「顰蹙」はなんて読む?
できれば買いたくない! 顰蹙。
この漢字の読み方はわかりますか?
◆顰蹙はひんしゅくと読む
顰蹙は「ひんしゅく」と読み、「不快に感じて顔をしかめること。まゆをひそめること」をいいます。
顰は「顔や額などにしわが寄る」という意味を持ち、音読みでは「ヒン、ビン」、訓読みでは「ひそ-める、しか-める」になります。眉を顰める(ひそめる)、顔を顰める(しかめる)ですね。
蹙は音読みでは「シュク、セキ」、訓読みでは「せま-る、しか-める、きわ-まる、つつし-む、け-る」とたくさんの読み方があります。
顰蹙はなぜ買う?
顰蹙とセットになって使われる動詞は「買う」ですね。顰蹙を買うとは「良識に反する言動をして人から嫌われ、さげすまれる」という意味です。
買うといえば、お買い物に代表されるように、「代金を払って自分の所有とする」という意味が1番に思い浮かびますよね。
顰蹙はお金を払ってまで手に入れたいものではないのに、なぜこのような言い回しなのでしょうか。
実は「買う」には「自分のしたことがもとになって、好ましくないことを身に負う。招く」という意味もあるんです。顰蹙を買う以外にも、人の恨みを買うや反感を買うなどが同様の用法です。
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いかがでしたか? 顰蹙は常用漢字ではないので、ひんしゅくと平仮名で表記されることもありますが、漢字を知ると画数の多さがシワが寄って難しい顔をしているイメージに見えてきますね。
言葉の意味/デジタル大辞泉
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鶴田初芽
都内在住のOLライター。マナーインストラクターであり、実用マナー検定準一級や敬語力検定準一級など、ビジネスにおけるマナーや、マネーに関する資格(2級ファイナンシャル・プランニング技能士、金融コンプライアンスオフィサー、マイナンバー保護オフィサー)などを保有。丁寧な暮らしに憧れ、断捨離修行中!