不妊治療を通して成長した私たち夫婦の考え【30代からの不妊治療】
妊活を始めて3年。現在34歳の私の体験から、妊娠を考えているカップルにとって少しでも役に立つような情報をレポート形式でお届けします。
前回は、子宮卵管造影検査の結果を聞いたお話をお届けしました。今回は、人工授精や体外受精へのステップアップの計画を夫婦で話し合ったお話。
人工授精へのステップアップを切り出したのは…
初球からホームランを狙ってフルスイングしたい私と、バントでもいいから着実な結果へ結び付けたい夫。
精索静脈瘤の手術から3ヶ月がたち、夫は改めて精液検査を受けました。しかし、結果は可もなく、不可もなく…、ようは変化なし…。
うちの夫の場合は手術の前と後で、劇的な数値の改善は見られませんでした。相変わらず、WHOの基準値をギリギリ上回っているくらいだったのです。どうしたものやらという感じで、困ってしまいました。
主治医のI先生は「ご主人の精液は、大きな問題はないけれど、エクセレントともいえない。でも、精索静脈瘤の手術を受けて、サプリも飲んでいただいて、できることはやっていただいてる。
実際ね、不妊の原因って、そうそう特定することは難しいのですよ。こればっかりはお二人にしっかりタイミングをとっていってもらうほかない。
それで、どうする? 今後のステップアップ。今、奥さんも卵管造影して、ちょうど落ち着いたところではあるんだけれど、経過観察をしていくのと並行して、どこかでステップアップも検討してみない?」
先生から提案してもらって、ちょっとホッとした自分がいました。夫もたぶん同じ気持ちだったのではないかと思います。年末の話し合いのとき、お互いステップアップはしたいと思っていました。
しかし、リミットを決めたかった私とできる限りの可能性を追求し続けたかった夫とは、平行線のまま。あれから、この話題についてお互い避けるような雰囲気になってしまっていたのです。
I先生「3ヶ月くらいタイミングとってみて、それでうまくいかなかったら、一度人工授精の相談をしてみない?! どう?」
私「うん、そうですね」
隣の夫をみると、頷きながら「そうしよう、夏くらいを目途にステップアップしようか」と言ってくれました。
原因不明の不妊だけど、タイミング法で妊娠できるかも! と期待が募る
たくさん努力をしたのだからきっと妊娠する! こういう時にあふれてくる私の謎の自信に、夫は救われた顔をしていました。
夫「100点の子宮と落第点の精子かぁ(笑)」
病院帰りのルーティンである焼肉を網に乗せてバンバン焼きまくる私たち。明確なプランが決まると、ちょっと気持ちが軽くなった気がしました。
私「落第点なんて言われてないよ。ステップアップする目途がたって、ちょっと安心した。案外、人工授精になる前に、妊娠しちゃったりするかもしれないね」
夫「そうだね、そのためにもできるだけタイミングとるようにしていこう。もう僕はキミの排卵周期覚えたし」
私「えぇぇ~?! 気持ち悪~い(笑)」
妊活をはじめたころ、排卵日が正確にわからない問題でいちいちケンカしていたころに比べると、私も夫もだいぶ成長した気がします。しかし、こうドーンと構えてみたところで、奇跡ってそんなに簡単にはおきないのですよねぇ。残念ながら。
というわけで、3ヶ月後、人工授精をすることになったお話を次回させていただこうと思います。
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クロサワキコ
34歳・主婦ライター。妊活歴3年目。男性不妊の治療や人工授精に体外受精、ステップアップを重ねていくなかで感じた不妊治療のリアルな本音を発信しています。