大企業、中小企業、小規模事業者… 正しく理解できてる??
先日、『キャッシュレス・ポイント還元事業の対象店舗は約51万店の中小・小規模事業者』と紹介しましたが、その中にも出てきた「中小企業」や「小規模事業者」ってどのくらいの規模の事業者を指すのかご存知ですか? 実は法律で定義が決まっているんです!
前回記事▶︎ 消費税10%になっても5%の還元があったら… コレは知っておいて損なしのお金の話!
◆どれくらいの規模になると、“大企業”?
「大企業に勤めてるなんてすごーい!」なんて使うこともある、大企業。しかし、自分も名前を知ってる有名企業は、果たして大企業なのでしょうか? それとも、たくさんの店舗数がある企業が、大企業?
なんとなく“大企業”と聞いてイメージはあるけれど、直感的に使っていることが多くいたり。また“中小企業”や“小規模事業者”など、仕事でも使われることがあると思いますが、正しく理解できていますか?
◆“中小企業者” “小規模企業者”には定義がある!
大企業、中小企業、小規模事業者と、大中小が入ることにより規模感が伝わりますよね。でも、相手と思い描いている規模にズレがあることも… 正しい定義を確認してみましょう!
中小企業に関する中小企業基本法の中に、「中小企業(者)」「小規模企業(者)」の定義があります。業界ごとに資本金(会社を設立する時に準備したお金のこと)の額や従業員の数が基準として定められていて、それに応じて区分されているんです。
引用元:中小企業庁ホームページ
実は、大企業には法律で定められた基準はありません。この法律で定めのない「大企業」は「中小企業(者)」以上の規模という理解になります。
他の法律や制度において、相応しい対象に絞るために改めて定義がなされている場合もあります。小規模企業者と言ったり、小規模事業者と言ったり、呼び方にも違いがありますね。
ですが、ここで定められている「中小企業(者)」「小規模企業(者)」の基準が基本となります。このイメージを持っていると、話の中で「中小企業」などが出てきてもきちんと規模感を把握できますよ。
◆業界毎に基準が異なるのはなぜ?
ところで、企業規模を理解するときに業界ごとに基準が異なることに驚きませんでしたか?
中小企業基本法が作られたのは昭和38年。映画『ALWAYS三丁目の夕日』で描かれた高度経済成長期の頃なんです。
その頃は製造業や建設業などが日本経済を引っ張っており、サービス業などが盛んになったのはそのあとのこと。当時の業界状況を反映した区分がそのまま残っているんですね。そんな時代背景も知っておくと深みのある社会人にまた一歩近づける気がしちゃいますね!
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