【お金の不安 第6位】
子供を産んで育てるお金の余裕、ある?
私たち、ここが不安です!
・出産費用や教育費にどれだけかかるのかわからない。(28歳・メーカー)
・育児と仕事が両立できるか不安。(32歳・公務員)
・育休中はどれだけお給料が減ってしまうの?(33歳・企画)
■プロのアンサー
「出費は増え、収入も一時的に減るけれど、仕事を辞めないことが大事」
「子供ができると当然、出費は増えます。出産前はマタニティ服、肌着、授乳用品など細々とした出費がかさみ、出産後はおむつ代や保育園代で次々とお金が飛んでいきます。
追い打ちをかけるのが、職場復帰後のお給料。時短勤務で残業代などの手当てがつかなくなり、お給料が下がることは覚悟して。
また、教育費はかけようと思えばいくらでもかけられます。中には家庭の収入に見合わない教育を子供に受けさせることで家計を圧迫するケースも。学校は簡単にはやめさせられませんから、慎重に考えることが必要です。
ただ、共働きならなんとかやりくりできるもの。一時的に収入が減ったり保育料がかさんでも、会社は辞めないこと。育児休業給付金や児童手当など国の支援もあるので必要以上に怖れず、産んでも大丈夫ですよ」(山口さん)
私たちが教えます!
ファイナンシャル・プランナー/山口京子さん
FPのほか、証券外務員、保険募集人資格を生かしたアドバイスに定評がある。テレビ、講演での活躍のほか、『お金に泣かされないための100の法則』(主婦と生活社)など書籍の監修や著書も多数。
知っておきたい、子供にかかる&もらえるお金
出産すると42万円、産休・育休中もお給料の3分の2がもらえる
「出産費用は健康保険の適用外で、基本的に自費負担。ただし健診費の助成があるほか、出産後は出産育児一時金42万円が支給されます。会社員なら産休中~出産後半年はお給料の67%(上限299,691円)、半年以後は50%(上限223,650円)が保障されます」(山口さん)
オール公立なら教育費は850万円
子供の教育費がいくらかかるかは、公立、私立など進学するコースや、塾、習い事、仕送りの有無によって大きく差が出る。
「子供の希望や家計とのバランスを考慮し、目ざす進学先によってどのタイミングでいくら必要か、逆算して資金を用意しましょう」(山口さん)
【子供の進学コース別教育費の目安】
幼稚園~大学までALL公立 850万円
幼稚園~高校まで公立、大学は私立文系 1020万円
高校から私立、大学は私立文系 1200万円
中学から私立、大学は私立文系 1450万円
ALL私立、大学は私立文系 2270万円
ALL私立、大学は私立医歯科系 5120万円
※大学が私立理系の場合は+160万円
文部科学省「平成26年度 子供の学習費調査」「平成15年文部科学省令第十六号」「私立大学等の平成26年度入学者に係る学生納付金等調査結果について」、独立行政法人日本学生支援機構「平成26年度学生生活調査」より独自に算出
【豆知識】
結婚・子育て資金は祖父母・親世代から子&孫に非課税で一括贈与できる
祖父母・親から20~50歳の子・孫に1000万円まで、非課税で結婚・子育て資金を贈与できる制度が'15年より開始。ゆくゆく祖父母・親世代から相続する資産があるなら、相続税対策として利用するのも手。
2017年11月号「お金のことを考えると、不安です…」より。
本誌掲載時スタッフ:イラスト/添田あき 構成/酒井亜希子・佐々木 恵・平澤奈々恵(スタッフ・オン)
再構成:Oggi.jp編集部