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2020.03.31

よく聞く不妊治療法… 排卵誘発って? リスクや副作用はある?【医師監修】

婦人科系の悩みをテーマとした不妊治療の名医・杉山力一医師によるカラダの不調解決コラム。今回は、排卵にまつわる問題を改善する「排卵誘発法」についてお届けします。

排卵誘発法のしくみを詳しく解説!

「排卵」は女性の身体ならではの機能であり、女性の健康にとっても、将来の子どもをつくるためにもとても大切な役割を果たしています。

今回は「排卵」と、排卵にまつわる問題を改善する「排卵誘発法」について掘り下げていきます。排卵のしくみについて正しく知り、いざ妊活・不妊治療となったときに落ち着いて臨めるよう準備していきましょう。

◆排卵と月経のしくみをおさらい

(c)Shutterstock.com

「排卵」とは、女性の身体に2つある卵巣内で未成熟な卵子がおよそ1ヶ月に1回成熟し、どちらか片方の卵巣から卵管へ放出されることをいいます。

脳内の視床下部というところで卵胞を刺激するホルモンが分泌されるところから始まり、様々なホルモンや身体の器官が作用しあってここに至ります。

排卵直前~排卵までのこの時期は子宮内膜が厚くなり、受精卵の着床準備を整えはじめます。

その後、受精卵が子宮内膜に着床すれば妊娠成立、妊娠しなかった場合は、ホルモン(黄体ホルモン/プロゲステロン)の分泌が止まり、子宮内膜がはがれて血液とともに体外に排出されます。これが生理です。

◆排卵日って? 妊娠しやすいタイミングは?

(c)Shutterstock.com

女性の月経周期(生理周期)は、正常な方であれば25日~38日のサイクルです。

脳で分泌されたホルモンが卵巣に作用し卵胞が育ち始め、正常な月経周期の場合であればその後約2~3週間ほどで排卵が起きます。この排卵が起きる日のことを「排卵日」といいます。尚、排卵から月経までは2週間程度といわれています。

妊活している方、またはこれから妊活を始める方の多くが最初にチャレンジされる「タイミング法」は、妊娠しやすい日を狙って性行為を行うことですが、排卵日当日だけを狙えば良いというわけではありません。

卵子の受精可能時間は短く、排卵が起こってから10数時間以内と言われています。一方、精子の寿命は2~3日間です。

それぞれの性質を持つ卵子と精子がタイミングよく出会えるよう、排卵がいつ起こるかを月経周期(生理周期)や基礎体温の記録などから出来る限り把握する必要があります。

妊娠しやすいタイミングとしては、排卵日(予想排卵日)の3日前あたりから排卵日までの間であり、妊活されている方の場合は、その間に出来るだけタイミングの回数を多く取ることが大切です。

◆不妊治療での排卵へのアプローチ

(c)Shutterstock.com

妊活を進めていく中で、不妊治療のステップに進まれる方の中には、排卵に関する問題を抱える方もいらっしゃり、そういった場合には排卵を促進する、または正常に排卵できるようサポートするなどのアプローチを様々な方法で行います。

なかでも、排卵誘発剤を用いて卵胞(卵子)を育成し、排卵を促す方法を「排卵誘発法」といいます。

一般的には排卵に問題を抱える方に適用される方法ですが、昨今では妊娠率を高めるために正常な排卵状況の方に適用される場合もあります。

◆排卵誘発法のリスクや副作用はある?

(c)Shutterstock.com

排卵誘発法で処方される薬にも様々な種類がありますが、大きく分けて「卵子を育てるための薬」「排卵を促す薬」の2パターンにわけられます。

各パターンの薬にもたくさん種類がありますが、からだの状態やパートナーの状態、それまでの妊活状況によって方法を選んでいくことになるでしょう。

では、排卵誘発法にリスクや副作用はあるのでしょうか。

現在、日本の病院で使用が認められている薬は、世界的にも広く使われていて安全ですが、次のような副作用があるとされています。

多胎率(多胎妊娠率)の上昇

「多胎」とは、双子、三つ子以上の胎児数となった妊娠のことを言います。

自然妊娠の場合にも全体の1%は多胎となると言われていますが、薬による排卵誘発での多胎率は約4~5%、薬の種類によっては15~20%まで高まる場合もあります。

多胎率が高まると、早産などの周産期リスクが高くなります。また、出産後の育児負担は精神的にも経済的にも上がります。

そうした可能性を考えたときに、多胎妊娠を避けたいという方は、胚の数を一つにすることができる体外受精を選択されることをお勧めします。

卵巣過剰刺激症候群(OHSS)

昨今では、排卵誘発法の技術が向上しているため、ほとんど見られなくなってきた症状ですが、可能性は0ではないためご紹介します。

卵巣過剰刺激症候群では、両側卵巣が腫れ、血管の中の水分が卵巣から浸み出し腹腔内にたまってしまいます。状況が悪化すると、血管内は脱水することで血栓症という状態になり、ひどくなると肺梗塞や脳梗塞など命にかかわる状態になることもあります。また、妊娠すると重症化するとされています。

重症化が予想される場合は、事前にその周期での胚移植や人工授精などをキャンセルするなど、医師と相談のうえ事態を避ける判断をしていくこととなります。

アレルギー反応

普段服用している通常の薬剤と同様に、排卵誘発剤として使用される薬に対してもアレルギー反応が出る可能性はあります。

女性の身体における「排卵」という機能は、女性の健康はもちろんのこと、妊活においてはとても大切で奇跡的な役割を果たします。

医療技術の進歩が著しい昨今では、排卵に問題を抱える方でも問題を改善・解決できる機会も増えてきています。

妊活・不妊治療をされる際には、ご自身の排卵状況や排卵誘発法などについて正しく理解したうえで、どういったプランがご自身とパートナーに合っているか、かかりつけの医師に相談しながら最善の方法を選んでいってくださいね。

TOP画像/(c)Shutterstock.com

医師 杉山力一

杉山産婦人科院長。不妊治療の名医。日本における生み分け法の権威・杉山四郎医師の孫。

東京医科大学産科婦人科医局では不妊治療・体外受精を専門に研究。その後、1999年より杉山産婦人科勤務。

監修する女性向けアプリ「eggs LAB」では、独自ロジックにより、アプリでの問診で自身の情報を入力することで、これまでにない高い精度での生理日・排卵日予測を実現。不安定な生理周期にも対応した適切なアドバイスや、妊活に関する情報まで、個々の身体の状態にフィットした「あなただけの/あなたのための/今欲しい情報」を発信中。


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