仕事でミスをしてしまった場合など、相手に迷惑をかけた際の謝罪には不適切な表現ですので注意しましょう。
目次Contents
「申し訳ない」の意味と使い方
丁寧な詫びの言葉である「申し訳ない」。ビジネスでも使える便利な表現ですが、言い回しによっては上司や取引先には使用できないので注意しなければいけません。「申し訳ない」の正しい意味と使い方を詳しくみていきましょう。
(c)AdobeStock
「申し訳ない」は丁寧な詫びの言葉
自分の過失を認めて詫びの気持ちを伝えたいときに使える「申し訳ない」。謝罪の言葉には「すみません」「ごめんなさい」などいくつか存在しますが、その中でも丁寧な表現です。
上司や取引先には使用を控える

「申し訳ない」に「です」を付けた「申し訳ないです」は、目上の人にも使用できる丁寧な表現です。ただし、「申し訳ないです」は、尊敬語や謙譲語を使用した言葉ほど十分に敬意が伝わる言葉ではありません。
そのため、「申し訳ないです」は上司や取引先に対して使うのは避けましょう。上司や取引先などに謝罪の気持ちを伝えたいときは、「申し訳なく存じます」「申し訳ないことでございます」と言うのが好ましいです。
「申し訳ない」を用いた4つの例文
謝罪の意を表す「申し訳ない」は、ビジネスの場面で使用される機会が多い言葉です。ここでは、ビジネスで使える「申し訳ない」の例文を紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
(c)AdobeStock
例文
・度重なる失礼、〇〇さんには大変申し訳ないことをしました。
・〇〇の件、大変申し訳なくお詫びの言葉もございません。
・この度は多大なるご迷惑をおかけしました。誠に申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。
・急かしてしまい誠に申し訳ないです。
「心苦しい」など3つの類語表現
「申し訳ない」の類語には、「心苦しい」「お詫びする」「弁解の余地がない」などがあります。それぞれの特徴を見ていきましょう。
(c)AdobeStock
心苦しい
「心苦しい」は、「申し訳ない」とほぼ同じ意味合いで謝罪の気持ちを伝えたいときに使える言葉です。また、詫びの気持ちに加え「心が痛む」という意も含まれます。ただし、「心苦しい」の言葉自体には謝罪の意味はないので注意しましょう。
【例文】
・〇〇様のご要望にお応えできず、心苦しい限りでございます。
・〇〇様からのお誘いを断ることになり、心苦しい気持ちでいっぱいです。
お詫びする
「お詫びする」は、自分の過ちを認めて「相手に許しを請う」ことです。たとえば、相手を傷つけたり不快な思いをさせたりしたときに「悪い」と認めて謝罪し、許してもらうようお願いします。
【例文】
・取り急ぎの連絡でお詫び申し上げます。
・皆さまにご迷惑おかけしましたこと、心よりお詫びいたします。
弁解の余地がない
「弁解の余地がない」は、「言い訳や謝罪する余地がない」という意味です。そもそも「弁解」には、自分の行動の正当な理由を説明するという意味があります。一方で、「余地がない」は「空いているスペースや余裕がない」という意味。「弁解」に「余地がない」が付くことで、「謝罪する以外選択肢がない」の意味になるのです。
【例文】
・この度は弁解の余地がないことをいたしました。
・我々が起こした失敗に弁解の余地はありません。
「恐縮至極」など2つの言い換え熟語
「申し訳ない」は「恐縮至極」「平身低頭」といった熟語でも言い換えることができます。以下、使い方を見ていきましょう。
恐縮至極
「恐縮至極」は、「この上なく申し訳ないと思う」ことを意味します。読み方は「きょうしゅくしごく」で、少し硬い表現なので日常的に使用することはありません。ただし、ビジネスの場では使われることも多いので覚えておくと便利です。
【例文】
・〇〇様から温かいお心遣いをいただき、恐縮至極に存じます。
・私事にて恐縮至極に存じますが、本日休暇をいただきます。
平身低頭
「平身低頭」は、「恐れ入る」「頭を低く下げる」という意味があります。読み方は「へいしんていとう」で、ほとんどの場合、謝罪やお詫びの気持ちを伝えたいときに使用できるでしょう。ただ一方で、感謝やお礼を表す際には使えないので注意しましょう。
【例文】
・弊社が起こした失敗が公にならないように、ひたすら平身低頭することが望ましい。
・今回の件は、〇〇様が納得するまで平身低頭で謝り続けるしか選択肢はない。
ビジネスで使える5つの言い換え表現
