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LIFESTYLE

2025.11.11

井ノ原快彦、本上まなみ、木村カエラが絆を感じた瞬間は?『映画 すみっコぐらし 空の王国とふたりのコ』 スぺシャル対談

現在絶賛公開中の『映画 すみっコぐらし 空の王国とふたりのコ』でナレーションを務める井ノ原快彦さん、本上まなみさん、そして映画の主題歌を担当する木村カエラさんにインタビュー。映画への思いや子供の頃のお話をうかがいました。

見出し仲間の大切さ、人に頼ってもいい、そう気付かされる作品

——映画をご覧になっての感想をお聞かせください

井ノ原 あったかい気持ちで色々と自分に置き換えてしまう部分も多々ありました。個人的には今回、すみっコたちのサービスカットが多いな、かわいいなと思う瞬間がいくつもあったので、そういう部分を切り取っても楽しめると思います。あと、やっぱりカエラさんの歌が入ってきてからの画が、本当にグッとくるんです。まだ空と繋がってるんだなってグッときました。物語を楽しみつつ、そこで多分単純に「(まだ空と繋がっていて)良かった」って気持ちで、涙が出てくる人もいるんじゃないかなっていうような最後でしたね。

本上 今回のおうじとおつきのコというふたりのキャラクターがとてもいんしょうに残りました。とくにおうじが自分がなりたい姿になれず葛藤するところに特にグッときました。私自身も仕事を始めたばかりの頃、「こうありたい」という目標みたいなものはあるんだけれど、そこにどうやって近づいていいのかわからなくてもがいたり、悩んだり苦しんだり、いろいろ葛藤してた時期が長くあったので、当時を思い返しながらおうじを応援していました。横にいてくれる人の存在に気づくまで結構時間がかかったんです。

おうじもしんどいときにしんどいとか、助けて欲しいとか、僕ここできないんだよねとか、そういう弱音を吐いたりとかできる存在がいるのはずなのに、ひとりで頑張ってしまう。 でも、「頼っていいんだ」と気づく場面にグッときました。頑張りたいけれど、頑張れないでいるのってしんどいと思うんです。(ご自身の)子どもたちを見てると、それぞれの目標があったり、クリアしたいことなど「こうしなきゃ」というものにとらわれて、窮屈になっていると感じることがあるので、この作品を見て、過多の力を抜いて欲しいなと思っています。どの世代の人にも伝わるメッセージだと思うんです。そして、空の映像がものすごくきれいなので大きいスクリーンでこの映像を観てもらいたいです。

木村 私が思っていたことをお二人が言ってくださったのでもう話すことがないかなと思ってしまいましたが、私も子供がいて、子供が小さい頃一緒に見ていましたし、すみっコがすごく好きでぬいぐるみを欲しがったりしました。なので今回ご一緒できてすごくうれしいです。改めて映画やほかの作品も観たのんですが、苦手なことや 自分にとって足りない部分があったりする中で、仲間がいることで助け合って前に進んでいける。これって大人にとっても、子供にとってもすごく大事なことだと思います。今回の映画がそういったメッセージを伝えてくれる物語になっていると思いました。あとは、お二人が素晴らしいお言葉でお話をしていた通りです。

©2025 日本すみっコぐらし協会映画部

井ノ原 この(楽曲の)歌詞はこの映画の内容からインスピレーションを得たの?

木村 そうです。まだ白黒の絵コンテを見て歌詞を書きました。ナレーションも入っていない状態でしたが、助け合っているところや、そのままでいいんだよって言ってくれるような優しさや大切な人の存在に気づかせてくれることが、すみっコのすごく素敵なところだと思うので。それを曲でも表現できたらと思っていました。

井ノ原·本上 すごく素敵でした。

木村 ありがとうございます!

本上 歌が入って、映画の世界がよりぬくもりのある優しいものになりました。

井ノ原 改めて今、歌詞を読んでみても、そうだったのか!そうだったかもしれない!って思うね。いろいろなことを求めてしまうけど、もうすでにここにある、という気持ちになりました。

木村 そうですね。まさに「ここにある」そういう感覚でした。

——歌詞のどの部分が気に入っていらっしゃいますか?

