーにそっくりで、ハート型の葉を3枚つけています。可愛らしい見た目ですが、非常に繁殖力が強いことから、ガーデニングでは雑草として扱われているのだとか。

「カタバミ」は、カタバミ科の多年草で、世界中の温帯地域から熱帯地域に広く分布。日本にやってきたのは江戸時代末期で、園芸植物として親しまれていたようです。のちに生薬としても用いられ、解毒や炎症を抑えたり、下痢止めとしても使われたりしたとされています。

花名の由来

「カタバミ」には、花の特徴から地域によって様々な呼び名があります。漢字で「片喰」「傍食」と書くのは、その葉の見た目から。夜に葉を閉じた姿が、まるで葉を食べられてしまったように見えることにちなみます。また、根っこにシュウ酸を含み、食べると酸っぱいことから「酢漿草」とも呼ばれることも。

英語では、「Yellow sorrel」「Creeping woodsorrel」という名で親しまれているようです。

「カタバミ」の花言葉

(c)Shutterstock.com

「カタバミ」には、キリスト教にまつわる花言葉がいくつかつけられています。早速チェックしてみましょう。

喜び

「喜び」という花言葉は、キリスト教に由来があります。ヨーロッパでは、キリストの復活祭の時期に「ハレルヤ」(キリスト教の「主を褒め称えよ」の意)と唱える習慣があるのだとか。

その時期にちょうど「カタバミ」の花が咲くことから、西洋では別名「ハレルヤ」という名が付けられています。キリストに由来のある喜ばしい日に咲くことから「カタバミ」には、「喜び」という花言葉がつけられました。

輝く心

「カタバミ」は、古くから仏具や真鍮の鏡を磨くために用いられてきたことから、別名「鏡草」とも呼ばれます。このことから、「輝く心」という花言葉がつけられたそうです。

母の優しさ

「カタバミ」やクローバーなどの葉が3枚に分かれている植物は、ヨーロッパでは「シャムロック」と呼ばれ、キリスト教では三位一体の教えと結びつけて考えられています。「母の優しさ」は、イエスへの聖母マリアの優しさを表しているのかもしれませんね。

あなたと共に

「カタバミ」には、「あなたと共に」というロマンチックな花言葉も。詳しい由来は定かではありませんが、先述したイエス・キリストと共に生きる、という思想が元になっているという説も。また、強い繁殖力を持ち、簡単に離れることがないことから名づけられた、という説もあります。

「カタバミ」とクローバーの見分け方

(c)Shutterstock.com

「カタバミ」とクローバーは、ハート型の葉がそっくりで見間違えることも多いです。見分け方のポイントは、クローバーの葉には白色の線が入りますが、「カタバミ」には線がないところ。

また、夜になると葉を閉じる習性があり、クローバーは内側に、「カタバミ」は外側に閉じます。花の咲かない秋〜冬の時期は特に見間違えやすいので、参考にしてみてくださいね。

「カタバミ」は家紋にも用いられている

「カタバミ」は「片喰紋」として、日本の10大家紋の一つにもなっています。「カタバミ」は繁殖力が強く、一度根付くと断ち切ることが難しいことから、「家が絶えない」ことに通じ、子孫繁栄や世襲を重んじた武家に好まれたようです。

主に大阪や京都、奈良などの関西地方に見られる傾向があります。「丸に片喰」「四つ片喰」「剣片喰」など、種類も豊富です。

「カタバミ」の種類

(c)Shutterstock.com

普段見かける黄色やムラサキ、ピンクなどの「カタバミ」は、一体どのような名前がつけられているのでしょうか? それぞれの種類を覚えて、見分けるときの参考にしてみましょう。

ムラサキカタバミ

紫色または濃いピンク色の花びらで、花の中心が淡い緑色をしています。別名「桔梗方喰(キキョウカタバミ)」とも。江戸時代末期に観賞用として渡来しましたが、現在ではポット苗などで販売されることはなく、道端で見られる身近な花となっています。

オオキバナカタバミ

明るい黄色の花が目を引く「オオキバナカタバミ」。その名の通り、他の品種に比べると花が大きく、3〜4センチほど。英名は「バターカップ・オキザリス」。葉の表面に紫色の斑点があるので、花の咲かない季節でも他の品種と識別することができますよ。

コミヤマカタバミ

ヨーロッパとアジアの一部地域に自生する「コミヤマカタバミ」。ほんのりピンクがかった白い花を咲かせます。まれに赤や紫色が見られることも。葉に細かな産毛が生えていることも特徴です。

イモカタバミ

春になると濃いピンク色の花を咲かせる「イモカタバミ」。根っこにイモ状の塊茎をいくつもつけることがその名の由来です。「ムラサキカタバミ」と見た目が似ていますが、「イモカタバミ」には、花の奥にまで紫色の筋が入っており、花粉が黄色であることが違いになります。

アカカタバミ

黄色い花びらに、ほんのりオレンジ色の線がついているのがポイント。道端や土手などの日当たりの良いところに自生します。名前に「アカ」がついているのは、葉の色が赤いことから。緑色と赤色が混ざり合ったような独特な色合いが個性的です。

最後に

春になると黄色い可憐な花を咲かせる「カタバミ」。名前に馴染みはなくても、その姿は見たことがあるという方も多かったのではないでしょうか? ガーデニングでは、その繁殖力の強さが裏目に出ることもありますが、花も葉も可愛らしく、見ていて心が和みますね。

今度、道端や公園でハート型の葉を見かけたときには、本記事を参考に「カタバミ」かクローバーか見分けてみてくださいね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

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