生理前は、神経を鎮める作用があるビタミンやミネラルの摂取を!
月経前症候群(PMS)とは、排卵日から月経が始まるまでの間にさまざまな不快症状が起こること。頭痛や腹痛、腰痛、乳房の張りのほか、情緒不安定や集中力低下などの辛い症状に悩んでいる女性も多いのではないでしょうか。
それらを防ぐためには、まずはふだんからバランスのよい食事を心がけることが大切。そして特にイライラしやすいPMSや月経の期間には、神経を鎮める働きのあるカルシウムやマグネシウム、糖質やたんぱく質の代謝に関わるビタミンB1・B6、血行を促進するビタミンEなどを含む食品を積極的に摂りましょう!
カルシウムは、牛乳・乳製品、小魚、海藻などに多く含まれます。また、神経の興奮を鎮め精神を安定させるためには、カルシウムと同時にマグネシウムも摂取すると効果的。
小魚や大豆製品、海藻やごまなど、古くから日本で親しまれてきた食材を活用すれば、不足しにくくなります。ひじきは、10g(乾)の中に100mgとミネラルの宝庫で、マグネシウムなども多く含まれます。
ビタミンB1は、魚介や肉、豆から摂取できます。また、鎮痛・精神安定作用のある神経伝達物質セロトニンの代謝合成に関与するビタミンB6も、魚介や肉に多く含まれます。さらに魚介や植物油、ナッツなどに多いビタミンEは血行も改善するので、これらを多く含む魚介を1日1食取り入れるとベストです!
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からだの不調は、食事で予防・解消できるものもたくさんあります。書籍『からだにおいしい キッチン栄養学』では、この他にも気になる症状に効果的な食べ合わせや調理法が詳しく紹介されています。ぜひあわせてチェックしてみてくださいね!
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『からだにおいしい キッチン栄養学』(監修:宗像伸子/高橋書店)
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