本上 他者の存在をこんなに温かく感じられるんだ!と。歌詞もそうですし、カエラさんの声ももちろんそう。ものすごく歌の力って大きいと改めて感じました。「君」という言葉が何回も出てきますが「僕の隣には君がいてくれたんだね」という気付きが何度も何度も優しく温かい声で繰り返されて、だんだん自分に染みてくる感じがしたんです。映画完成し、歌が入った状態で観たときにすみっコとカエラさんという最高の出会いに感動しました。

井ノ原 (ナレーションをする)僕たちは曲が入っている状態を完成後に観るので、映画を観る皆さんと同じ感動を味わうんですよね。

——木村さんはモノクロの絵コンテから色が入った作品を観たときにどう思われましたか

木村 こんなにも素敵になるんだって思いました。最初は逆にこんな世界なんだ!と驚きました。

井ノ原 そうだね、最初はね(笑)。

木村 なんて言うんでしょうね。進む方向が矢印で示されていたり、(ラフ書きだから)未完成なすみっコで新鮮でした。まなみさんもおっしゃっていた通り、完成した作品は空の映像が本当にきれいで驚きました。

本上 楽器の音も楽しい感じですごくよかったです!

木村 楽器の音すごくよかったですよね!

井ノ原 そう、すごくよかった。

——楽器の音のこだわりなどあるんでしょうか

木村 あ、もしかして私の曲の話ですか?本編の音の話じゃなくて?(笑)

井ノ原·本上 笑

木村 楽器の音はデモをいくつか集めて、その中にアイリッシュという名前のついたデモテープがあったんです。私の父はイギリス人で、イギリスで有名な伝統楽器·バグパイプの音に近い音が入ってるデモ楽曲を聴きました。イギリスといえば雨が多いところだし、映画のテーマにも雨が入っていることもあり、この曲で歌詞を書いて歌いたいと思ってたところからスタートしました。傘を持っているロンドンの街並みなどいろいろなものが映像として浮かんだので、そこから楽曲制作に入りました。でも、 結局バグパイプってチューニングがすごく合いにくいらしく、レコーディングは無理だったんです。それでバグパイプの音に似ていてちゃんとチューニングができるハーディー·ガーディを使うことになりました。

本上 名前がかわいいですね。

木村 前に進む行進的な雰囲気があり、イギリスの伝統的な音もイメージできる。すごくいろんなことがこの映画に合ってると自分の中で解釈して完成しました。

井ノ原 すごいなんか運命的な巡り合わせでできたんですね。素敵。(この話を)聞けてよかったです。

——「君の傘」というタイトルがすごく素敵だったのですが、タイトルはすぐに決まりましたか

木村 いくつか考えていました。でも、何を考えたかもう忘れちゃいました。すぐ忘れちゃうんですよ、いろんなことを(笑)。「君がいる」「君といる」などいくつかのタイトルの候補がある中で、差し出された傘によって世界が変わっていくということを考えると「君の傘」かなと思いました。

©2025 日本すみっコぐらし協会映画部

——みなさんが周りの方に助けられたり、絆を感じた瞬間はどんなときですか

本上 去年、少し体調を崩してしばらく療養していたので、仕事から離れて家で過ごしていたんですが、家族みんなが手伝ってくれて日常を回してくれたり、仕事先の人たちがすごく気にかけてくださったんです。今までは自分1人で頑張りすぎてたのかもしれないと考えるきっかけになったと思います。16歳ぐらいからこの仕事をやってきて、それこそ(本作の)おうじみたいに「何かにならなきゃいけない」って無駄に自分に力が入っちゃっていたのかもしれません。それで体に不具合が起きたのかなって。そんな経験があった中、昔ご一緒してたけど、疎遠になってしまっていた方から、今年に入って立て続けにご連絡いただいたり、お仕事でまた繋がることが増えたんです。一旦リセットというか、ブレイクタイムがあったことによって、新しいご褒美みたいにいろいろなお話をいただくことが増えてありがたかったですし、これから先の頑張り方を少し変えたいと思っていた中で、この作品の内容がすごく刺さって、周りのみんなと一緒にやっていけばいいんだと改めて気づかせてもらうことができました。

