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LIFESTYLE

2025.03.13

【耳恋】加藤和樹さんインタビュー|劇場アニメ『ベルサイユのばら』の声優に挑戦

働く20代・30代の女性に注目してほしい、人気声優の魅力に迫るインタビュー連載『耳恋』。今回のゲストはその高い演技力と色気のある声で、声優としても活躍の場を広げ続けている俳優・アーティストの加藤和樹さんがOggiに初登場! 挑戦と変化を恐れることなく、楽しんでいく──尽きることのないその魅力の源に迫ります。

耳恋♡ 推しの声が聞きたくて Vol.27|加藤和樹さん

変化のきっかけを教えてくれる作品

人の心を射貫く鋭い眼差し、艶やかな色気をまとう低い声。彫刻然とした顔立ちもあってだろうか、舞台の上で異世界を生きる姿と同様に、取材中の姿もどこか謎めいていてひきつけられる——。そんなミュージカル俳優・加藤和樹が声優として挑んだのは、不朽の名作『ベルサイユのばら』。

劇場アニメとして新たに描かれる美しく気高い世界で加藤さんが演じるのは、フランス王妃マリー・アントワネットと道ならぬ恋に落ちるスウェーデンの伯爵・フェルゼン。「筋が一本通った人間」というひとりの男に声で命を吹き込んだ。

加藤和樹さん

激動のフランス革命期を生きる人々の愛と運命の物語。

「この世界を生きている人たちの生き様は胸を打つものがある。たとえば、身分は違えど愛する人をずっとお慕いして守り抜こうとするフェルゼンの覚悟、自分らしい生き方を選んで戦いに身を投じていくオスカルの覚悟—— 今の自分にはこういう覚悟が必要なんだと、変化のきっかけになるようなメッセージが感じられる作品だと思います」

と働くOggi読者に向けて、その魅力を教えてくれた。どこまでも強く、美しい。そんな覚悟とともに、革命の時代を命懸けで駆け抜けたフェルゼンを演じながら、加藤さんはいったいどんなことを感じていたのだろうか。

「フェルゼンが男泣きするシーンがあるんです。愛する人への想いとともに抱える悔しさ、歯痒さ…彼の本音が溢れ出るシーンは、すごくやりがいがありました」

そう話す加藤さんは、過去に同じフランス革命期を描いたミュージカル作品で主演をつとめた経験がある。

加藤和樹さん

その舞台で演じたのは、革命を起こす平民。伯爵であるフェルゼンとは真逆の立場だ。

「今まで貴族とか身分の高い役をあまりやったことがなくて。だけど、フェルゼンはとても魅力的な男性。そんな彼を演じられたことは、ひとりの男として本当にいい経験になりました」

メインキャストたちの歌唱による挿入歌をはじめとした壮大な音楽演出も、本作ならではの大きな魅力。ここでも、ミュージカル俳優として、そしてアーティストとしても長く活躍する加藤さんの実力が光る。

「僕がいちばん好きなのは、メインキャスト4人で歌ったオープニング曲。カルテットとしての声のバランスがすばらしくて、ずっと聴いていたいと思う曲に仕上がりました。

でも、実はアフレコよりも前に歌の収録があったんです。フェルゼンという役がまだ自分の中にない状態ではあったんですけど…曲に入り込んでさえしまえば、そこはあまり難しいことではなかったかなとも思います」

と冷静に振り返る。淡々とそして着実に仕事に向き合う。その現実の姿にも、私たちは心をひかれるのだ。

今までやってきたことが形になってきている

加藤和樹さん

俳優・加藤和樹。その実力は疑いようもないが、舞台上とアフレコスタジオのマイクの前での芝居は異なるのだろうか。

「声優として役に声を吹き込むときは、決められた尺の中でその思いをつくらなければいけない。でも、根本的な芝居は変わりませんね。フェルゼンの男泣きのシーンも『あまり尺を気にせず、まずは思いのままにやってみてほしい』と監督に言っていただきました。

以前は〝マイクの前でしゃべる〟〝声だけで表現する〟という意識が強くて、なかなか思うようにいかなかったんです。だけど、ほかのキャストの方々のアフレコを見ていると、みなさん体を動かしていらっしゃることに気がついて。同じなんだなとわかりました」

とはいえ、声優は「繊細な仕事」だと語る。「声優さんって何種類の息を使い分けているんだろう? と思うほど、息の芝居にパターンがあるんです。声が持つ情報量の多さは、役者としてすごく勉強になりますね」

