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「カスミソウ」ってどんな花?
「カスミソウ」はナデシコ科の植物です。原産は、黒海とカスピ海の間にあるカフカス地方。現在は、アジアやヨーロッパ、アフリカ北部などに広く分布しています。開花時期は5〜6月で、細い枝の先に、白い花を無数に咲かせるのが特徴。葉は細長く、先のほうがとがっているような形状です。
一般的に、草丈は50〜60cmまで成長しますが、現在では、プランターや花壇に向いた小ぶりの種類も。そのほか、白や濃いピンク、淡いピンクのもの、一年草のものや、宿根草のものなど、さまざまな品種が生まれています。
種類
・エレガンス
中央アジア〜ヨーロッパが原産で、一年草の中型の品種です。大きさ1.5〜2cmの、白やピンク色の花を咲かせます。エレガンス種の有名な品種は「コベントガーデンマーケット」というもの。大きな花を咲かせるので、切り花にしても存在感があります。
・宿根カスミソウ(パニクラータ)
地中海沿岸が原産の「カスミソウ」です。草丈が60cmほどにまで成長する大型の品種で、切り花によく使われます。花の色は白で、一重咲きのものや八重咲きのものも。「宿根カスミソウ」のなかでも有名なのは「ブリストルフェアリー」と呼ばれる品種で、八重咲きで花付きがいいのが特徴です。そのほか、草丈の低い「フェスティバル」や、八重咲きでピンク色の花を咲かせる「レッド・シー」などもあります。
・ムラリス
中央アジア〜ヨーロッパが原産の一年草。草丈は30cm以下なので、ほかの品種に比べて、小ぶりなのが特徴。茎も細いため、全体的にやわらかく繊細な印象です。
名前の由来
「カスミソウ」の和名、英名、学名それぞれの名前の由来を見ていきましょう。まず和名の「カスミソウ」ですが、漢字では「霞草」と書きます。これは、細い枝の先に、白い小さな花を無数につけるようすが、霧のように見えることからつけられました。
英名は「baby’s breath」といいますが、日本語にすると「赤ちゃん・愛しい人の吐息」という意味。これは、赤ちゃんや愛しい人がほっと吐き出す息が「カスミソウ」のように見えることが由来なのだとか。
「カスミソウ」の英名は、「Gypsophila」です。この名前は、ギリシャ語で石膏を意味する「Gypsos」と、愛するを意味する「Philos」を組み合わせたもの。「カスミソウ」が石灰質の土でよく育つことからつけられたという説と、「カスミソウ」の白い花が、石膏でつくられたように美しいことからつけられた、という説があります。
「カスミソウ」全般の花言葉
白くて小さな花を無数に咲かせる「カスミソウ」。繊細で可愛らしいイメージの花ですが、その花言葉にはどのようなものがあるのでしょうか? まずは、「カスミソウ」全般の花言葉を紹介します。
感謝
「カスミソウ」の花言葉は、「感謝」です。これは、感謝の気持ちを伝える方法として花束を贈ることから、つけられた花言葉なのだとか。「ありがとう」という気持ちを込めて、お世話になっている人に贈る花としてぴったりといえますね。
幸福
そのほかの花言葉には、「幸福」があります。この花言葉がつけられたのは、「カスミソウ」が、結婚式でブーケや式を飾る花としてよく使われていたことが由来なのだそう。「カスミソウ」は、白色のものが多いので、その点でも結婚式に最適ですね。
清らかな心
「清らかな心」も「カスミソウ」の花言葉です。一説によると、「カスミソウ」が控えめながらも美しく咲くようすからつけられたのだそう。「カスミソウ」の白からイメージする、清廉潔白な印象をあらわしたような花言葉ですね。
無邪気・無垢
「カスミソウ」の花言葉には、「無邪気」や「無垢」もあります。この花言葉の由来は、「カスミソウ」の英語の名前である「Baby’s breath(赤ちゃんの吐息)」なのだとか。赤ちゃんの無邪気さや無垢さを、「カスミソウ」に照らし合わせてつけたのでしょう。
「カスミソウ」の英語の花言葉
「カスミソウ」が持つ花言葉は、日本と海外で異なるのか気になりますよね。ここでは、「カスミソウ」の英語の花言葉を紹介していきましょう。
everlasting love(永遠の愛)
「カスミソウ」の英語の花言葉には、「永遠の愛」を意味する「everlasting love」があります。「everlasting love」という花言葉も、生涯の愛を誓う結婚式にぴったりといえるでしょう。
purity of heart(清らかな心)
そのほかの英語の花言葉には、日本語の花言葉と同じく、「清らかな心」を意味する「purity of heart」があります。
innocence(純潔)
「innocence」も、「カスミソウ」の英語の花言葉です。「innocence」は、「純潔」や「無邪気」「純真」などを意味する英語ですので、日本語の花言葉と同じといえそうです。
「カスミソウ」の花言葉は結婚式にぴったり?
これまで花言葉を見てきたとおり、「カスミソウ」は結婚式に最適といえるでしょう。
ふたりの幸せな未来を想像させるような「幸福」「永遠の愛」といった花言葉や、花嫁を飾るのにふさわしい「清らかな心」といった花言葉があるからです。ブーケや、式場を飾る花として、「カスミソウ」をぜひ使ってみてくださいね。
「カスミソウ」の花言葉に怖い意味があるというのは?
「カスミソウ」に怖い花言葉があるという噂もありますが、「カスミソウ」にはそのような花言葉はありません。
むしろ、「幸福」や「清らかな心」など良い意味の花言葉ばかりです。「カスミソウ」=怖いというイメージを持つ方がいるのは、「カスミソウ」がお葬式で使われることがあるからでしょう。色が白であることや、「感謝」という花言葉も、故人へたむける花として選ばれている理由といえそうです。
色別の「カスミソウ」の花言葉
「カスミソウ」は一般的に白のものが多いですが、品種によってはピンクなどもあります。「カスミソウ」の花言葉を色別に見ていきましょう。
ピンク
可愛らしいピンクの「カスミソウ」。その花言葉は、「感激」や「切なる願い」です。
青
青い「カスミソウ」には花言葉はありません。そもそも、自然に生えるもので、青い「カスミソウ」は現在のところなく、お店などで見られる青い「カスミソウ」は、染料で染めたものです。
紫
紫の「カスミソウ」も、青い「カスミソウ」と同じく、染料で染めたものです。独自の花言葉はありません。
最後に
小さくて白い花を咲かせる「カスミソウ」。その花言葉には、「感謝」や「清らかな心」、「無垢」など、ポジティブなイメージのものが多くありましたね。結婚式はもちろん、転職や異動、卒業式などで、新たな人生を歩む人への贈り物にしてはいかがでしょうか?
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