妊活一年生必見! 睡眠・食事・運動…妊活にいいものってなに?
以前『【妊活】って何するの? 覚えておきたい妊活基礎知識』にて、妊活の第一歩として基礎体温の計測と生理日の記録で排卵日を確認する方法をご紹介しました。今回は、排卵日を確認して的確なチャンスをつくるタイミング法と共に、妊娠しやすいからだづくりのために日常生活で取り組んで欲しいことを紹介します。
生活習慣を改善することは「妊娠しやすいからだづくり」のため
妊娠しやすいからだづくりを目指していくひとつの方法として、睡眠・食事・運動など生活習慣を見直すということがあげられます。取り組む前に注意して欲しいポイントは、「無理のない範囲で取組む」ということです。
妊活中はプレッシャーや焦りから、どうしてもストレスがたまりがちです。ご自身の負担にならないよう、健康のため、といった軽いスタンスで臨むことをおすすめします。
◆毎日の生活から始める妊活1:睡眠
妊活において、良質な睡眠を取ることはとても大切であるといわれています。それはなぜでしょうか?
主な理由としては「女性ホルモンの分泌を促し、妊娠しやすいからだに導いてくれる」「自律神経が整うことで血流が改善され、子宮や卵巣の動きを正常にする」などがあげられます。
睡眠時間は最低でも6時間はとるようにしましょう。また、寝具や服装、部屋の温度も見直して、毎日快適に眠れるよう工夫をすることで、睡眠の質も高めていきましょう。
◆毎日の生活からはじめる妊活2:食事
妊娠に効果的であるとされる代表的な栄養素としては、ビタミンE、ビタミンD、鉄、亜鉛、タンパク質などがあげられます。各栄養素が妊活にどのような効果をもたらすのかについてみてみましょう。
[ビタミンE]
効果:卵子の状態を良くする。
ビタミンEには高い抗酸化作用があり、卵子の状態を良くすることができるとされています。そのほかにも女性ホルモンを調節したり、子宮内膜や卵巣の状態を良くしたりするとも考えられています。
多く含まれる食材:アーモンドなどのナッツ・豚レバー・魚介類(缶詰でもOK)
[ビタミンD]
効果:着床をサポートしてくれる。
ビタミンDには着床をサポートする効果が期待されます。また、卵子を成熟させる効果もあるとされています。
多く含まれる食材:卵・魚介類・きのこ
[鉄・亜鉛]
効果:子宮の粘膜をつくる。
鉄や亜鉛は、子宮の粘膜をつくる材料になるため、鉄が不足すると受精卵は着床しにくくなるとされています。
多く含まれる食材:レバー・赤身肉・カツオ・煮干し
[タンパク質]
効果:卵子や精子の材料になる。
タンパク質は人間のからだを作っている栄養素です。もちろん卵子や精子も例外ではないため、妊活にも不可欠な栄養素であるとされています。
多く含まれる食材:卵・肉・刺身・大豆
これらの栄養をむやみに取っていくのではなく、自分に足りない栄養素を知り、補うことで、妊娠しやすいからだを目指しましょう。
◆毎日の生活からはじめる妊活3:運動
運動は「卵巣に栄養が届きやすくなり、女性ホルモンの分泌を活発にする」「子宮内膜を着床しやすい状態にする」などの効果が期待できます。
女性ホルモンの分泌を活発にしたい、という方は、下肢(脚)の筋肉量を増やしてみましょう。具体的には太ももを意識した筋トレがあげられます。また、階段を積極的に使うなど、日常生活の中でも脚の筋肉を使うように意識して活動してみることも大切です。
子宮の機能を高め、子宮内膜を着床しやすい状態にしたい! という方には、血行を促進させることが大切です。ウォーキングやゆっくりした呼吸をしながら行う、マッサージが効果的とされています。食事同様、無理な運動は避け、自分のからだにとって効果的な運動を取り入れていきましょう。
◆無理なく、“リラックス”していることが妊活には効果的
妊活に効果的な睡眠・食事・運動についてみていきましたが、「妊活中だから」とあれもこれも頑張ってしまうと、からだにもこころにも負荷がかかってしまいます。ストレスは妊活の大敵です。できることから少しずつ初めて、リラックスした毎日をお過ごしくださいね。
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医師 杉山力一
杉山産婦人科院長。不妊治療の名医。日本における生み分け法の権威・杉山四郎医師の孫。
東京医科大学産科婦人科医局では不妊治療・体外受精を専門に研究。その後、1999年より杉山産婦人科勤務。
監修する女性向けアプリ「eggs LAB」では、独自ロジックにより、アプリでの問診で自身の情報を入力することで、これまでにない高い精度での生理日・排卵日予測を実現。不安定な生理周期にも対応した適切なアドバイスや、妊活に関する情報まで、個々の身体の状態にフィットした「あなただけの/あなたのための/今欲しい情報」を発信中。