ふだん、自分が口にするものをどんなふうに選んでいますか?
そう聞かれると、「なんとなく」とか「コスパのいいもの」とか「健康にいいもの」「おいしければいい」など、さまざまな意見があるかと思います。
自分や家族に直接関係することなのに、毎日当たり前のように食べているものがそもそもどうやってつくられて店頭に並んでいるのか、意外と知らないもの。
そこで、書籍『食の選び方大全』(サンクチュアリ出版)より、食にまつわるさまざまな知識・疑問から、選び方のポイントまで解説!
※書籍より一部引用・再編集してお届けします(全10回の2回目/1回目はこちら)
おいしい塩は、身体にいい!?
前回の記事で、塩の選び方の大切さについて解説しましたが、今回は具体的な塩の選び方について紹介。
塩の種類は大きく3つ
では、どんな塩を選んでいけばいいのでしょうか?
塩は、大きく次の3種類に分けることができます。
1. 精製塩
2. 再生加工塩
3. 天然塩
1.の精製塩とは、原塩(海水を乾燥させた結晶)から不純物を除いてきれいに精製してつくられた塩。食塩(塩化ナトリウム)含有量が99%以上のものをいいます。
また、海水を化学的に電気分解して、塩化ナトリウムを99%以上に精製した塩のことも精製塩といいます。
このような方法だと簡単に大量生産ができるため、非常に安価。そのためレストランや加工食品でも広く使われています。
「雑味がなく、さっぱりとした味で料理に使いやすい」という意見もある一方で、精製塩にはミネラルがほとんど含まれていないのです。
続いて、2.の「再生加工塩」。再生加工塩とは、輸入した塩や精製塩に「にがり」などを人工的に加えて、ミネラル分を調整したものです。
原材料にはカルシウムやマグネシウム(にがり)、海水が添加されています。
精製塩と比べればミネラルが含まれていて、身体にいいような気がします。ですが、海水をそのまま塩にしたわけではないので、ミネラルバランスが崩れている場合があるというのが注意点です。
最後に、3.の「天然塩」。明確な定義はありませんが、昔ながらの塩田でつくられる天日塩や、山でとれる岩塩のことを指します。
化学的な処理をしていないので、食塩含有量(塩化ナトリウム純度)が99%以下なのが特徴です。
用途や価格などの事情もあるので一概には言えませんが、私が個人的におすすめしたいのは、この天然塩。
理由は、天然塩には大事なミネラル分がきちんと含まれているからです。
というのも、人間にとってベストなミネラルバランスは、「海水と同じ」だと言われています。
海水には約85種類のミネラルが含まれているのですが、天然塩には最大70種類以上のミネラルが含まれているんですね。
味としても、ただ塩辛いだけではなく、まろみや甘みがあり、おいしく感じます。
精製塩や再生加工塩と比べると、天然塩は「食べても喉が渇かない」と言う方も多く、ミネラルバランスがいいという証拠なのでしょう。
* * *
塩の選び方についてもっと詳しく知りたい方は、書籍にてチェックしてみてくださいね。
TOP画像/(c)Adobe Stock
食の選び方大全(サンクチュアリ出版/著者:あるとむ)
あなたの体は、選んだ食べ物でできている。調味料・野菜・果物・肉・魚・加工食品… あらゆる食品の選び方を、この1冊で完全網羅!
健康的な食事をつくるのは大切ですが、それ以前に、どういう食品や調味料を選ぶかは、意外と盲点。みなさんは普段、自分が口にするものをどうやって選んでいますか?
安くてコスパのよいもの?
「国産」や「オーガニック」と書かれたもの?
なんとなく健康によさそうなもの?
そもそも、私たちは毎日あたりまえのように食べているものが、どうやってつくられて店頭に並ぶのか、意外と知らないのではないでしょうか。
たとえば、
・醤油やお味噌はどんなふうにつくられているのか?
伝統的な製法と、一般的な市販品との違いって?
・「有機野菜」や「オーガニック」という言葉は、
漠然といいイメージがあるけど、どういうものなのか?
農薬や肥料とは、いったいなんなのか?
・よく聞く「添加物」とはどんなもので、どうやって付き合えばいいのか?
こうしたことは、自分や家族に直接関係することにもかかわらず、スーパーやコンビニで買いものしているだけでは、なかなかわかりません。
この本では、そんな食にまつわるさまざまな知識・疑問から、選び方のポイントまで、1冊でわかりやすくまとめています。
さらに、選び方を3段階で紹介。無理なく、自分のライフスタイルや状況に合わせて、実践することができます。