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LIFESTYLE

2025.03.28

timelesz 原 嘉孝「いちばん年下として参加するのは新鮮な感覚。ちょっとは甘えられそうかな」|インタビュー後編

最新出演舞台『Take Me Out』2025に向けて準備を進める原 嘉孝さん。その姿は、ストイックなまでの舞台愛にあふれています。そしてこの経験を「グループに還元したい」とも。インタビュー後編は、原さんのお仕事論に迫ります。

弱さを隠したり、自分は「強い」と自己暗示をかけたり。それが人間の本質だと思います

前編>では、最新出演舞台『Take Me Out』2025に向けての準備について語ってくれた原さん。改めて、本作への期待を教えてください。

「この作品への出演を聞いたのは、2024年1月ころでした。オリジナルミュージカル『The Agent』の最中に、本作のプロデューサーから「やらせたい役がある」と言われたのを覚えています。作品の内容も役柄も何も聞いたことがなかったけれど、当時一緒に舞台に出ていたテラ(寺西拓人/現在は原さんと同じtimeleszメンバー)が、過去の公演を観たことがあると言っていて。『すごい心に残る作品だよ』と聞かされていました。

メジャーリーグのチームが舞台となる作品で、今回の公演ではレジェンドチームとルーキーチームがそれぞれ違った演出で公演を行います。こういう試みは初めてですが、きっと見応えあるものになるはず。2018年に劇団☆新感線の舞台『メタルマクベス』に出ましたが、あのときはディスク1からディスク3まで違うキャストで、演出も変われば出来上がったものもまったく違うものでした。

その当時は、カンパニーのなかで年下でした。そして今回レジェンドチームのなかでは僕がいちばん年下。ここのところ、ドラマやグループ活動で『年上として』『しっかりしなきゃ』という現場が続いていたので、年下の立場でいられるのは久しぶり。新鮮な感覚です。ちょっとは甘えられそうかな、なんて(笑)」

撮影:西村 淳

舞台『Take Me Out』2025

舞台は2003年のアメリカ。黒人の母と白人の父をもつメジャーリーグのスター選手、ダレン・レミングは、敵チームにいる親友デイビー・バトルの言葉に感化され、ある日突然、ゲイであることを告白。それは、メジャーリーグの歴史を塗り替えるスキャンダルだった。

ダレンのカミングアウトに対し、好意的に受け止める者、怪訝な態度をとる者、嫌悪感をあらわにする者、などチームメイトの反応はさまざま。原さん演じるチーム唯一の日本人選手、タケシ・カワバタは何も語らなかったが…さてその心の内は。

そんなとき、天才的で影のある投手、シェーン・マンギットが現れる。圧倒的な強さを誇る彼の魔球は、暗雲立ち込めるチームに希望の光をもたらしたがーー。

過去2度にわたる公演と異なるのは、2チーム体制にてそれぞれ違った演出を行うという試み。2018 年の再演を支えたオリジナルメンバーに新メンバーを加えた経験豊かな「レジェンドチーム」。そして一般公募 330 人の中からオーディションを勝ち抜いた11 人の新メンバーのみで構成する「ルーキーチーム」の 2 チームを結成。

東京では2025 年 5 月 17 日(土)~6 月 8 日(日) 全 30 公演(レジェンドチーム 20 回、ルーキーチーム 10 回)。名古屋公演は6 月 14 日(土)~15 日(日) 全 3 公演、岡山公演6 月 20 日(金)~21 日(土) 全 3 公演、兵庫公演6 月 27 日(金)~29 日(日) 全 4 公演(いずれもレジェンドチーム/※デイビー・バトル役は、宮下涼太が出演いたします。)。

自分自身を見つめ直す機会になりました

――メジャーリーガーの明るい成功物語かと思いきや、その根っこにある人種やマイノリティの問題について深く考えさせられるのが、この作品。そして登場する11人が、ある人は「弱さ」を、ある人は「強み」をそれぞれの立場で語ります。

「人間の弱さと強さって、表裏一体なところがあると思います。僕自身も、外では弱さを隠そうとしたり、よく見せようとすることもある。そうしながらも、筋トレをしたりして『自分は強い』と自己暗示をかけたり。そういう人間の本質的な部分が描かれているのが、この作品です。

また、カワバタ自身はチームでただひとりの日本人で、差別される側、弱い側の立場であったにもかかわらず、ある瞬間、差別する側の発言をしてしまうこともある。差別をされる側がする側に簡単に変わってしまう怖さは、現代の日本にも通じると感じました。また、自分の正義をわかってほしいばかりに、それを人に押し付けたり、誰かを苦しめてしまうこともあるかもしれない。

みんなそれぞれに、いいところがあれば悪い面もある。正しいと思っていたものがちょっとしたことで悪く見える場面もある。そんなことを感じながら、自分自身を見つめ直す機会になりました」

ときどき遠くを見つめながら、繊細な話題にふさわしい言葉をじっくり選び、組み立て、丁寧に話す原さん。ストーリーを深く理解しようとする姿勢と同時に、原さん自身の繊細な内面を表わしているようです。

