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LIFESTYLE

2025.11.09

地獄しかないんか!? しんどすぎるシーンの連続に震えっぱなしの『ばけばけ』第6週【ライター・朝ドラ子のあらすじ追っかけ!週間レビュー】

NHKの「連続テレビ小説」こと、「朝ドラ」。朝ドラ大好きなOggiスタッフが、その感想を自由気ままを語ります。今回は『ばけばけ』第6週をレポートしていきましょう!

朝ドラウォッチャー」ライター・朝 ドラ子

朝ドラ『ばけばけ』今週の見どころと感想をレポ

朝ドラ『ばけばけ』観てますか? ヒロイン・松野トキを演じるのは髙石あかりさん。「耳なし芳一」、「ろくろ首」、「雪女」──日本人なら誰もが知る怪談の数々を文学へと昇華した、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻、小泉セツがモデルです。怪談を愛する夫婦の、何気ない日常を描く物語。

朝ドラ大好きOggiチームきってのNHK「連続テレビ小説」ウォッチャー、ライター・朝 ドラ子が、毎週『ばけばけ』にグッときたポイントを自由きままに語りたいと思います!

先週のレビューはこちら:ついにヘブンが来日! 無意識の差別に感じるのは「いたたまれなさ」|『ばけばけ』第5週

この世はまじで地獄なの? 第6週「ドコ、モ、ジゴク。」を振り返ります

4頭のひつじ
「ラシャメン」って本来は羊のことらしくて…なぜ異人の妾をそう言うようになったか、気になる人はググってみてください。ドラ子はドン引きしました (C)Adobe Stock

いやもう、「きっつ…」と思わず声も出る第6週。

旅館の主人との価値観の相違から、ヘブン先生は一人暮らしを始めることを決めました。そのためには家だけでなく、身の回りのお世話をしてくれる女中さんが必要だということで、相棒の錦織さんがその候補探しに奔走します。で、異人さんの女中ってことは単に家事手伝いというわけではなく。「夜のお世話」もできなきゃだめだよね、という。現代の価値観からすると「何言ってんだこいつら」と呆れるばかりですが、明治時代はこれが常識だったというのだから白目むきます。

まあ、実際のところヘブン先生がそれを望んでいるわけではなく、周囲が「異人の女中っちゃあそういうことでしょ」って決めつけているだけにも見えますが…。今週もばっちり差別意識が炸裂する登場人物のみなさん。ちゃんと本人に条件ヒアリングして??

異人の女中=通称「ラシャメン」になるとは、周囲からそういう目で見られるということ。高い給金と引き換えに、石を投げられて暮らすことになるかもしれない。そういう仕事です。都会ではやりたがる女性も多いようだけれど、地方の松江ではなかなか候補が見つからないみたい。いろいろあって錦織さんはおトキちゃんに声をかけますが、おトキちゃんは当然のように「やりません」と突っぱねます。なんだけどさ…。

まず「いろいろあって」の中身。当初は、遊女のおなみさんが進んでラシャメンに立候補していたのですが、落選。理由はどうやら、彼女が「百姓の娘」であるからなんですね。ヘブン先生は「士族の娘」を望んでいるのです。これが今週の第一「きっつ…」です。

だってさ、貧しさゆえに身を売るしかなかったおなみさんが、初めて自分で決めて、人生を変えるチャンスだったわけですよ。たとえ「ラシャメン」と指をさされる未来だとしても、遊郭から出られるならと勇気を出して決意した。それが「出自」だけで道を断たれるなんて、そんな悲しいことあります…?

そういう、本人にはどうにもできない条件を無邪気に提示するヘブン先生にもちょっとがっかりというか。本当に『ばけばけ』は、主要キャラでも容赦なく嫌な一面を見せてくるので油断なりません。

いや本当にもう勘弁して…どん底オブどん底な展開が続く

そして畳み掛けるように第二、第三の「きっつ…」が。誇り高きお姫様だった雨清水家のおタエさんがなんと物乞いに。このシーン、衝撃的すぎて息を呑みました。おタエさんの息子・三之丞は職探しをしているようですが、武家のプライドが捨てきれず右往左往。蟻がたかるお供えをじっと見つめる姿がもうしんどすぎて(涙)。

いやもうおタエさんも三之丞も、なんでもいいから働いてー!!と言いたくなってしまうけれど、どう足掻いても自分を変えられない人っているんですよね。それくらい時代の変化がすさまじかったのだろうし、「こうすればいいのに」と言えるのは、多様な選択肢がある現代人の感覚でしかないのだと思います。つらい。

そんななかおトキちゃんはまだ「ラシャメンになる/ならない」を選べる立場にいる。これがおなみさん、おタエさん&三之丞と決定的に違うところで。こうなったら健気なおトキちゃんはもう「選ぶ」しかないんだよなあ…ヘブン先生の女中になれば高給が約束され、みんなを救えるかもしれないのだから。

貧困や絶望にもグラデーションがあって、どん底の先に、もっと深くて真っ暗などん底がある。これでもかと現実をつきつけてきた第6週、本当に観ていてつらかったです。まさに「ドコ、モ、ジゴク。」だよ。

それにしても、この物語はすべてヒロインのおトキちゃんの決断で動くのがおもしろいところでもあります。姿を消した父上を連れ戻したのも、お婿さんをもらうのも、愛する人とのお別れも、異人の女中になることも、すべておトキちゃんが決めたこと。その決断に至るまでの出来事と感情の揺れ動きを、丁寧に丁寧に積み重ねる作劇に毎度うなります。願わくば彼女の決意が、幸せな未来につながっていますように(泣)。

次週、「オトキサン、ジョチュウ、OK?」。ヘブン先生、はやくネタバラシしてくださいよ

そんなわけでヘブン先生の女中になることを決めたおトキちゃんですが、当然家族が黙っていません! 貧しいながら宝物のように育ててきた娘がラシャメンになるだなんて、そりゃ許しませんよ。頼むからヘブン先生、「夜のお相手なんてめっそうもないよ!! だいたい僕にはイザベラという女性がいるんだよ」ってネタバラシしておくれ〜! ドラ子は信じているぞ。

番組公式サイト

朝ドラウォッチャー」ライター・朝 ドラ子

NHK「連続テレビ小説」(通称・朝ドラ)をこよなく愛するアラフォー。毎日退勤後に録画をじっくり観るのが日課。会議でのアツい朝ドラコメントが「天才的なウォッチャー」と編集長に認められ、この連載を開始。歴代ナンバーワン朝ドラは『スカーレット』(2019年度後期放送)。

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