井ノ原 仲間と言えば僕がグループ活動をスタートしたのはちょうど30年前。お互いに誰がどういう仕事をしているのか、という競争の気持ちもあったと思うんです。でも、解散するときだったかな?「仲間についてどう思いますか」と聞かれて、「健康であればいい」とか「幸せであってほしいです」って、冗談じゃなくて、それぞれが幸せでいてくれたらって思ったんです。バラバラになっても、いい人生歩んで欲しかったし、みんなもそれを望んでくれているなと感じたので、まさにすみっコもそうなんですが、「自分が幸せになるには、仲間が幸せじゃないとだし、仲間の幸せを考えるなら、自分が幸せでなければならない」と思うんです。応援してくださる方や周囲の方も「あの時、辛かったんです」と言われるよりも、「めちゃくちゃ幸せでした」って言われた方がみんなが幸せになれるじゃないですか。だから、できるだけ幸せでいようと思いますし、それに気づかせてくれる仲間のありがたさを、距離を置いてみて気づくことが多かったです。近くにいる人たちを日々ちゃんと意識しながら、生きていきたいですし、日々大切さに気づかされています。

——その中で、健康は重要ですよね。

井ノ原 めちゃくちゃ重要です!

木村 すごく重要ですよね

井ノ原 人間ドッグ行ってな!って握手したりします(笑)。みんな元気でやっていってくれたらそれが一番いいなって思ってます。

木村 バンドメンバーとかスタッフ、家族とか近くにいる人みんなに絆を感じますが、この歌詞を書く少し前に、大好きだったおばあちゃんが亡くなったんです。おばあちゃんへの思いが、強くまだ残っていたのでおばあちゃんのことを思いながら、書いた部分もありました。父と母が働いてたので小さい時からおばあちゃんが育ててくれて、孫だからすごく優しくしてくれてたんです。おばあちゃんに傘をさしてもらうみたいに助けられたことがたくさんあったけど、今はもう会えない。でも、自分の隙間の中に差し込む漏れ日のような温かさみたいなものが今もちゃんとあるって感じたんです。悲しい話をしたかったわけではなくて、自分にとって大切な存在をものすごくリアルに感じていた状態だったので作品として出すきっかけをもらえたことがすごくありがたかったですね。近くにいる大切な人の存在、一度受けた優しさって自分の中で思い出みたいに、大切に残っていくんだなっていうのをすごく感じています。(周りの方に助けられた、絆を感じた瞬間という質問の)答えになってますか?

井ノ原 なってるよ!安心して話して。

木村 本当ですか? そういう意味でも私にとってこの曲が本当に宝物なんです。

井ノ原 そうなんだね。この話を聞いて改めてもう1回この曲を聴きたいなってなったなぁ。亡くなったことは悲しいし、寂しいけれど、実はすごく近くに来てくれたことにもなるんじゃないかと思いますよね。

本上 いつもそばにいてくれる感じですよね。

木村 そうなんです!私あんまり人の悩みとか、相談できるタイプではないので溜め込むんでしまうことが多くて。だから、歌詞にしないと(心が)グッとなってしまう、でもすみっコの主題歌のお話を頂いた時、その時の自分とぴったりでありがたくて。物語とぴったりすぎて、私もグッと来ました。

——思い入れもひとしおですね

木村 宣伝頑張りますね!(笑)

——映画でも大冒険がありますが、みなさんにとっての大冒険を教えてください

木村 イノッチさん、たくさんしてそうです(笑)。

井ノ原 そうかなー。でも自然大好きだからなぁ。便利に囲まれてるからスマホを忘れただけでも冒険なんじゃないかなって(笑)。

木村 確かに!ソワソワしますよね

井ノ原 どうしたらいいんだろうとか、誰に連絡すればいいんだろうって。実はそういう時こそなんかワクワクしている自分がいるというか。なんとかしようって思っているかもしれません。初めて免許取ったとか、初めて自転車に乗れるようになったとか日常に冒険が溢れてるんですよね。実は大冒険を求めてるし、すぐ近くにあると思ってはいるんです。と、こんなふうに話しながら具体的な例を今、必死で思い出しています(笑)。

