ワクチン接種会場で医師が感じていること。「3回目のワクチン接種は?」については…【国立がん研究センター増富健吉】 | Oggi.jp
Oggi.jp

おしゃれもキャリアも。働く女性のWebメディア

line instagram TikTok X facebook search

フリーワードで検索

人気のキーワード

  1. トップ
  2. ビューティ
  3. 健康
  4. ワクチン接種会場で医師が感じていること。「3回目のワクチン接種は?」については…【国立がん研究センター増富健吉】

BEAUTY

2021.10.18

ワクチン接種会場で医師が感じていること。「3回目のワクチン接種は?」については…【国立がん研究センター増富健吉】

新型コロナウイルスワクチン接種を手伝う医師が会場で感じたこと。接種後の運動・飲酒、3回目の接種について書きます。国立がん研究センター研究所でがん幹細胞研究分野分野長をつとめる増富先生の健康コラム。

国立がん研究センター研究所 がん幹細胞研究分野分野長 増富健吉

ワクチン接種会場で感じたアレコレと今後のこと

医師のワクチン接種1回目体験レポ

医師のワクチン接種2回目体験レポ

国の統計でも日本の全人口の約65%(2021年10月11日現在)の人が新型コロナワクチンを2度接種したとのことです。私がお手伝いにいっている羽田空港でのワクチン接種会場でも接種者の数のピークも過ぎた印象です。2度目の接種に来場される方との話で見えてくる事を少し紹介しましょう。

◆1. 副反応ってすごいの?

(c)Shutterstock.com

2回目の接種時の問診では、1回目接種後の、様子や副反応に関して質問をします。おおよそ9割以上のひとが「大したことはなかった」「次の日少し腕がだるかっただけ」と答えます。

そして、印象としては2度目の接種の人は1度目の人よりも何となく「安心感」をもって来場されている様子があります。

2回目に少し強めの副反応の出る人が多いのも事実ですが、「案ずるより産むが易し」という言葉もありますが、皆さんも思っていた、あるいは、恐れていた、ほどの副反応はなかったと話される傾向にあります。世界の論文報告でも「新たな予想外の副反応」は今のところ追加されていません。

◆2. 接種当日、運動していいの? お酒飲んで良いの?

運動と飲酒はどうなのかと質問される人が結構多くいます。配られるパンフレットには「激しい運動は避けましょう」と書かれています。

私自身は当日にお酒も飲みましたし、翌日には通常通りトレーニングもしましたが、皆さんには、「体調の許す範囲で日常生活をするようにすれば良いと思います」と答えます。

熱があれば、お酒も飲めないし運動も辛いでしょう。ですので、自分で運動も可能だと感じるのであれば、すれば良いと思いますし、お酒も飲めるなら飲めば良いと思います。体調の良い証だと思います。

◆3. アナフィラキシー

少なくとも、私がお手伝いに行った日の羽田空港のワクチン接種会場でアナフィラキシーの症状の出た方はいらっしゃいません。みなさん、15分〜30分の経過観察を終えて、元気に会場を後にされています。

(c)Shutterstock.com

◆4. 3回目の接種はどうすれば良いか?

このところ「3回目はどうしたら良いですか?」と質問される方がいます。

答えは、「世界の情勢をもう少し様子をみて作戦を考えましょう」です。

今、連日の報道では、3回目の接種の議論が始まっていますが、本当に必要なのかどうかも含めて、まだ答えはわからないのではないかと思います。

◆5. 20代の接種率、10代の接種率

(c)Shutterstock.com

日本の全人口の65%が2回の接種を終えたと前述しましたが、20代だけに限ると45%、12〜19歳では34%(2021年10月11日現在)が2回の接種を終えたそうです。先に述べた3回目の接種の議論も大切ですが、冬に向けて、もう少し若年層の接種率を上げた方が良いと私は思います。若年層の接種率を上げなければ、「非接種者でのパンデミック」が危惧されます。

接種を迷っている人もいれば、そもそも新型コロナウイルスワクチンに関して興味の無い人も多いのではないかと思います。とりわけ、元気な若者世代はこうした傾向が強いのかもしれません。

興味の無い人はこのコラムは読まないと思いますので、このコラムを読んでいる方は、きっと「迷っている人」でしょうか? 迷っている人は、正しい情報源を正確に理解することを心掛けてみてください。きっと正しい答えに行き着くと思います。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

国立がん研究センター研究所 がん幹細胞研究分野分野長 増富健吉

1995年 金沢大学医学部卒業、2000年 医学博士。
2001年-2007年 ハーバード大学医学部Dana-Farber癌研究所。2007年より現職。
専門は、分子腫瘍学、RNA生物学および内科学。がん細胞の増殖と、コロナウイルスを含むRNAウイルスの増殖に共通の仕組みがあることを突き止めており、双方に効く治療薬の開発が可能かもしれないと考えている。
専門分野:分子腫瘍学、RNAウイルス学、RNAの生化学、内科学。
趣味:筋トレ

この記事もよく読まれています

Today’s Access Ranking

ランキング

2024.11.22

編集部のおすすめ Recommended

Follow Us!

Oggiの公式SNSで最新情報をゲット!

メールマガジン登録はこちら

最新記事のお知らせ、イベント、読者企画、豪華プレゼントなどへの応募情報をお届けします。

Oggi12月号で商品のブランド名に間違いがありました。114ページに掲載している赤のタートルニットのブランド名は、正しくは、エンリカになります。お詫びして訂正致します。
【消費税の価格表記について】 記事内の価格は基本的に総額(税込)表記です。2021年4月以前の記事に関しては税抜表記の場合もあります。

Feature

スマートフォンプレビュー

LINE公式アカウント 友だち募集中

働くすべての女性に向けて、
今すぐ役立つ「ファッション」「ビューティ」「ライフスタイル」
情報をお届けします。