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後輩との適切な距離感は? 近くても遠くてもダメ
職場や仕事上の後輩との距離感は、近すぎても遠すぎても失敗します。
一方で、理想とする距離感には個人差があることから「この距離が正解」といった明確な基準はありません。
属している業界や社風、場面によっても適切な距離感が異なるからこそ、難しいと感じる人が多いのではないでしょうか。
後輩との距離感を誤ると起こること3選
後輩との距離感を誤ってしまうと、予想もしなかった関係へと進んでしまう場合が少なくありません。どんなことが起こりがちかと言うと…。
♦︎指導をしても言うことを聞かなくなる
後輩との距離感を誤ると、後輩の心理状況の変化によって、先輩からの指導が効果的に行えなくなることがあります。
例えば、あまりに親密になりすぎると後輩が指導を友達感覚で聞き、真剣に受け止めなくなることがあります。反対に距離を置きすぎると冷たい印象を与えてしまい、後輩が先輩の意見を聞き入れることを心理的に拒むことも…。
♦︎軽んじたり怖がったりするようになる
後輩に対して不適切な距離感をとってしまうと、後輩が先輩を軽んじたり逆に恐れたりするようになります。あまりにフレンドリーになりすぎれば、後輩が先輩に対する権威を感じなくなり敬意を払わなくなることがある一方で、逆に距離を置きすぎると、後輩が先輩を威圧的に感じコミュニケーションを避けるようになる場合も。
バランスの取れた距離感が崩れると、健全な人間関係を築くにあたって壁が生じやすいでしょう。
♦︎仕事とプライベートの境目が曖昧になる
後輩との距離感が近すぎる場合には、仕事とプライベートの境目が曖昧になって余計な問題が発生しがちです。
仕事上の関係と個人的な関係が混同してしまえば、職場でのプロフェッショナリズムが損なわれていきます。
例えば、プライベートな関係が原因で双方の仕事への評価に影響が出たり、職場での公平性が保たれなくなったりする要素にも。
明確な境界を持つことは、職場でのお互いの役割や責任を明確にするうえでも必要なのです。
後輩との適切な距離感の見極め方3選
職場での無用なトラブルを避けるためにも、後輩との適切な距離感を見極めていきましょう。
♦︎他の同期たちと足並みを揃える
後輩との適切な距離感を見極めるためには、他の同期たちと足並みを揃えることも大切です。
他の先輩たちがどのように後輩と接しているかを観察し、それらを参考にすることで自分自身の接し方を調整できます。職場の文化や雰囲気に合わせたコミュニケーションのスタイルを身につけると、後輩との関係もスムーズに進みやすいでしょう。
♦︎本人が理想とする距離感をさりげなく探る
後輩がどのような距離感を理想としているかを、さりげなく探るのも有益です。
日常の会話や行動から後輩が求める接し方やコミュニケーションの頻度を察知できると、お互いにとって心地のいい距離感が見つかりやすいでしょう。
例えば、後輩が業務に直結する話題以外を露骨に避ける場合には、仕事に集中できる関係を望んでいる可能性が低くありません。一方、自分の私生活を開示したがる後輩には、少しフレンドリーな距離感が適しているかもしれません。
♦︎単刀直入にヒアリングする
適切な距離感を見極めるにあたって、ヒントが少ないと感じるようであれば、直接後輩に尋ねてしまうのも効果的です。
単刀直入に「どのような距離感で接してほしいか」「どの程度のサポートが必要か」を本人に聞けば、率直な希望を把握できます。このアプローチは後輩に対する尊重と配慮を示す姿勢にもなり、信頼関係の構築にも役立つでしょう。
ただしヒアリングを行う際は、後輩がリラックスして答えられるような環境を整えましょう。
後輩とトラブルを避ける基本の接し方3選
後輩との距離感によってトラブルが生じるのを避けるために、守っておきたい基本もあります。
♦︎プライベートの込み入った話はしない
職場での人間関係を円滑に保つためには、プライベートでの込み入った話はできるだけ控えるのが基本です。
後輩との関係においては、プライベートな話題に踏み込むと境界が曖昧になりトラブルの原因にも発展しがちです。
できるだけ仕事上のやり取りに集中し、結婚生活や恋愛、お金や親族の話題などのプライベートな問題や個人的な情報には触れないように意識するほど、プロフェッショナルな関係を維持しやすくなるでしょう。
♦︎敬語を崩さない
後輩と接する際には、常に敬語を使って丁寧な言葉遣いを心がけることで、適切な距離感を維持しやすくなります。
敬語を崩さない姿勢は、職場の秩序を保ち、相手に対する敬意を示すことにもつながります。
後輩がまだ職場の雰囲気に慣れていない場合や初対面に近い場合には、タメ語よりも敬語を使うことで安心感を与えやすくなるメリットもあるでしょう。
♦︎悪口や噂話を避ける
職場でのトラブルを避けるためには、悪口や噂話を避けるのが基本中の基本です。後輩との会話においても例外ではなく、他人の悪口や噂話を意識的に避けることで健全なコミュニケーションを保ちやすくなります。
悪口や噂話は、職場の雰囲気を悪化させるだけでなく信頼関係を損なう原因にもなりがち。後輩が先輩への信頼を抱きながら安心して仕事に取り組めるよう、ポジティブな話題や建設的な意見交換を心がけましょう。
後輩との距離感を近づけすぎないよう注意を
後輩との距離感に迷ってしまったときには、ひとまず「近づけすぎないように」心掛けると失敗が少なくなるでしょう。
一度縮めてしまった距離感を再び広げるのは難しい場合も多いので、相手との適切な距離感が掴めるまでの間は、できるだけ近づけすぎずにプロフェッショナルとしての姿勢をキープできればベターです。
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