「申し訳ない」の言い換え表現には、「謝罪いたします」「深くお詫び申し上げます」「遺憾に存じます」「失礼いたしました」「お詫びの言葉もございません」があります。それぞれの言い換え表現の特徴や使い方を見ていきましょう。
(c)AdobeStock
謝罪いたします
「謝罪いたします」は、文字通り「罪を謝る」という意味があります。謙譲表現を使用しているため相手に気持ちが伝わりやすいのが大きな特徴です。
【例文】
・誤解を招く発言があったこと謝罪いたします。
・至らぬ点があったこと深く謝罪いたします。
深くお詫び申し上げます
「深くお詫び申し上げます」は、「心から反省したうえで謝罪する」という意味があります。「申し訳ない」「申し訳ないです」「申し訳ありません」より丁寧な言い回しなので、本心から反省していることを伝えられるでしょう。
【例文】
・〇〇の件で、大変ご迷惑をおかけしたこと深くお詫び申し上げます。
・不愉快な思いをさせてしまったこと深くお詫び申し上げます。
遺憾に存じます
「遺憾に存じます」は、「思い通りに進まずに残念」という意味があります。直接的に謝罪の気持ちを表す言葉ではないため、使用するときは注意しましょう。
【例文】
・誠に遺憾に存じますが、商品の在庫がなくご希望の日までに納品できない状況です。
・誠に遺憾に存じますが、今回の件は見送らせていただくことになりました。
失礼いたしました
「失礼」とは「相手への礼儀を欠いていること」を指します。したがって「失礼いたしました」は、礼儀から外れた言動をしてしまった際に、「失礼をお許しください」とお願いするフレーズです。「大変」は「非常に」という意味を持ちます。「失礼いたしました」と「大変」を合わせて使うことで、よりお詫びの気持ちを強く表現することができます。

【例文】
・大きな音を出してしまい、大変失礼いたしました。
・勘違いしておりまして、大変失礼いたしました。
お詫びの言葉もございません
「お詫びの言葉もございません」は、「言葉を尽くしたとしてもお詫びしきれないほど、謝罪の気持ちでいっぱいです」という意味です。似た表現に「お詫び申し上げます」もありますが、そちらよりも強い謝罪の気持ちが込められています。
【例文】
・このような結果になってしまい、お客様にはお詫びの言葉もございません。
・何とお伝えしたら良いのか、お詫びの言葉もございません。
「申し訳ございません」など3つの敬語表現
「申し訳ない」の敬語表現には、「申し訳ありません」「申し訳ございません」「申し訳なく存じます」があります。それぞれの特徴やビジネスで使える例文を見ていきましょう。
(c)AdobeStock
申し訳ありません
謝意を表す「申し訳ない」の丁寧語が、「申し訳ありません」です。「申し訳ありません」は丁寧語のため、上司や取引先などにも使用できます。また、謝意だけでなくクッション言葉として使用されることも多いです。
【例文】
・返信が遅れてしまい、誠に申し訳ありません。
・〇〇の件で御社には心配をおかけしてしまい、誠に申し訳ありませんでした。
申し訳ございません
「申し訳ありません」を、さらに丁寧にした言葉である「申し訳ございません」。より丁寧な表現だということもあり、目上の人や取引先に対して使用される機会が多いです。ただ、硬い表現であるため、相手によって使い分けることが望ましいでしょう。
【例文】
・お忙しいところ誠に申し訳ございません。
・この度は弊社に不手際があったとのこと、誠に申し訳ございませんでした。
申し訳なく存じます
「申し訳なく存じます」は「申し訳ない」に、思うの謙譲語である「存ずる」と丁寧語の「ます」を組み合わせた言葉です。丁寧な表現なので、目上の人や取引先に対して使われます。
【例文】
・皆さまには多大なるご迷惑をおかけして、誠に申し訳なく存じます。
・ご支援いただいたにもかかわらず、このような結果となってしまい誠に申し訳なく存じます。
まとめ
・丁寧な詫びの言葉である「申し訳ない」だが、尊敬語や謙譲語を使用した言葉のほうがより敬意が伝わりやすい
・「申し訳ない」の類語には、「心苦しい」「お詫びする」「弁解の余地がない」などがある
・ビジネスシーンでは、「謝罪いたします」「深くお詫び申し上げます」「遺憾に存じます」といった言い換え表現の使用がおすすめ
「申し訳ない」は謝罪の気持ちを表す言葉です。自分の非を認めて謝罪したいときに使える表現で、ビジネスの場面でもよく使用されます。また、「申し訳ない」にはさまざまな言い換え表現があるので、シーンに合わせて使いこなしましょう!
メイン・アイキャッチ画像/(c)Adobe Stock



