「舌足らず」の意味・原因は?
「舌足らず」の意味を皆さんはご存じですか? 誰かと話していて、なんだか聞き取りづらいなぁと思う瞬間があったら、相手は「舌足らず」な人かもしれません。「舌足らず」な人は、少し愛嬌があって可愛らしいと異性からモテる場合も! 本記事では「舌足らず」の言葉の意味や、その特徴、メリット・デメリットについても解説します。ぜひ、参考にしてくださいね。
意味
「舌足らず」とは、<したたらず>と読み、「舌の動きが滑らかでなく、物言いがはっきりとしないこと」を意味します。しゃべる際にうまく舌が回らず、言葉をはっきりと発音できない様子をさす言葉です。また、「舌足らず」には、「言葉数が足りず、十分に言い尽くせていないこと」という意味もありますが、前者の意味合いで使われることの方が圧倒的に多いですね。
原因は? 病気の一種?
では、「舌足らず」はなぜ起きるのでしょうか? 「これって病気か何かが原因で起こるものなの?」と思われる方もいるかもしれません。生まれもった舌の長さが原因の人もいますが、ほとんどの場合、舌の筋力が弱いことや緊張に理由があるそうです。
ほとんどの人が無意識ですが、わたしたちは言葉を発する際、口と一緒に舌も動かしています。ですので、この舌の動きがうまくいかないと、発音や滑舌に影響が出るというわけです。舌の筋力はトレーニングで鍛えることができるそうなので、気になる方はぜひ調べて実践してみてください。
「舌足らず」の類語は?
次に、「舌足らず」の類似表現をチェックしましょう。
「呂律が回らない」
居酒屋などで、酔っぱらった人が一生懸命話しているにもかかわらず、何を言おうとしているのかわからない、といった光景を見たことはありませんか? 「呂律」とは、「ものを言う時の調子、言葉の調子」という意味です。酔っぱらって舌がうまく回らず、言葉をはっきりと発することができない様子を、「呂律が回らない」といいます。
例文:「私の父は、酔うといつも呂律が回らず、支離滅裂な話をする」
「口ごもる」
「口ごもる」は、「言葉を、口の中にこもったような不明瞭な調子で発する様子」です。これは舌が回らないため発しづらいというよりは、どちらかというと何か後ろめたい気持ちがあって話しづらい、というニュアンスが含まれています。
例文:「痛いところを突かれてしまったようで、彼は口ごもった様子で弁解をした」
「訥弁」
「訥弁」は、<とつべん>と読みます。意味は、「話し方がつかえたりして、滑らかでない様子」。「口下手」とも表現できますね。
例文:「わたしは訥弁ながら、夢の実現に向けて面接官に自分の熱意を強くぶつけた」
「舌足らず」な⼈の特徴とは?
「舌足らず」な人は、具体的にどんな人のことを指すのか、次にその特徴について紹介します。
「滑舌が悪い」
この特徴の方が一番多いでしょう。舌の動きの悪さが原因で、なかなか上手に言葉を発せれないことが多いかもしれません。「サ行」や「タ行」など、特定の行の言葉を発音するのも難しい場合があります。
「話し方が子供っぽい」
幼い子供は、発達が未熟で言葉を上手に発せれないですが、「舌足らず」の方もそれと似たような発し方になり、少し子供っぽく見られる場合があるかもしれません。
「話の最中によく噛む」
「舌足らず」の方は、よく噛んでしまうのも特徴の一つです。やはりこれも、舌の動きづらさが原因で、口が回らずに噛んでしまうということになります。緊張で早口になったりする場合は、余計に噛んでしまうことが多くあるかもしれません。
「舌足らず」な人のメリット・デメリット
では、メリット・デメリットについて解説します。
メリット1:異性からモテる
「舌足らず」な人のことを、その一生懸命に話す様子や、少し頼りない、おっとりした話し方が可愛らしいと感じる男性、女性が一定数いるようです。年下好きで、少し幼いイメージがタイプの人にとっては、「舌足らず」はチャームポイントとして見られるかもしれませんね。
メリット2:壁ができにくく、話しかけやすい
少し幼く可愛らしいイメージから、初対面の人に警戒心を与えず、話しかけやすい印象を持たれます。親しい間柄になっていけば、噛んだりしたときでも笑ってその場を盛り上げるなど、周囲を和ませる力が、「舌足らず」の方には秘められているのかもしれません。
デメリット1:大事な場面で、うまく伝わらない
「舌足らず」の人は、滑舌が悪かったり噛んでしまうことが多くあるため、面接やプレゼンテーションなど、ここぞという大事な場面で相手にうまく伝わらないことがあるかもしれせん。
特に商談などでは、限られた時間の中で、いかにシンプルに的確に伝えられるかが大事なので、クライアントとの会話がうまく続かなかったり、聞き返しが多かったりすると、振り返った時にあまり良い印象は持たれないでしょう。
デメリット2:少し稚拙に見えてしまう
話している内容はきちんとしていても、話し方で少し稚拙な印象を相手に与えてしまうことがあるかもしれません。ビジネスにおいては、言葉の使い方や流暢さなどの話し方も見られています。意識して気を付けたいところですね。
最後に
「舌足らず」の解説は以上になりますが、理解は深まりましたか? 「舌足らず」の人は、その一生懸命話す様子から周囲に愛されることもありますが、一方で大事な場面で噛んでしまったりと、デメリットもあります。トレーニングで改善できる余地もあるので、気になる方は、ぜひ、実践してみてくださいね。
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