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乗り越えられなさそうな困難に立ち向かったとき、あなたならどう対応しますか? もちろん、乗り越えないわけにはいかないのですが、その道のりは険しいものです。本記事では、乗り越え方や「逆境」に負けない心のつくり方をご紹介します。
「逆境」の意味とは?
【逆境(ぎゃっきょう)】
苦労の多い境遇。不運な境遇。「〜にめげない」
<「小学館 デジタル大辞泉」より>
そこそこの年齢になれば、誰もが一度や二度は「逆境」に陥ったことがあるのではないでしょうか。自分の努力だけではどうにもならない状況が、人を「逆境」に立たせるのです。
「逆境」の乗り越え方は?
「逆境」に立ち向かうとき、どんな姿勢でのぞめばいいのでしょう。「逃げ出したい」という思いをどう力に変えればいいのか見ていきましょう。
自分を責めない
「逆境」に立ち向かうとき、自分を責めるのはよくありません。もちろん、あなた自身によって引き起こされた問題もあるでしょう。しかし、それだけが原因ではないはずです。自分や他人を責めていても、問題は解決しません。
冷静さを保つ
「逆境」に置かれたとき、どうしてもネガティブな考え方に陥りがちになります。しかしそれは、より良い解決のためには悪影響をおよぼします。無理にポジティブになる必要もありません。冷静さを保つことが大切です。
柔軟にとらえることを意識する
「逆境」に陥ると、どうしても視野が狭くなりがちです。解決に向かうためには、普段よりも努めて柔軟に物事をとらえるように意識しましょう。意識をしておかないと、知らず知らずのうちに、周りが見えなくなってしまいます。
「逆境」を乗り越えるためにすることは?
では、「逆境」に置かれたとき、具体的には何をしたらいいのでしょうか。
状況を徹底的に分析する
まず、置かれている状況を正しく把握しましょう。辛い作業かもしれませんが、「逆境」に陥った原因を探るのです。手順が違っていたのかもしれませんし、計画があいまいだったのかもしれません。もしくは、時期がよくなかったという場合もあるでしょう。多くは、自分サイドにある原因と、環境のなかにある原因が絡み合っているはず。それを丁寧に解きほぐしていきましょう。
やれること、やるべきことを可視化する
「逆境」を乗り越えようとするとき、がむしゃらに頑張るだけではいけません。先の分析結果に基づいて、とるべき行動を精査しましょう。
おすすめなのは、アナログですが書き出すこと。全体を俯瞰的に考えることができるからです。目的に向かって、柔軟にとるべき対応をたくさん挙げて、仲間と一緒にその中からできることを選んでいきましょう。
動く前に、心も体もリラックスさせて
「逆境」を乗り越えようと行動を始めるとき、あなたは以前よりもずっと肩に力が入っているかもしれません。張り切る気持ちや、奮起するのは前向きで素敵なのですが、力が入りすぎると、何をしても上手くいかなくなってしまうことも。
分析も計画もしっかり立てたら、それを自信を持って遂行できる気持ちになるまで、心も体もリラックスさせてあげましょう。
「逆境」の時に聞きたい名言
「逆境」から立ち上がろうとするとき、心の糧になる言葉をご紹介します。歴史に名を残す人たちの言葉には胸を打つものがあります。
逃げ出したくなる気持ちを抑えるために
『苦しいから逃げるのではない。逃げるから苦しくなるのだ』
アメリカの心理学者、ウィリアム・ジェームズの言葉です。シンプルな言葉で、人の心を打ち抜いています。
挑戦できずにいるとき
『神様は私たちに、成功してほしいなんて思っていません。ただ、挑戦することを望んでいるだけよ』
人生を貧しい人々の救済に捧げたマザー・テレサの言葉です。大切なのは、成功することではなく、挑戦することだと気づかせてくれます。
動き出す気持ちを持てないとき
『人生はどちらかです。勇気をもって挑むか、棒にふるか』
ヘレン・ケラーの言葉です。視力、聴力そして言葉を失いながらも、世界各地をめぐって障がい者の教育と福祉の発展に尽くしました。彼女の言葉には重みがあります。
どうすればいいかわからないとき
『できないことに気を取られずに、できることをやりなさい』
アメリカ・カルフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のバスケットボール部のコーチ、ジョン・ウッデンの言葉です。就任後、同校を10回にわたって全米チャンピオンに導きました。「できることをやる」というシンプルなことがいちばん確実な方法なのかもしれません。
自分に自信がもてないとき
『誰もあなたのことを信じていない時に自分を信じることだ。そうすればあなたは勝つことができる』
アメリカのテニスプレーヤー、ビーナス・ウィリアムズの言葉です。自己最高ランキングはシングルス1位、ダブルス1位。自分で自分を信じることが、事態を好転させることを教えてくれます。
「逆境」に強くなるには?
「逆境」を乗り越えるには、負けない強さを持つことも大切です。その強さ、すなわち回復力を培うにはどうしたらいいのでしょうか。
受け入れる強さをもつ
「逆境」に立ち向かう前にするべきこと。それは、現状を真正面から受け止めることです。「逆境」に強い人は、受け入れる勇気を持っています。そのためには、プライドを捨て、人は完璧ではないことを知ることから始めましょう。
視点を変えることができる
「逆境」に強い人は、「逆境」を「逆境」としてだけではなく、違う見方をすることができます。言い換えれば、広い視野を持っているということ。日頃から、たくさんの人と話をしたり、多くの書物に触れたりすることで育まれる力かもしれません。
「ピンチはチャンス」という言葉がありますが、視点を変えることができれば、「逆境」を「チャンス」に変えることもできるのです。
楽しむ余裕がある
成功の秘訣として「楽しんで取り組む」ことが挙げられます。楽しんでいるからこそ、苦労を苦労と感じずに成し遂げることができるのです。心から楽しんでいれば、「逆境」に置かれていたことすら気づかないことも。目の前のことに精一杯取り組むことを楽しむ気持ちを持つように、心のどこかに余裕を持つよう心がけてみてください。
「逆境」に備えて心の準備を
「逆境」のとらえ方は人それぞれ。困ったことになったと落ち込む人もいれば、俄然盛り上がる人もいるでしょう。何かに懸命に取り組んでいれば、多かれ少なかれ問題には出会うもの。最初からそんなふうに思って心の準備をしておくことも、「逆境」を乗り越えるひとつの手段かもしれません。
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