加藤和樹さん

そうして進化を続ける加藤さんは、現在40歳。30歳前後は「変化の時期」だったと振り返る。「役職が代わったり、後輩や部下ができたり…世間一般的な仕事においても、責任感が必要となってくる年代ですよね。

これまでの自分と同じではダメだといかに気づけるかが、大切になってくると思うんです」

そう語る加藤さんが、変化の必要性に気づかされたのはミュージカルの場だったという。

「自分は全然ダメだなって打ちのめされましたね。〝歌がうまい〟と〝届く歌を歌える〟は違う。どうやったら、こんなふうに歌えるようになるんだろう、と改めて自分の表現を見直して鍛えていくようになりました」

「変化の時期」を経て迎えた40代の今をどう感じているか? と問いかけると、素直な一言が返ってきた――「40代、楽しいですよ」。

「今までやってきたことがちゃんと形になってきている。これまでの努力はムダじゃなかったんだなと感じます。と同時に、今やらなければいけないことがあるとも気づかされます。

40代は40代で基礎をつくっていかないと、もっと若い子たちと体力で渡り合っていけないので。やる役も変わっていきますし、年代に合った自分の育て方ってありますよね」

加藤和樹さん

変わっていく〝今〟が楽しい。そして、新たな挑戦もまた「楽しいこと」だと話す。

「今までできなかったことができるようになるって、やっぱり楽しい。子供のころの逆上がりと同じです(笑)。僕たち役者は、次から次へと新しい人生を歩んでいくことが仕事。自分じゃないだれかの一部を生きるって、やっぱり面白いです。次はどんな役ができるんでしょうね」

と笑みを浮かべる。楽しみながら変化し、これからも新しい自分に出会っていく。

\もっと知りたい!/加藤和樹さんってどんな人?

加藤和樹さん

「アンドレ推しなんです」と推しを告白したり、「あの場面、エモかった…」と目を潤ませたり…。端正な姿とは裏腹なお茶目さも彼の魅力。加藤さんの〝実は…〟な一面をご紹介します!

・実は… めんどくさがりです。

「歌詞の締切とかアンケートの締切とか…いろいろ後回しにしちゃう性格。『時間があるときにやればいいじゃん』って言われるんですけど『時間があるからこそ、ほかのことをしたいんだ』と(笑)。

夏休みの宿題は、最初にちょっとだけやるけど…なタイプでした。人間は追い詰められたときこそすごい力を発揮すると思っています(笑)。」

・実は… クレーンゲームが得意です。

「上京したての若いころ、よく渋谷のゲーセンに通っていました。クレーンゲーム限定のグッズがいろいろあって、それが欲しくて、しょっちゅう行っていましたね」

・実は… 料理好きです。

「生まれ変わったら料理人になりたいです。というか、子供のころは料理人になりたいと思っていて。カフェ飯もラーメンも好きなので、やるなら『なんでも屋』(笑)。

そう、ラーメン好きなんですよ。最後の晩餐で食べるなら、やっぱり二郎。これは譲れないですね。店舗は目黒で!食べるためにはいろいろ我慢もしなきゃいけないんですけど… これだけは絶対にやめられません!」

劇場アニメ『ベルサイユのばら』1月31日(金)より上映中!

劇場アニメ『ベルサイユのばら』

©池田理代子プロダクション/ベルサイユのばら製作委員会

1972年に連載が開始され、舞台化やTVアニメ化もされた池田理代子の名作漫画を〝完全新作〟として劇場アニメ化。舞台は華々しい宮廷文化で栄華を誇っていた18世紀後半のフランス。激動の革命期に翻弄されつつも、懸命に生きる人々の愛と人生を鮮やかに描く。

[加藤さん衣装]ジャケット¥110,000(THE VIRIDIANNE〈ISO〉) 〝CULLNI〟のパンツ¥38,500・〝SHINGO KUZUNO〟のネックレス¥44,000・リング[人差し指]¥44,000(Sian PR) その他/スタイリスト私物

2025年Oggi3月号「耳恋♡ 推しの声が聞きたくて Vol.27」より
撮影/谷口 巧(Pygmy Company) スタイリスト/立山 功 ヘア&メイク/瀬戸口清香 構成/旧井菜月
再構成/Oggi.jp編集部

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