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2024.02.04

「当該」とはどんな意味?該当との違い・正しい使い方・例文・類似表現などを解説

当該とはいま話題にしていること、もしくはその話題に関係することという意味の語句です。日常会話に登場することは少なく、ビジネスや法令関連の文章で使われることの多い言葉といえるでしょう。当該の意味・該当との違い・使い方・類似表現などを解説します。

当該とはどんな意味?

当該とは、いま話をしていて話題になっていること、もしくはその話題に関連することという意味の語句です。通常、「その」という言葉で置き換えられます。ビジネスや法律関連の文章で使われることが多く、曖昧さを避けて、より正確な表現にするために使われる語句で、読み方は「とうがい」です。

二人の男女に向けて説明する女性 イラスト

(C)Adobe Stock

なお、デジタル大辞泉では、以下のように解説されています。

【当該】
いま話題になっている事柄に直接関係すること。まさに、そのもの。また、その担当であること。「―事件」「―庁」

(引用〈小学館デジタル大辞泉〉より)

該当との違い

当該と混同されやすい語句に「該当」があります。2つの漢字を逆にしただけであるため、パッと見た時にも間違えやすい語句ですが、意味はかなり違うため、注意が必要です。

該当とは、ある一定の条件や基準に当てはまるという意味の語句で、「該当する」といった使い方をします。読み方は「がいとう」です。該当がある条件を満たしている範囲について表している言葉であるのに対して、当該はひとつのものを表する言葉である点が大きな違いといえるでしょう。

[名](スル)ある条件・資格などに、当てはまること。

(引用〈小学館デジタル大辞泉〉より)

たとえば、不動産についての説明をしていて、「当該物件」という表現を使った場合には、その話に出てきた特定の物件を指します。一方、「該当物件」と表現した場合には、その条件に見合う物件という意味になり、複数の物件を指すのが一般的です。

該当が「該当する」といった動詞的な使い方をするのに対して、当該は動詞として用いられないことも大きな違いでしょう。

当該の使い方

当該という語句は、日常会話ではあまり使われないため、どのような使い方をすればいいのか、よくわからないという方もいるでしょう。適切な使い方を把握しておく必要があります。ここでは当該という語句の使い方のポイントを解説し、例文をご紹介します。

会議 イラスト

(C)Adobe Stock

名詞と合わせて使う

当該は、名詞を修飾する連体修飾語のような役割の言葉であるため、後ろに名詞が来て、「当該+名詞」という形で使います。たとえば、「当該案件」「当該物件」「当該プロジェクト」「当該年度」「当該社員」などです。

当該の後には名詞が来ることを覚えておくとよいでしょう。「その」や「先ほど説明した」「前述の」などの言葉で置き換えられることを念頭に置くことで、正しい使い方を把握できます。

前の説明を受けて使う

当該は、前の説明を受けて使われる言葉です。そのため、なんの説明もない状態で、いきなり当該という語句が使用されることはありません。

ビジネスシーンで使われる場合でも、法令関連の文章で登場する場合でも、まず前提としての説明があり、その説明を受ける形で使われます。当該という語句が意味していることを理解するためには、その言葉が出てくる前の説明や文章に注目する必要があるのです。

当該の例文

当該という語句を使うことによって、公正・厳格な文章というニュアンスが強くなります。ビジネスシーンや法令関連の文章で使われる例文をいくつか紹介しましょう。

【例文】

・当該製品のさらなる品質向上のために、これまでで最高レベルの耐久度テストの実施を決定いたしました。

・大物タレントのスキャンダルが週刊誌で報じられ、タレントの所属事務所は「当該事実は一切ない」と否定するコメントを発表した。

・来春から企業法務に関連する改正法案が施行させるにあたって、当該法律の衆知と遵守を呼びかけています。

・当該プロジェクトの進捗状況については、プロジェクト管理ツールを活用することで、リアルタイムで把握できる仕組みになっています。

当該の類似表現3つ

当該にはいくつかの類似・言い換え表現があります。おもなものは以下の3つです。

研修 イラスト

(C)Adobe Stock

類似表現3つ
  1. その
  2. 件の
  3. 前述の

それぞれ意味と例文をご紹介します。

その

「その」とは、前に説明したことや相手が了解していることを指す連体詞です。空間的や心理的に相手に近いものやことを指す場合にも使われます。「その」と近い表現に「この」がありますが、「この」は相手ではなく自分に近いものやことを指すという点が大きな違いです。

【例文】

・その製品に関しましては、不具合の原因の特定と改善に全力を注いでいます。

・その問題を公にはしたくないため、口外しないでいただきたい。

・その人物については、もう少し調査する必要があると思います。

件の

「件の」とは、説明しようとしているものやことを表す言葉で、相手がそのものやことについて、すでにある程度の知識を持っていることを前提として使われます。読み方は「くだんの」で、「くだり」という読み方の「下り」と同じ語源の語句です。

【例文】

・先日お送りいただいた資料を精査した結果、件の書類はすべての審査が完了し、承認されたことをお伝えします。

・ここ数日、検討を重ねてきた件の案件ですが、やっと今後に向けての道筋が見えてきました。

前述の

「前述の」とは、すでに以前に言及している、前もって語っているという意味の語句で、読み方は「ぜんじゅつの」です。記事や論文などでよく登場します。

【例文】

・前述の課題については、ここまでさんざん議論を重ねてきたので、採決によって最終的な結論を出すことにします。

・前述の説明のとおり、当社が今春発売する新商品は誰でも手軽に使えることが大きな特徴です。

当該の意味を知って正しい使い方をしよう

オフィスでPCを操作する人たち イラスト

(C)Adobe Stock

当該とは、前に説明したことやものという意味の語句です。かしこまった表現であるため、日常会話において登場する機会は、あまり多くありません。ビジネスシーンや法令関連など、正確な表現の求められる場面で使われるのが一般的です。

当該と間違えやすい言葉に該当がありますが、意味は異なるため、注意が必要でしょう。当該の対象が1つであるのに対して、該当は範囲を表すという違いがあります。

当該という言葉を使うポイントは、大きく2つあります。1つ目は名詞とセットで使われる連体修飾語の役割持った言葉であること、2つ目は、前の文章での説明を受けて使われることです。いきなりなんの説明もないところからは使いません。当該の意味を知って、正しい使い方をしてください。

メイン・アイキャッチ画像:(C)Adobe Stock

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