子宮卵管造影検査の結果は? ふと襲ってきた不安のワケ【30代からの不妊治療】
妊活を始めて3年。現在34歳の私の体験から、妊娠を考えているカップルにとって少しでも役に立つような情報をレポート形式でお届けします。
前回は、子宮卵管造影検査を受けた当日のお話をお届けしました。今回は、子宮卵管造影検査の結果を聞いたお話。
レントゲン室で造影剤を注入
痛い痛いと噂の子宮卵管造影検査をついに受けることになる私。
子宮卵管造影検査のために、まずレントゲン室の入口にある別室で、服や下着をすべて脱いで検査着に着替えました。レントゲン室に入ると、台に寝っ転がるように指示されて仰向けで横に。
T先生「それでは検査はじめます。痛かったら教えてください」
そういうと、医師が太ももに張り付けたチューブをはずして、大きな注射器みたいなものに入っている造影剤を少しずつ注入していきました。液体が入ると、下腹部がふわっとあたたかくなるのを感じました(たぶん造影剤自体が事前に温められているだと思います)。
いったい、いつ痛みが来るのか…。ドキドキする私。
T先生「痛みはどうですか?」
私「大丈夫です」
T先生「じゃあ、ここで撮影しますね」
このような作業がもう一度繰り返され、撮影が終わると、チューブを抜いて子宮や卵管に造影剤をいきわたらせるために歩くように指示されました。
T先生「ちょっと狭いんだけど、歩いたり、屈伸したりして、カラダ動かしてみてください。造影剤が十分にいきわたったらもう一回撮って終わりです。痛みは大丈夫そう?」
私「はい」
T先生は「よかった!」といってニッコリ。
私は言われた通りに、レントゲン室の検査台のまわりをスリッパでパタパタと歩き回ったり、屈伸をしたりしました。その数分あと、もう一度検査台に横たわり、撮影をして検査は終わり。いつ痛くなるのかとドキドキしすぎて、なんだか拍子抜け。
診察室へ戻るとスグに結果を言い渡される
検査着から洋服に着替えて、もう一度診察室へ戻り、レントゲン写真を並べながら子宮卵管造影検査の結果が伝えられました。
T先生「検査の結果なんだけど、ほぼ100点の子宮だね。卵管も癒着や詰まりなども全くなさそうだし。ぜんぜん問題ありません」
私「ほーう」
これまでの人生で子宮を褒められる機会なんてなかったので、妙な返事をしてしまいました。異常がなくてホッとした気持ちが半分、そして残りの半分は「せっかく覚悟を決めて受けた検査なんだから、さんざん緊張した分の時間と疲れを返してよ」と変にモヤったりもしました。
私「夫も精索静脈瘤の手術して、私の子宮や卵管にはそもそも問題がなかったのに、なんで妊娠しないんでしょう?」
T先生「そうだねぇ、精子と卵子が出会って受精して、着床するっていう妊娠自体が奇跡みたいなものだから…。ご主人は、そっか、手術受けたのね」
と、PCで私と夫のカルテを見ながら話すT先生は続けました。
T先生「精索静脈瘤の場合、精子の結果が改善するのに少し時間がかかることもあるから、このまま少し様子見てタイミング法を続けてみてもいいかも。今日の卵管造影の結果やキコさんの今までのエコーの様子からみても、自然妊娠できる可能性は十分にありますから。若いしまだぜんぜん焦らなくて大丈夫」
私「え?! 若くないです」
このとき私は33歳になっていました。自分のなかで35歳以上の高齢出産はひとつの壁だと思っていたから、状況的に少し焦る気持ちもありました。十月十日(とつきとおか)といわれる妊娠期間を考慮すると、もうリミットが迫ってきているかのような心境だったのです。
T先生「いやいや、うち(総合病院)で不妊治療している患者さんの平均年齢はもっと上なんですよ。キコさんの年齢なら一刻を争うような状況じゃないです」
さんざん検査にビビリまくっておいてこんなことをいうのもアレなんですが、先生は、私が追い詰まらないように諭してくださったんだと思います。
ただ結果から言うと、このあと人工授精や体外受精へとステップアップをしていくなかで、「もっと若いうちから妊活をスタートさせればよかった」と後悔する場面が何度もありました…。
子宮卵管造影検査にかかった時間と費用は?
病院のロビーでお会計を待っている間に、夫に電話をかけました。
私「今終わったよ」
夫「おぉ、大丈夫だったか。よかった。迎えに行こうか?」
私「ううん、平気。ぜんぜん痛くなかった。詰まりも癒着もぜんぜんなくて、ほぼ100点の子宮って先生に褒められちゃった」
夫「そっかそっか、すごいじゃん。あとは僕の方の精子の調子が上がってくればって感じか」
私「自然妊娠できる可能性はあるってT先生は言っていたよ。ひとまずよかったよ」
夫への電話を切ると、時刻は11時半をまわっていました。なんだかんだで午前中がまるっと検査でつぶれた感じです。日程が自動で決まったり、時間的な拘束が長いことは、働きながらだとキツいなと感じてしまいます。
子宮卵管造影検査を受けた日のお会計は8000円ちょっと。レントゲンまでとったわりに、意外と安い! って思ってしまう金銭感覚に、少しゾワっとした自分がいました。また「この不妊治療、いつまで続くんだろう…」という怖さもあったと思います。
ひとりで受けた卵管造影検査。通院時にはいつも付き添ってくれていた夫がいないだけで、ふと自分の心が弱っているのを感じました。やっぱり強がらないで、今度からなるべく夫に一緒に来てもらおう…。
次回は人工授精や体外受精へのステップアップの計画を夫婦で話し合ったお話です。
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クロサワキコ
34歳・主婦ライター。妊活歴3年目。男性不妊の治療や人工授精に体外受精、ステップアップを重ねていくなかで感じた不妊治療のリアルな本音を発信しています。