仕事に、趣味にと忙しい『しごとなでしこ』世代こそ、毎日の“食事”を見直してみましょう。美と健康につながるヒントが、たくさん隠れていますよ。
前回に続き、教えてくださるのはアスリートフード研究家の池田清子さん。プロのマウンテンバイクライダーであるご主人を食事などでサポート。自身もランや筋トレを日課にして、実感がともなった食のアドバイスやプロデュースなどを手がけています。
牛乳など乳製品の多量な摂取は控えるべき
今回、池田さんが教えてくれるのは、乳製品を控えるべき理由について。
「前回、乳製品にはアレルギー誘発物質が含まれるので、花粉症などアレルギー症状のある方は控えましょうとお話ししました。これ以外にも牛乳を飲みすぎないほうがいい理由はいくつかあります(池田)」
まず、牛乳には、カルシウムを体外に排出するといわれるリンも含まれます。つまり、飲めば飲むほど、骨が弱くなるという説もあるのだとか。
ふたつ目に、搾乳量を増やすため、牛へ人工的な成長ホルモンが投与されるケースもあります。飼育状況は見えづらいもの。カルシウムを摂るなら、小魚や緑の葉物野菜が適していると、池田さんはいいます。
「乳製品の多量摂取は、乳がん・乳腺炎・喘息・花粉症・鼻炎など、上半身の疾患につながる可能性があります。しかも、アレルギーがなくても症状を引き起こす可能性もあるんです。私の夫も検査では牛乳に反応は出なかったのに、毎日多量に摂っていた牛乳とヨーグルトを半年やめたら、花粉症と喘息が改善されました(池田)」
牛乳の代わりにおすすめのミルクとは!?
親しみがある飲み物の一方で、実はリスクもあるとされる牛乳。コーヒーや紅茶に少量を加えるなど、嗜好品として楽しむ程度がよいそうです。
また、牛乳の代わりにおすすめのミルクを池田さんが教えてくれました。
【豆乳】
スーパーマーケットなどで手に入りやすいミルクのひとつ。原料は大豆。調整タイプは砂糖や米油などが含まれているので、無調整タイプがおすすめ。美肌やPMS軽減が期待できるイソフラボン、血液をきれいにするレシチン、健康維持に欠かせないビタミンB群、免疫力を高めるサポニンなど、たくさんの栄養素が含まれます。
【アーモンドミルク】
アーモンドを潰してこしたミルク。食品添加物や砂糖が使われているものは避け、アーモンドの含有量が高く、オーガニックのものがおすすめ。コレステロールを含まず、抗酸化作用のあるビタミンEが豊富です。欧米をはじめ日本でも、健康志向な人たちを中心に注目を集めています。
急に全部を変えることはハードルが高いですね。少しずつ、心地よく暮らせる方法にシフトしていけばOKと、池田さんは言います。気持ちいいと感じるものを、毎日に取り入れてみましょう。
お話をうかがったのは…
【アスリートフード研究家・池田清子】
1979年生まれ。モデル事務所でのマネージャー経験を生かし、2013年に夫であるマウンテンバイクライダー・池田祐樹氏のマネージメントを開始。アスリートフードマイスター2級取得し、アスリートフード研究家へ。健康的に美しく輝く女性のため、レシピ開発やライフスタイルの提案を行う。日課はランニングと筋トレ。アスリートの気持ちを理解し、実体験を通して伝えたいと、多数のレースにも出場。国内外で学んだ食生活をアスリートフードに置き換え、日々研究を重ねる。2017年3月には、初となる著書『EAT GOOD for LIFE 史上最高の私をつくる「食」×「ながらトレーニング」』(トランスワールドジャパン)を発売。
http://biotope-inc.co.jp/
写真/西 希 文/ニイミユカ
初出:しごとなでしこ
EAT GOOD for LIFE 史上最高の私をつくる「食」×「ながらトレーニング」
小さな不調やダイエットにサヨナラ。細胞が生まれ変わる28日間のサイクルで体の内側からキラキラする私に! 脚を引き締めたい・バストアップしたい・美肌になりたい・貧血気味…など、女性の願いを叶える食の知恵&レシピとシンプルなトレーニングを収録。