ビジネスの世界では、利益を上げる方法はさまざまです。その中でも「薄利多売」は、価格を抑えて販売量を増やす戦略として知られています。この考え方は、小売業や飲食業などで広く取り入れられていますね。また、「薄利多売」という言葉を名前に持つ居酒屋「薄利多売半兵衛」もあり、そこからこの言葉に興味を持つ人もいるかもしれません。
この記事では、「薄利多売」の意味や使い方を詳しく見ていきましょう。
「薄利多売」とは? 基本的な意味をわかりやすく解説
「薄利多売」は、単に「安く売る」という意味だけではありません。ビジネスの場面でどのように使われるのかを見ていきましょう。

「薄利多売」の読み方と意味
「薄利多売」は「はくりたばい」と読みます。意味を辞書で確認しましょう。
はくり‐たばい【薄利多売】
引用:『デジタル大辞泉』(小学館)
品物一つ当たりの利益を少なくし、たくさん売ることで、全体の利益を多くすること。
「薄利多売」とは、利益を少なくしてでも販売量を増やすことで、全体の収益を確保する考え方を指します。この言葉は、小売業だけでなく、さまざまな業界で使われていますね。
「薄利多売」の代表例
コンビニのプライベートブランド商品や、大手チェーンのファストフードは、「薄利多売」の代表例といえます。価格を抑えながら多く販売することで、安定した収益を生み出しています。
「薄利多売」の対義語とは?
「薄利多売」の明確な対義語といえる言葉はありませんが、「薄利」の対義語は「厚利(こうり)」です。「厚利」の意味は、大きな利益だったり、大きな儲けを指します。

「薄利多売」の使い方と例文
「薄利多売」は、ビジネスシーンだけでなく、日常会話の中でも使われることがあります。実際にどのような状況で使われるのか、例文を通して見ていきましょう。
「この店は薄利多売の戦略をとっているので、価格が抑えられている」
商品の価格を低く設定し、販売数を増やすことで利益を上げる方法を指しています。スーパーやディスカウントストア、ファストファッションブランドなどがこの戦略を採用することが多いでしょう。
「薄利多売のビジネスは、大量に販売できる仕組みが重要だ」
この表現は、商品の流通や販売戦略を考える際に使われます。安定した供給が求められる業界では、大量販売の仕組みを整えることが重要視されるでしょう。

「最近は、薄利多売ではなく高付加価値をつけた販売戦略が注目されている」
単に低価格で大量に売るのではなく、品質やブランド価値を高めることで利益を確保する方法が重視されることを示しています。近年では、このような高付加価値の戦略を取り入れる企業が増えているかもしれません。
最後に
「薄利多売」は、単なる価格設定の考え方ではなく、販売の仕組みや市場戦略とも深く関係しています。この言葉を知ることで、普段何気なく利用している店舗の価格設定や販売方法について、少し違った視点で考えるきっかけになるかもしれませんね。
TOP画像/(c) Adobe Stock