コーヒーはずっと“ブレンド一択”のあなたへ
基本的にコーヒーは好き。カフェでコーヒーを飲むことも、コンビニでコーヒーを買うことも、自分で豆を買ってきて淹れることもある。でも、コーヒーの銘柄を見ても、それがどんな味がするのかほとんど区別がつかない。飲むのは結局「いつものブレンド」一択……そんな人も多いのでは。
でも、コーヒーの味の違いがわかったら、いまよりおいしく淹れられたら…… きっと1杯のコーヒーを飲む時間がもっと楽しくなるはず!
ー-そう語るのは、会社員からいきなりコーヒーの世界チャンピオンになり、今は「コーヒーの伝道師」をつとめる粕谷哲さん。
そこで、粕谷哲さんの著書であり、“コーヒー”という身近なようでいて実はよくわからない存在を、わからない人目線でわかるように解説した「コーヒーのことがなんとなくわかった気になる」コーヒーの入門書『図解 コーヒー一年生』(サンクチュアリ出版)から、コーヒーの選び方や、自宅でおいしく淹れるコツを解説!
全10回にわたって、書籍より一部引用・再編集してお届けします。
前回の記事>>スタバ、コメダ、純喫茶… コーヒーの味を4つに分けるとこうなる!
コーヒーの味を左右する豆選び
まず当たり前ですが、コーヒーの味は「豆選び」で変わります。
1. なに煎りの豆か?
「浅煎り」か「深煎り」かによって、まるで別の飲み物と言ってもいいくらい、味ががらっと変わります。
「浅煎り」寄りならよりさわやか、フルーティー、明るい味わいに。「深煎り」寄りなら、より苦味とボディ感が強く、チョコレートっぽい味わいになります。苦味がダメな人は浅煎りを、酸味がダメな人は深煎りを試してみるといいかも。
2. どこ産の豆か?
ブラジル、エチオピア、グアテマラ……など。産地によって使われる品種や豆の作り方(生産処理)、地域特性(テロワール)に違いがあるので、味の方向が変わります。
3. どの品種の豆か?
苦味と甘味がほどよく、後味がすっきりする「アラビカ種」だけが使われているか、苦味や渋みが強く後味がずっしり残る「ロブスタ種」が混じっているかによっても、味は大きく変わります。またアラビカ種は、ブルボン、ティピカ、カトゥーラなどの品種に分かれ、それぞれ味に個性があります。
4. どこまで情報が細かい豆か?
「産地」だけが書かれているか。「格付け」も書かれているか。「品種」「作り方」「農園」「標高」など、パッケージに記載されている情報が細かくなるほど(名前が長くなるほど)、基本的にコーヒーの品質は高くなっていきます。
それからコーヒーの味は「淹れ方」によって変わります。
1. どうやって抽出したか?
粉の量に対してお湯の量はどれくらいか、抽出にどれくらい時間をかけたか、粗挽きか細挽きか、などによって変わります。
2. どういう道具を使ったか?
ドリッパー、コーヒーメーカー、フレンチプレス、エスプレッソメーカーなど、使う道具によって変わります。
3. 豆を買ってきてからいつ淹れたか?
焙煎後、どれくらい経って淹れたかによって変わります(一般的なコーヒー豆は「賞味期限」しか書かれていませんが、ちゃんと「焙煎日」が書かれているコーヒー豆もあります)。
さらに「熱いか、ぬるいか」「どんな食べ物と合わせたか」「鼻が詰まっていないか」「誰と飲んだか」といった条件でも味は変わるけど、はじめのうちは気にしなくても大丈夫。
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次回は、この「豆選び」と「淹れ方」の組み合わによって、狙った味のコーヒーを淹れるコツについて解説していきます。
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TOP画像/(c)Adobe Stock
『図解 コーヒー一年生』粕谷哲(著) 山田コロ(イラスト)/サンクチュアリ出版
長年、毎日コーヒーを飲んでいる。外ではブラックコーヒー、家でも自分でコーヒーを淹れて飲むくらい。でも飲むのは結局「いつものブレンド」一択。
なぜなら、それ以外になにを選べばいいのか、全然よくわからないから。(…でも、本当はもうちょっとコーヒーに詳しくなりたいかも)
そういう人のためにこの本は生まれました。
どうしたら「コーヒーの違い」を楽しめる人間になれるのか。
下町の人気バリスタが、ゆるいマンガと図解を使って、これでもかというほどわかりやすく解説していきます。
この本を読めば、
★スーパー、コーヒー量販店、コーヒー専門店、どこでも、
パッケージを見て、“なんとなく“コーヒーを選べるようになる。
★ブラジル、グアテマラ、エチオピア……など、
産地を見れば、“なんとなく“味の想像がつくようになる。
★豆のレベルに合わせて、一番かんたんに、
“なんとなく“おいしく淹れる方法がわかる。
ようになることをお約束します。