――今回のコンサートタイトル「2025 Jang Wooyoung Concert <half half>in Japan」にはどんな意味が込められているのでしょうか?
ダンスも音楽も、どちらもしっかり楽しんでいただきたいという気持ちを込めています。来てくださった方が“見る味”“聴く味”の両方を味わえるようにしたくて、“ハーフ&ハーフ”という意味で『half half』と名づけました。
――公演前に必ず行うルーティンはありますか?
ステージに上がる直前は、歌う歌詞を改めて見返すようにしています。わかっているつもりでも、ファンの皆さんは歌詞を自分の思い出や状況と重ねて聴いてくださるはず。どうすればその意味が“真に近い形”で届くのか、歌い方はこれで良いのか…と考えながらイメージトレーニングをしています。

――ファンの方とのコミュニケーションで大切にしていることは?
実は、SNSはあまり得意ではなくて。ファンの皆さんとのコミュニケーションにおいては、自分はつたないタイプだと思っています。皆さんはきっとマメな更新を望んでいらっしゃるとは思うのですが…。だからこそ、公演や今日のようなインタビューの場で、自分の思いや考えをしっかり伝えることを大切にしています。
――BEST ALBUM『3650.zip』の制作では、当時の思い出がよみがえったりしましたか?
日本でのスタートとなった日本ソロシングル「R.O.S.E」を聴きながら、当時の自分をたくさん思い出しました。今の自分はあの頃と比べてどう音楽に向き合っているのか、足りないものはないか……そんなことを考えるきっかけにもなりました。
――日本ソロデビュー10周年を迎えた今だからこそできた表現はありますか?
今回のアルバムは、僕だけのための作品ではありません。ファンの皆さんと“お互いにお祝いしよう”という意味が大きいんです。

――新曲「Reason」に込めた思いを聞かせてください。
僕が最も伝えたい言葉が歌詞になっています。歌手としてなぜ音楽を続けているのか、その理由を探す、これが僕にとって大事なことでした。たどり着いた答えは「ファンの皆さんと過ごしてきた時間、皆さんが自分の時間を割いて思い出を作ってくれたこと」でした。
――忙しい中で自分を見失わないようにしていることは?
自分の空間を整えること。散らかったら整える。その繰り返しが自分を取り戻すことにつながっています。一度乱れてしまったものを整理整頓した時に、自分に立ち返ることができるというか、最もリラックスできるような気がしているんです。
――自宅は綺麗に保つタイプですか? 忙しいと乱れてしまいますか?
雑誌に出るような完璧な部屋ではありませんし、それだと逆にストレスかもしれません。適度に心地よく過ごせる状態が理想ですね。誰かに見せるためのものではないので、適度な状態、あるべきものがそこにあるという状態が心地よいと思っています。時折、これが本当に必要かどうかを自分に問いながら、不要なものは手放すようにしています。そうすると新しく迎えるものにも意味が生まれると思うんです。
――最近ハマっていることは?
サーフィンです。サーフィンをするには海に行かなければいけませんが、ある程度の時間が必要なので、行けないときはサーフィンの映像を流したりもします。SNSで流れてくる短い動画もよく見ていますし、安らげる時間のひとつです。

WOOYOUNGさんに2択の質問!
――12月発売のBEST ALBUM『3650.zip』の聴き方、よりおすすめなのは
A:イヤホンで細部までじっくり B:大きい音で空間ごと楽しむ
イヤホンですね。
――ライブ前の気持ちの整え方は?
A:一人で静かに集中する B:人と話をしてテンションを上げる
人と話をする
――ライブで一番観てほしい瞬間は?
A:ダンスが冴えるパフォーマンス曲 B:表情で見せるしっとり系バラード
ダンス!
――疲れた時のリセット方は?
A:家でのんびりインドア派 B:外に出て気分転換
家でのんびりします。
――自分を奮い立たせる時に必要なものは?
A:好きな音楽 B:誰かとの会話
うーん、好きな音楽かな。
――気分が乗らない日の立ち直り方は?
A:一人時間でゆっくり整える B:仕事や動くことで逆にスイッチが入る
Bです
――今日一日だけのご褒美時間があるなら?
A:何もしない贅沢な休息 B:前から行きたかったところに出かける
絶対にA!笑

――働く読者へのメッセージをお願いします
インタビューをしていただいて、僕自身とてもありがたかったですし、とても楽しい時間でした。貴重な時間を割いて足を運んでくださり、本当に感謝しています。こうして自分のことやアルバムについてお話しできる時間は、本当に幸せなことだと思っています。自分の好きなことについて話したり、日常のことを誰かと分かち合ったりすることは、一見当たり前に思えるかもしれませんし、場合によっては退屈に感じることもあるかもしれません。でも、思っている以上に大切なことなんだと僕は感じています。
こうした平凡に思えるような会話こそ、今日あったことがまた明日につながっていくきっかけになるかもと思っています。僕自身、歌詞や音楽を作るときに、大きなことや仰々しいものを作ろうとすると上手くいかないことも。そんな中で日常のささやかな出来事を語り合うように、時間を共有することが大切なんだと思えるんです。
皆さんも、ぜひ身近なささやかな会話に耳を傾けてみて欲しいです。そこに、思いがけない気づきや、明日へつながる何かがあるかもしれません。
撮影/天日恵美子 構成/岡野亜紀子



