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後輩社員が言ってた「ワンチャン」の意味や由来は?
「ワンチャン」という言葉、耳にしたことはありますか? もちろん、犬のことではありません。元々は麻雀用語だったというこの一言が一体、どのようにして若者言葉に変化していったのでしょうか?
そんな「ワンチャン」の詳しい内容について、例文や類語を紹介しながら解説していきます。
◆「ワンチャン」の意味
「ワンチャン」とは、「もしかしたら、ひょっとしたら」という意味です。チャンスがあるかもしれない、可能性があるかもしれない場面で使われます。
犬を指す「わんちゃん」や、同名のテレビ番組のタイトルや人名、『遊戯王』のカードとは無関係です。
◆「ワンチャン」の由来
「ワンチャン」は、英語の「one chance」(ワンチャンス)が省略されたものです。元々は「1回のチャンスで逆転できる」という状況を指す麻雀用語として使われていました。それが格闘ゲーム好きの間でも「うまくいけば勝つチャンスがある」「まだ勝つチャンスはある」といった意味で広まり、若者言葉として定着。若者と言わず、YouTubeなどを通じて幅広い年代に使われるようになってきた言葉です。
「ワンチャン」の使い方は? 例文でチェック
日常において、「ワンチャン」はどのように使われるのでしょうか?
「今日ワンチャン行けるかも」
今日もしかしたら行けるかもしれない、という意味です。可能性があることを伝えることで、相手への配慮や期待の気持ちを込めたニュアンスが含まれています。また、「運が良ければ、多分」と置き換えられるでしょう。
「告白したらワンチャンあるかも」
恋愛における「ワンチャン」は、「相手の気持ちは確かではないけれどもしかしたら付き合えるかもしれない」という意味です。告白をしたら上手くいくかもしれない可能性があることを表しています。さらに、下ネタとして「ワンナイトラブ」「一夜をともに過ごせるチャンス」といった意味で使う場合も…。
「授業サボらない?」「ワンチャンあり」
相手の提案に対して「その選択肢もありえる」という具合で使います。ただ、使う人によって多少ニュアンスのずれがあるので、前後の文脈から読み取ることが大切です。
「ワンチャン」の類語・関連語にはどのようなものがある?
「ワンチャン」の類語・関連語を見て、さらにその理解を深めていきましょう。
「ツーチャン」
「ツーチャン」とは、「2回チャンスがある」という意味です。「ワンチャン」よりも確率が高い時に使われます。更に発展した「スリーチャン」という表現も見られます。
「ノーチャン」
「ノーチャン」は、「ノーチャンス」のことで「チャンスがない、可能性がない」という意味で使われます。相手の提案を断りたい時や、可能性を否定したい時にきっぱりと「無理」と言うよりも柔らかい印象を与えられますよ。
「フルチャン」
「フルチャン」は「フルチャンス」の略語で、「確実だ、100%可能性がある」といった意味を持ちます。ここでの「フル」は十分・満ちていることを表します。「ワンチャン」同様、「○○チャン」の形を取っていることが分かります。
おさえておきたい若者言葉5選!
「ワンチャン」以外の若者言葉もついでにチェックしておきましょう。あなたはどれだけ知っていますか?
「やばたにえん」
「やばたにえん」は、俗に言う「やばい」と同じ意味で使われる言葉です。「やばい」を意味する「やばたん」という若者言葉に、お茶漬けやふりかけで有名な食品メーカーの「永谷園」が合わさってできました。
「リムる」
「リムる」とは、主にXやInstagramなどのSNSにおいて、フォローしていたアカウントを友達解除する、もしくはフォローから外すことを指します。つまり、「リムる」はSNS上での友達関係を止めるというネガティブな意味を持っています。
「リアコ」
「リアコ」は、男性アイドルや男性俳優などに恋している状態を指します。身近な男性に恋をしているときには「リアコ」は当てはまらず、芸能人など距離の遠い人が対象。ただの憧れだけでなく、目当ての相手と本気でお付き合いや結婚をしたいといった感情を持っているのが特徴です。
「匂わせ」
「匂わせ」とは、はっきりと明言するわけではないものの、「それとなく思わせる」ような「何かを匂わせる行為」という意味です。そうした行為をする女性を「匂わせ女子」と呼んだりもします。
「ガンダ」
「ガンダ」は「ガンダッシュ」の略語で、全力疾走(ダッシュ)することを意味しています。「ガン」は、「すごく、思いっきり」といった強調を表す「ガンガン」の省略形です。「ガン見」「ガン無視」などの「ガン」も同様にここからきています。それを「ダッシュ」に付け加えることで、尋常ではない勢いで走る様子を表しているのだとか。
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最後に
「ワンチャン」についていかがだったでしょうか?
元々の「勝敗を賭けた一回のチャンス」というニュアンスは抜け落ち、単にありえること・もしかしたらという緩い可能性を表すようになったことが分かりましたね。フランクな表現なので、友人などの間柄に使うのが適当です。こうした言葉を使いこなして、会話を弾ませられるといいですね。
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