木村 小さな冒険だけど思い出しました!私、グラタンが好きじゃないんですよ。

井ノ原 びっくりした。「私、グラタン好きじゃないですか」って言うのかと(笑)。

木村 笑。好きじゃないのに娘に作って欲しいと言われたことがあって。でも好きじゃないものを作るってちょっとした冒険だと思うんです。「えー!美味しく食べられるの子供だけじゃん! 私どうしたらいいの?」とも思ったのですが、もしかしたら飛び込んでみたら、自分のグラタンが世の中で一番美味しくてすごく好きになるかもしれないと急に思ったんです。作ってみたら、自分で言うのもなんですけどすごく美味しかったんです。

(その場にいる人全員が「おー!」と)

井ノ原 じゃあ、好きになったってこと?好きになった?

木村 また作りたいと思っています。やっぱりどんなことでも飛び込んでみるものですね。

井ノ原 なるほどね!

木村 (井ノ原さんは大冒険を)思い出しました?

井ノ原 思い出してない(笑)。そうなんだー!って普通にいい話だなって聞いてたよ。

木村 繋いでおいたのに(笑)

本上 じゃあ私が先に(笑)。私、大阪に住んでいたんですが、山形に母方の田舎があって祖父母の家に妹を連れて夜行列車で行ったことがあるんです。親は行けず子供二人で夜行列車に乗って、朝6時の到着。「どうしよう、起きれるかな」って不安だけど目覚ましもかけられないし、周りの人はみんな寝てるだろうからてそわそわしていました。妹は小1だし頼れない。でも一緒にいてくれるから、勇気づけられたし、この子のために、私が頑張らなきゃ!と電車に乗りました。車内ではおじさんたちが楽しそうに宴会をしてて、チーカマとかをくれたり、「どこまで行くの?」って話しかけてくれたんです。「山形まで」と話していたら車掌さんが切符きりに来てくれたので、「着く前に起こしてもらえますか」とお願いしたら「大丈夫ですよ」って言ってくれたんです。ホッとしたんですが、あまりの緊張で寝られませんでした。

井ノ原 それでいうと僕は鹿児島での話になるかもしれません。航空会社って子供の1人旅を応援するコースがあるじゃないですか。子供の頃、それで毎年夏には約 1ヶ月ぐらい鹿児島と熊本に行ってたんです。先日、久しぶりに鹿児島に行ったときに、当時遊んでたところに行ってみたら何にも変わってないんです。僕が毎日が冒険だと思ってた場所も、大人になって歩いてみたらこんな近くだったんだ!っていうくらいの距離でした。でも当時は本当にドキドキしながら歩いていて、今日はちょっと先まで行ってみようかなと思って行った、一番遠い距離が4km先だったんです。

—子供の4kmはすごいですね

井ノ原 確かにすごいですよね。 おばあちゃんにどこまで行ったかを話したら「あそこまで行ったなら、行って帰って2里だね」っておばあちゃんに言われて、約4kmが1里だってことをそのとき知りました。――この話くらいしか出てこなかったです(笑)。

『映画 すみっコぐらし 空の王国とふたりのコ』 

©2025 日本すみっコぐらし協会映画部

大ヒット上映中! 
ナレーション:井ノ原快彦 本上まなみ 主題歌:木村カエラ「君の傘」(ELA/Victor Entertainment)
原作:サンエックス 監督:イワタナオミ 脚本:角田貴志(ヨーロッパ企画) 美術監督:日野香諸里
アニメーション制作:ファンワークス 配給:アスミック·エース

【映画すみっコぐらし公式サイト】 https://sumikkogurashi-movie.com/
【映画すみっコぐらし公式 X】 https://x.com/sumikko_movie
【映画すみっコぐらし公式 Instagram】 https://www.instagram.com/sumikko_movie/

本上さん衣装クレジット
衣装 le PHIL(TSI〈le PHIL〉) アクセサリー (ヴァンドームヤマダ〈LAH〉)

撮影/高木亜麗 ヘア&メイク/松本未央(GON./井ノ原さん)、笹浦洋子(本上さん)、フジワラミホコ(LUCK HAIR/木村さん) スタイリスト/前田勇弥(井ノ原さん)、吉村由美子(本上さん)、白山春久(木村さん) 構成/岡野亜紀子

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