「自分を大切にする」ルーティンの始め方
〝ルーティン〟を実践すると、どのようないいことがあるの? ルーティンを定着させるコツをプロに教えていただきました!
教えてくださったのは…
株式会社 朝6時
代表取締役 池田千恵さん
いけだ・ちえ/早起きトレーナー・国家資格キャリアコンサルタント。実体験に基づいて〝朝活〟を提唱。最新著書は『ME TIME 自分を後回しにしない「私時間」のつくり方』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。
インスタグラム:@ikedachie
〝ルーティン〟だと決めることで先送りしていたことを実践できる
働き盛りのOggi世代。業務量がどんどん増えたり、リモートワークで仕事とプライベートの境目があいまいになって休んだ気がしなかったりして、自分のことが後回しになっていませんか?
「趣味まで手が回らない」「将来についてゆっくり考えたいのに時間がない」という人も少なくないと思います。
でも、そのような〝緊急ではないけれど重要なこと〟をないがしろにしていると、疲れ果ててしまいますし、時間にも頭の中にも〝余白〟がなくなって考えが凝り固まってしまいます。
朝や夜の〝ルーティン〟は、そのように先送りにしてきたことを「やる!」と決める、言わば〝意識づけ〟。
睡眠時間を削ったり時短術に励むのではなく、限られた時間の中で大切なことはなんなのか、自分で選んで日々実践し、生活に定着させることです。
推し活でもリラックスでも、内容はなんでもいいですし、5~10分といった短い時間でもOK。その時間を先に確保しても、仕事や家庭の用事はなんとか回っていくものです。
私はこれまで、早起きをして自分の時間を持つ、〝朝活〟を広める活動をしてきましたが、それは、朝は外部からの連絡や予定に左右されにくく、集中しやすい時間だったから。
でも、早起きが苦手な人もいますし、ライフスタイルによっては難しいでしょう。だから、ルーティンは朝夜どちらでも構いません。
とはいえ忙しい生活の中で、「毎日○時に絶対コレをしなきゃ」と〝Have to〟の気持ちでガチガチに決め込んでしまうとつらいですから、サボりながらでいい!
自分が「好き」「やりたい」と感じること=〝Want〟を優先して、まずはルーティンを決めてみましょう。
いきなり毎日は無理かもしれないけれど、意識が変わることで、週1回なら実践できるようになるかもしれません。
「自分のことを大切にしている」と手ごたえが感じられて、生活の満足度が確実に上がっていきますよ!
1:どうやって時間を捻出したらいい?
- 理想→現状の順でスケジュールを書いてみる
- 朝、行動する前に「3行日記」を書く
時間や場所も自由に、最高な過ごし方を先に書くと、現状の改善ポイントが見えやすい。逆の順だと『せいぜいこんなもの』とあきらめてしまいがちです。
また心理学では、『特定のことを意識しているとその情報が無意識に集まってくる』ことが知られています。朝イチで『今夜はカフェで読書した』と短い過去形の日記を書いておくと、半日先の自分の行動を無意識的に変える作用が。
2:続けるコツは?
- 「松・竹・梅」の3パターン用意しておく
- 「三日坊主」も繰り返せば定着する
- 周囲に宣言する
カフェで1時間半読書するのが理想=松なら、カフェでの滞在が30分=竹、カフェに行けなくても本を開く=梅、などゆるやかな選択肢をつくっておいて。忙しくても『梅』ならできる気がしませんか?
また、習慣化には10日~2週間程度かかります。サボっても再トライすればOK。友達とのグループLINEやSNSでルーティンを公開するのも有効。私はそのおかげで500回の腹筋を1000日続けられました!
3:ダラダラしてしまうときは…
- 「これも必要な時間!」と前向きにとらえ直す
- タイマーで時間を区切る
SNSやスマホゲームをなんとなく続けてしまい、気づくと何時間も経っていた…などというときは罪悪感を抱いてしまいます。でも『ダラダラする!』と決めて時間を区切れば、前向きなリフレッシュの機会に。スッキリしますよ。
ちなみに池田さんが最近ハマっているルーティンは…
▶︎「朝キャン」と「よかったファイブ」
「キャンドルは夜じゃなくてもいい! 『朝キャンドル』の炎をぼんやり眺めて、朝にぴったりなミントの香りをかぐと、すがすがしい気分で一日がスタート。『よかったファイブ』は、夜にベッドの中で〝今日あったよいこと〟を5つ数える習慣。心穏やかに眠りにつけます」
2024年Oggi4月号「できる人から始めてる!『すきま時間ルーティン』」より
構成/佐々木 恵・酒井亜希子(スタッフ・オン)
再構成/Oggi.jp編集部