コーヒーはずっと“ブレンド一択”のあなたへ
基本的にコーヒーは好き。カフェでコーヒーを飲むことも、コンビニでコーヒーを買うことも、自分で豆を買ってきて淹れることもある。でも、コーヒーの銘柄を見ても、それがどんな味がするのかほとんど区別がつかない。飲むのは結局「いつものブレンド」一択……そんな人も多いのでは。
でも、コーヒーの味の違いがわかったら、いまよりおいしく淹れられたら…… きっと1杯のコーヒーを飲む時間がもっと楽しくなるはず!
そこで、“コーヒー”という身近なようでいて実はよくわからない存在を、わからない人目線でわかるように解説した「コーヒーのことがなんとなくわかった気になる」コーヒーの入門書『図解 コーヒー一年生』(サンクチュアリ出版)より、コーヒーの選び方や、自宅でおいしく淹れるコツを解説!
全10回にわたって、書籍より一部引用・再編集してお届けします。
4つの味をイメージする
ふと「コーヒーを飲みたい」と思った。それはなぜでしょうか?
「食後のおなかをすっきりさせたいから」「スイーツの甘さを口の中でいい感じにしたいから」という人もいれば、「ただカフェインで元気になりたいから」「コーヒーの味を楽しみたいから」という人もいるでしょう。
それぞれの目的によって、僕たちを満足させてくれるコーヒーは変わります。僕たちがイメージするコーヒーには次の4つのタイプがあります。
1. 濃厚だけど後味スッキリ系
1つ目は、甘味があって後味すっきりのスタバ・ドトール系です。
苦味も甘味もしっかりあるけど、後味がしつこくない。このタイプのおかげでコーヒーが好きになったという人も多いはず。牛乳で割っても、甘くしてもおいしいし、そのまま飲んでもおいしい。世界中の人たちが平均的に好きであろう味です。
2. どっしり濃厚・コクがある系
2つ目は、味が濃厚でコクがあるコメダ・純喫茶系です。
どっしりとした味の強さが魅力。ナポリタンやカツサンド、バニラアイスのせのパンケーキなどのハイカロリーな食事と一緒に飲むと特においしいコーヒーです。伝統的な「ザ・コーヒー」として根強い人気があります。
3. 焦げ感のある苦味イタリアン系
3つ目は、焦げ感のある苦味イタリアン系です。
エスプレッソで抽出したものをラテにしたり、お湯で割ってアメリカーノにしたりするような味わい。イタリアンコーヒーに多く、飲食店の食後のセットコーヒーによく見られるイメージです。深煎りの安価な豆が使われることが多いですが、ときどきスペシャルティコーヒーが使われることもあります。
4. 透き通った味のフルーティー系
4つ目は、味が透き通った繊細&奥深フルーティー系です。
豆が本来持っている味を生かしたコーヒー。「コーヒーは黒くて苦いもの」というイメージとはかけ離れ、ワインやお出汁のように複雑で繊細な味わいを楽しみます。コーヒー専門店では浅煎りとして売られていることが多いです(僕のお店をはじめ、深煎りを置いているお店もあります)。
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この4つのタイプのうち、どういうコーヒーを飲みたいと思っているか。自分でコーヒーを淹れたいと思ったときに、そのイメージによってやり方が変わってきます。
次回は「豆選び」について解説していきます。
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TOP画像/(c)Adobe Stock
『図解 コーヒー一年生』粕谷哲(著) 山田コロ(イラスト)/サンクチュアリ出版
長年、毎日コーヒーを飲んでいる。外ではブラックコーヒー、家でも自分でコーヒーを淹れて飲むくらい。でも飲むのは結局「いつものブレンド」一択。
なぜなら、それ以外になにを選べばいいのか、全然よくわからないから。(…でも、本当はもうちょっとコーヒーに詳しくなりたいかも)
そういう人のためにこの本は生まれました。
どうしたら「コーヒーの違い」を楽しめる人間になれるのか。
下町の人気バリスタが、ゆるいマンガと図解を使って、これでもかというほどわかりやすく解説していきます。
この本を読めば、
★スーパー、コーヒー量販店、コーヒー専門店、どこでも、
パッケージを見て、“なんとなく“コーヒーを選べるようになる。
★ブラジル、グアテマラ、エチオピア……など、
産地を見れば、“なんとなく“味の想像がつくようになる。
★豆のレベルに合わせて、一番かんたんに、
“なんとなく“おいしく淹れる方法がわかる。
ようになることをお約束します。