「光栄」という言葉の意味は?
「光栄」とは、「栄誉」や「名誉に思う気持ち」を指す言葉です。また、使い方によっては、相手に対する感謝の気持ちを伝えたり、尊敬の念を表現したりすることができます。相手のことを立てながら「光栄」を使う方法や注意すべき点について解説しますので、ぜひ参考にしてください。
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「光栄」とは、名誉に思うことや誇らしく思うことを意味する言葉です。例えば、「光栄です」という表現は「名誉に思っています」「誇らしく思います」という意味で使われます。
■「光栄」の類語は?
「光栄」の類語としては、「名誉」「栄誉」「名声」「栄冠」などが挙げられます。いずれも誇らしく思う気持ちや素晴らしいことといった意味のある言葉です。
ところで、「光栄」という言葉を単語単体で使うケースはあまりありません。「光栄です」というように「です」をつけて文章として使用することが一般的です。
「光栄です」という言葉の類語としては「栄誉に思っています」という表現が近いですが、相手が褒めてくれたときに「光栄です」と返答するのであれば「嬉しいです」や「恐れ入ります」という表現が近いでしょう。
また、さらに嬉しい気持ちを強く示すならば「幸いでございます」や「幸甚です」と表現できます。
■「光栄」や「光栄です」の英語訳は?
「光栄」を英語で表現するときは、以下の単語を用いることができます。
・honor
・glory
また、「光栄ある」と形容詞的に使用するときには、以下の単語が適しています。
・honored
・honorable
・glorious
「光栄です」という文章ならば、以下のように英語訳することができます。
・I feel honored.
・I am honored.
・It is a great honor.
「~して光栄です」というときは、以下の表現を使用できます。
・It is an honor to do.
・It has been a pleasure ~ing.
例えば「お目にかかれて光栄です」であれば、以下のようになります。
・It is an honor to meet you.
・It has been a pleasure seeing you.
■「光栄です」はビジネスの場面でも使える?
「光栄です」の「です」は断定を表す「だ」の丁寧な表現のため、ビジネスの場面でも使用することができます。さらに丁寧に表現するには、「光栄です」の前に丁寧な表現をつけると良いかもしれません。
・お目にかかれて光栄です。
・お褒めに預かり光栄です。
「光栄です」と断定するのではなく「光栄に思っています」という表現を丁寧に使用することで、奥ゆかしいニュアンスをプラスすることもできます。
・光栄に存じます。
「光栄」を使う2つの場面と例文
具体的には「光栄」はどのようなシーンで使用できるのでしょうか。よく使用される2つのシーンを例文とともに紹介します。
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1. 目上の人に感謝を示す
目上の人に褒められたときは、感謝の気持ちを「光栄」を使って表現することが可能です。もちろん、シンプルに「ありがとうございます」「恐れ入ります」などと感謝を伝えることができます。
しかし、あまりにも素直に「ありがとうございます」と答えてしまうことには、「自分で自分の長所を認めているようで恥ずかしい」とためらいを感じる方もいるでしょう。また「お世辞で褒めてくれているかもしれないのに、素直にありがとうと言ったら自意識過剰に思われるのでは」と不安を感じるかもしれません。
そのようなときには「光栄です」という表現を使うと、「褒められた内容を認める」というよりは「相手が褒めてくれたことに関して感謝を示す」というニュアンスが生まれます。例えば以下のように使ってみることができるでしょう。
・そのような嬉しいお言葉をいただき、光栄です。
・過分のご評価をいただきましたこと、真に光栄に存じます。
このように「光栄」を使って表現すれば、たとえ相手が嫌みで「すごいね」「よくできている」と言った場合にも、褒められた内容ではなく相手の褒めたという行為に対して感謝していることになります。そのため、相手は「ちょっと自意識過剰なのでは?」「この程度のことで本当に褒められると思っているの」と反応できなくなり、嫌みをスルーすることもできるでしょう。
「至極」等を加えることで強調する
感謝の気持ちを強調したいときは「光栄」の前にいくつか強意表現を付け加えることができます。例えば次のように「光栄」を使ってみましょう。
・とても光栄です。
・光栄の至りです。
・光栄至極に存じます。
・身に余る光栄です。
2. 目上の人に尊敬の念を示す
「光栄」という言葉は目上の人に尊敬の気持ちを表現するときにも使うことができます。例えば次のように話すのであれば、「嬉しい」や「感謝している」という気持ちに加え、相手を尊敬しているということを示せるでしょう。
・お会いすることができて、本当に光栄です。
・お褒めの言葉をいただき、光栄至極に存じます。
いずれも「嬉しい」や「感謝している」という気持ちを表現する言葉です。しかし「あなたに会うことができたということが、私にとっては名誉である」「あなたという素晴らしい人に褒められたことが、私にとっては誇らしい」という意味があるため、喜びや感謝よりは相手を尊敬する気持ちを前面に押し出しています。
「光栄」を使う際の注意点
「光栄」は、感謝や喜びといった気持ちを表現しつつも、相手へのリスペクトを表現できます。ビジネスにおいて、あるいは目上の人と接する際において非常に便利な言葉ですが、使用する際にはいくつか注意点があります。特に次の4点には注意をしてください。
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1.「嬉しいです」がふさわしいときもある
「光栄」は相手に対する尊敬の気持ちを表現できる便利な言葉ですが、相手を尊敬するよりも感謝や喜びを強く表現したいときには、あまりふさわしいとは言えません。
例えば、誰もが知っているような素晴らしい賞を獲得し、上司が「良かったね」と褒めてくれたとしましょう。この場合は「上司に褒められた」ということよりも「素晴らしい賞を獲得した」というほうが注目すべきこと。「光栄です」ではなく「嬉しいです」や「ありがとうございます」のほうが適した返答になります。
2. 目下の人には使わない
「光栄」は相手が目上の場合に使う言葉なので、目下の人に褒められたときには使用しません。例えば部下が「課長、すごいですね!」と褒めたときには、「ありがとう」と素直にお礼を言うか、「みんなのおかげです」と相手の尽力についても褒めるといいでしょう。
3. 前後に敬語を含める
「光栄」という単語だけでは相手への尊敬の念を表現できません。丁寧な断定を意味する「です」を加えて「光栄です」としたり、「思う」の謙譲語「存じます」を加えて「光栄に存じます」と使用します。
4. 言い換えの言葉を覚えておくと便利
何度も「光栄です」と繰り返すと誠意がないような印象を与えるので、言い換えの言葉を覚えておきましょう。例えば以下の表現を使って、感謝や喜びの気持ちに相手への尊敬を加えることができます。
・このような素晴らしい評価をしていただき、恐れ入ります。
・ご覧いただけますと幸いに存じます。
「光栄」の意味を理解して正しく使おう
相手への尊敬の気持ちを伝えられる「光栄」は、便利な言葉です。しかし、尊敬よりも喜びや感謝が強いときには合わないときもあります。「光栄」の意味を正しく理解して、ふさわしい場面で使っていきましょう。
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