【目次】
・【ワキガを治す】オロナインに効果があるって本当?
・【ワキガを治す】食べ物があるって本当?
・【ワキガを治す】クリームがあるって本当?
・【ワキガを治す】自力で治すにはどうしたら?
【ワキガを治す】オロナインに効果があるって本当?
あかぎれ、しもやけ、ひび、にきび、切り傷、やけどなど様々な皮膚トラブルに効果があるオロナイン。
「家庭のお薬」として、薬箱に常備している家庭も多いでしょう。
黄色く、独特のにおいがする軟膏ですが、ちまたではオロナインがワキガを治すといわれることがあります。
オロナインには多くの成分が含まれていますが、主な成分は「クロルヘキシジングルコン酸塩」と呼ばれるものです。
これは消毒薬として使用されることもある成分であり、殺菌作用があります。
一方、ワキガは皮脂や老廃物が多く含まれた脇汗を皮膚の常在菌が分解することによって生じる脂肪酸などの悪臭物質が発症の原因となります。
このため、オロナインを脇に塗ることで、皮膚の常在菌が一時的に殺菌され、においが和らぐと感じる人もいるようです。
しかし、効果は一時的なもので、オロナインが毛穴に詰まって常在菌が増殖しやすくなり、かえってにおいがきつくなることもあります。
また、効果には個人差があり、オロナインの独特なにおいとワキガのにおいが合わさって、非常にきついにおいを発することもあるので注意しましょう。
【ワキガを治す】食べ物があるって本当?
ワキガを治す効果がある食べ物は、残念ながらありません。
ワキガは、皮脂や老廃物を多く含むアポクリン腺から分泌された汗が皮膚の常在菌に分解され、不快なにおいを放つ物質を産生することが原因で引き起こされます。
このため、脂質や動物性たんぱく質の多い食事を摂っていると、汗の中に含まれる皮脂やたんぱく質を主成分とする老廃物が増え、結果としてにおいの原因物質が多く産生されることがあります。
ワキガを改善するには、これらの成分が多く含まれる肉類や乳製品などの過剰摂取は控えることが大切です。
また、皮膚は酸性の状態に傾くと常在菌が増殖し、ワキガのにおいがきつくなることがあります。常在菌の増殖を抑える弱酸性の状態をキープするには、梅干しやメカブ、わかめなどのアルカリ性食材を積極的に摂るようにしましょう。
【ワキガを治す】クリームがあるって本当?
ワキガ対策に有用とされる商品は、非常に多くのものが広く販売されています。制汗作用に優れているものや、殺菌作用で臭いの元をブロックするものなど、効果・効能ばかりでなく、形状も様々です。
スプレータイプやローションタイプ、ふき取りタイプなどをよく見かけますが、最近ではクリームタイプのものも多く販売されるようになってきました。
ワキガ対策のクリームのよいところは、しっかりと肌に密着して高い効果を発揮することです。
スプレータイプのものは、汗をかくと有効成分が流れるため、一日に何度も繰り返し使用する必要があります。しかし、クリームは肌への密着性が高いため、汗をかいても取れづらく効果が長く続くのです。
また、保湿成分が含まれているものも多く、脇を乾燥から守ってにおいの元となる余分な皮脂の分泌を抑える働きもあります。
他の形状の対策商品よりもやや値は張りますが、一日を通してにおいを防ぎたいという人は、一度試してみてはどうでしょうか。
【ワキガを治す】自力で治すにはどうしたら?
ワキガは遺伝的な要因が発症に大きく関与していると考えられていますが、生活習慣の乱れが原因で引き起こされることがあります。
遺伝的な要因によるワキガは自力で完全に治すことが難しいケースも多いですが、生活習慣の乱れによる場合は原因を改善すれば自力で治すことが可能です。また、完全に治らなくてもにおいを最小限に抑えることができます。
ワキガの原因となる生活習慣
・汗をかきやすい
・吸水性の低い下着や衣類
・脂質や動物性たんぱく質の多い食事
・不十分な腋毛処理や汚れ
・喫煙やアルコールの多飲
などが挙げられます。
思い当たる生活習慣がある人は次のような対策を行ってみましょう。
・汗パットを使用する
・こまめに汗を拭きとる
・肉や油物の多い食事を控える
・腋毛の処理を徹底する
・入浴時には脇を丁寧に洗う
・禁煙・節酒する
しかし、生活習慣を改善してもワキガが治らない場合は病院での治療が必要なこともあります。
とくに、においが気になって人前に出るのに苦痛を感じたり、人に近づくのが怖いような場合には精神的に大きなダメージが加わるっていることも少なくありません。
病院へ行くのに抵抗がある人もいると思いますが、早めに皮膚科や美容外科などを受診して正しい治療を受けましょう。
成田亜希子先生
一般内科医。プライベートでは二児の母。
保健所勤務経験もあり、医療行政や母子保健、感染症に詳しい。
国立医療科学院などでの研修も積む。
日本内科学会、日本感染症学会、日本公衆衛生学会所属。