本番5分前にすべてをフラットにし、真っ白な頭のまま、舞台に向かいます

公演本番まであと1か月半。すでに台本を深く読み込んでいる原さんですが、ここから先はどんな準備をしていくのでしょうか。

「もっと孤独にならなきゃ、と思っています。カワバタという役は、アメリカに対して嫌悪感を抱いていて、孤独の比重がとても大きい。それをもっと感じなければ、と思っています。とはいっても、いつもの僕は人が大好きでコミュニケーションが大好きだから…。さて、どうしよう。

僕がよくやるのは、舞台について考えれば考えるほど、一度役を忘れ、自分をゼロにする時間をつくること。森の音や滝の音、鳥のさえずりなど、静かな音楽を聴いて、頭を真っ白にする。何も考えないで、宙に浮いている自分を想像してみたりもします。オフの日はもちろん、舞台期間中であれば、本番5分前にすべてをフラットにします。真っ白な頭のまま、舞台に向かうのはとても怖いことだけど、とても好きな時間です。

フィジカル面では、大リーガーの投手役に向けて体重を増やしたいけれど…。timeleszに入ってから、体を絞る方向にもっていっていたので、増えすぎたら衣装が入らなくなるし…」

何をするにも、所属するグループと仲間のことが頭にある様子。舞台経験も、グループに還元したいと考えているようです。

「これまでと違って、これからは舞台での経験をすべてグループに還元できるという喜びも加わりました。そう考えると、個人での仕事が以前よりも楽しく感じられる。この舞台で初めて僕を見た人に、自分がどういう人間で、どんな仕事をやっているか知ってもらう第一歩になったら。そしてそこから、timeleszを知るきっかけになったら。

それに、グループでのキラキラした活動とは対照的に、舞台で深みのある役を演じることのギャップも、醍醐味のひとつです。そのギャップに“落ちて”くれたらいいな、なんて思ってます」

――こうした思いを抱えながら、6月まで全国4都市を巡ったあとは、再びアイドル活動に戻る原さん。と同時に、次の舞台出演に向けた準備も早くも始まります。

「映画やドラマを観たり、劇場に通ったりして、感情の引き出しを増やしておきたい。そうすることで、新しい役や曲を解釈する深さが違ってくるはずだから。舞台に立ち始めたころ、まだお金もないなか、下北沢の小劇場をひとりで観て回って、メモを取ったりしていました。どうしてあの役者はあの動きをしたんだろう、と考えたりもして。“ロジカルに”舞台を観察することは確かに役立ちましたが、それだけではなく、“心を動かすこと”の大切さも、今はよくわかります。

ちなみに最近心を動かされたのは、ドラマ『アンメット』。杉咲 花さんを見ながら、どれだけ突き詰めて深く考えたら、あんなにすごい演技になるんだろう。そのプロ魂に感動しました」

体も頭も心もフルに使って、目の前の仕事とその先の仕事のために準備を重ねる。しばらくはゆっくり休む時間もなさそうですが、「休日はいらない」のだとか。

「1時間でも空けば、ブログを書いたり考え事をしたり、作業にあてます。スケジュールはなるべく埋めておきたいし、やっぱり仕事が好きですから。重たい内容の舞台をやったあと、友達とワイワイすることもあるけど、こういう切り替えこそが、『仕事してる感』があって好きなんです」

大好きな舞台と大好きなメンバーと。そしてときどきオフタイム。それらを行き来しながら自分を磨き続ける原さんは、やっぱり何より「仕事が好き」な人。そんな熱量がほとばしる舞台『Take Me Out』は、5月17日から開幕します。舞台上での活躍はもちろん、その後の原さんの変化まで、見る側の楽しみはしばらく続きそうです。

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舞台『Take Me Out』2025
▶︎オフィシャル HP
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はら・よしたか
1995年9月25日生まれ、神奈川県出身。2012年、『ABC座』で舞台デビュー。『DREAM BOYS JET』(2013年)、『新感線☆RS「メタルマクベス」disc2』(2018年)などに出演。2019年8月、舞台『THE BANK ROBBERY!~ダイヤモンド強奪大作戦~』で舞台初単独主演。以降もserial number『hedge 1-2-3』、タクフェス第9弾『天国』(いずれも2021年)、『罠』(2022年)、serial number 09『スローターハウス』(2023年)、『山田ジャパン「愛称⇆蔑称」』、『ノサカラボ「ゼロ時間へ」』(ともに2024年)で主演。ドラマ『トリリオンゲーム』(2023年)、『劇場版 トリリオンゲーム』(2025年)、映画『#真相をお話しします』(2025年4月25日公開)に出演。新メンバー募集オーディション『timelesz project』に参加し、2025年2月5日付でtimeleszの新メンバーとして加入。グループ初の配信楽曲『Rock this Party』をリリース。5月17日からの舞台『Take Me Out』2025では、レジェンドチームの一員・カワバタを演じる予定。

▶︎公式HP
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撮影/田形千紘 スタイリスト/九(Yolken) ヘア&メイク/丹澤由梨子 構成/南 ゆかり

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