ふだん、自分が口にするものをどんなふうに選んでいますか?
そう聞かれると、「なんとなく」とか「コスパのいいもの」とか「健康にいいもの」「おいしければいい」など、さまざまな意見があるかと思います。
自分や家族に直接関係することなのに、毎日当たり前のように食べているものがそもそもどうやってつくられて店頭に並んでいるのか、意外と知らないもの。
そこで、書籍『食の選び方大全』(サンクチュアリ出版)より、食にまつわるさまざまな知識・疑問から、選び方のポイントまで解説!
※書籍より一部引用・再編集してお届けします(全10回の1回目)
人が塩を食べる理由
最初に紹介するのがお塩について。
ふだん何気なく使っている塩ですが、塩は料理に使うだけではなく、味噌や醤油などの調味料、加工品などに欠かせません。
スーパーに行って注意深く見てみると、塩にもいろいろな種類があるのがわかります。
たとえば中華料理屋さんなどによく置いてある「食卓塩」、かの有名な「伯方の塩」、さらには、そうした塩と比べると高級感のただよう「藻塩」や、スパイスミルの中に入った「岩塩」なども売られていますね。
お手頃価格の塩もあれば、驚くほど高い塩もある。いったい、その差はどこにあるのでしょう?
それが、まずここで知っていただきたいこと。地味なのですが、絶対に欠かすことのできない大切な存在。それが塩なのです。
では、そもそもどうして人は塩を食べるのでしょう? なぜ、塩味を「おいしい」と感じるのでしょうか?
それは、塩には人体に必要不可欠な栄養素が含まれているから。
その栄養素の名前は、ミネラル。カルシウムや鉄、マグネシウムなど人体を構成する元素のことで、これらを総称してミネラルと呼んでいます。
ミネラルが不足すると、私たちは代謝が悪くなり、血液も汚れてしまいます。すると、身体がむくんで太ったり、病気になりやすくなったりなど、いろいろと都合の悪いことが起きやすくなるんですね。
だからといって、とにかくとればいいというものでもなく、バランスが何より重要。足りなかったり、とりすぎたり、適切なバランスが崩れると不調の原因になってしまうのです。
たとえば、江戸時代には「塩抜きの刑」と呼ばれる刑罰がありました。囚人に塩の入っていない食事を食べさせて衰弱させるというもので、きつい拷問でした。
裏を返せば、塩はそれほど健康維持に重要だということ。毒にも薬にもなるからこそ、「どんな塩を選ぶか」が大事なんですね。
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次回は、具体的な塩の選び方について解説していきます!
TOP画像/(c)Adobe Stock
食の選び方大全(サンクチュアリ出版/著者:あるとむ)
あなたの体は、選んだ食べ物でできている。調味料・野菜・果物・肉・魚・加工食品… あらゆる食品の選び方を、この1冊で完全網羅!
健康的な食事をつくるのは大切ですが、それ以前に、どういう食品や調味料を選ぶかは、意外と盲点。みなさんは普段、自分が口にするものをどうやって選んでいますか?
安くてコスパのよいもの?
「国産」や「オーガニック」と書かれたもの?
なんとなく健康によさそうなもの?
そもそも、私たちは毎日あたりまえのように食べているものが、どうやってつくられて店頭に並ぶのか、意外と知らないのではないでしょうか。
たとえば、
・醤油やお味噌はどんなふうにつくられているのか?
伝統的な製法と、一般的な市販品との違いって?
・「有機野菜」や「オーガニック」という言葉は、
漠然といいイメージがあるけど、どういうものなのか?
農薬や肥料とは、いったいなんなのか?
・よく聞く「添加物」とはどんなもので、どうやって付き合えばいいのか?
こうしたことは、自分や家族に直接関係することにもかかわらず、スーパーやコンビニで買いものしているだけでは、なかなかわかりません。
この本では、そんな食にまつわるさまざまな知識・疑問から、選び方のポイントまで、1冊でわかりやすくまとめています。
さらに、選び方を3段階で紹介。無理なく、自分のライフスタイルや状況に合わせて、実践することができます。