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2023.10.19

育児休暇は「育休」ではない? 知っておきたい育休について紹介

育休と言うと、育児休暇や育児休業をイメージしますが、この2つには明確な違いがあります。各々の特徴を知り、上手く活用しながら妊娠や出産、育児をしていきたいですね。本記事で妊娠や出産に関連する休暇制度を紹介します。

育児休暇は、育児休業とは別!

妊娠や出産のことを考えると、気にかかるのが育児休暇ですよね。赤ちゃんが産まれると、生活は大きく変わるもの。仕事をしながら子育てできるのだろうかと不安に感じる人も多いでしょう。そこで知っておきたいのが、妊娠や出産に関連する制度です。

制度はさまざまなものがありますが、今回は「休み」に関連するものをピックアップして紹介します。まずは、よく知られている「育児休暇」や「育児休業」について見ていきましょう。

育児休暇は、企業が定める制度のこと

育児休暇とは、勤務先である企業が社員のために設けている制度です。制度の有無、名称、内容については、その企業独自で決めることができるため、すべての企業にあるわけではありません。なお、国は企業に向け、育児休暇を制度化するよう努力を求めています。

育児休業は、国が定めた制度のこと

1歳に満たない子供を養育する従業員は、男女を問わず、希望する期間、子供の養育のために休業することができると国が定めているのが、育児休業制度です。

育児休業の取得は、1人の子供に対して、原則2回。分割しての取得が可能です。正社員だけでなく、契約期間に定めのある労働者であっても取得できますが、その場合は次の条件を満たさなければなりません。

・子供が1歳6か月(2歳に達する日まで取得する場合は2歳)に達する日までに労働契約が満了し、更新されないことが明らかでないこと

なお、育児休業は国が定めている制度であるため、一定の条件を満たす会社員であれば、誰でも取得することができます。

「育休」は、育児休業を指すのが一般的

出産後、育児のために休業することを「育休(いくきゅう)」と呼びますが、上述したように、育児のための休業には2種類あります。「育休」は、国が定める育児休業を指すのが一般的だと覚えておくといいですね。

赤ちゃんをあやす手
(c)Adobe Stock

育休は延長が可能

子供が1歳になっても保育所が見つからないなど、一定の要件を満たす場合は、育休の延長をすることができます。延長は、1歳6か月に達するまでとされますが、その時点でもまだ保育所が見つからないなど要件を満たす場合は、最長2歳までの再延長も可能です。

妊娠・出産に関連する休暇(休業)制度と期間を紹介

ここからは妊娠や出産に関連する休暇(休業)制度について見ていきましょう。それぞれの制度について、取得期間などを紹介します。

産前休業

出産予定日の6週間前から取得が可能。双子以上の場合は、14週間とされています。産前休業については、本人の請求により与えられるので、取得を考えている人は事前に申し出るようにしてください。

なお、出産した当日は、産前休業に含まれます。また、実際の出産日が予定日と異なっても問題ありません。予定日よりも出産がずれた場合、それは産前期間とみなされます。

産後休業

出産日翌日からの8週間は、休業しなければなりません。これは労働基準法第65条に定められていること。従業員が勤務を望んだとしても、会社側はそれを禁じることになります。違反すると、何かしらの罰則が与えられるということを、従業員側も把握しておきたいですね。

ただし、産後6週間を過ぎた女性が請求し、なおかつ医師が就業しても問題ないと認めた場合のみ、就業が許されます。

なお、妊娠4か月以上で流産や死産などが生じた場合も、産後休業の対象になります。

産後パパ育休(出生時育児休業)制度

出生後8週間のうち4週間まで、2回に分けて休業することができる制度ですが、対象となるのは、出産した女性のパートナーである男性。養子を養育しているなどの場合は、女性ももちろん対象となります。

産後パパ育休制度の取得は、次に該当する人です。

・子の出生日又は出産予定日のいずれか遅い方から起算して、8週間を経過する日の翌日から6か月を経過する日までに労働契約が満了し、更新されないことが明らかでないこと

赤ちゃんを囲む家族
(c)Adobe Stock

パパ・ママ育休プラス

パパとママともに育児休業を取得する場合に、子供が1歳2か月になるまでであれば、パパとママそれぞれ1年間まで育児休業を取得できるという制度。ただし、1年間という期間には、出産日や産後休業期間、産後パパ育休制度取得期間を含みます。

子の看護休暇

育休には入りませんが、子供が小学校に入学するまでに子の看護休暇を取得することができます。これは有給休暇とは別に取得できるので、覚えておきましょう。

・子供が1人の場合は1年につき5日まで、子供が2人以上は10日まで取得可能
・1日単位もしくは時間単位で取得できる
・子供が病気やケガをした場合、子供を予防接種もしくは健康診断に連れて行く場合などに取得ができる

ただし、子の看護休暇が有給になるかどうかは、企業ごとの判断に委ねられています。

妊娠・出産などで不利益な取扱いを受けたら?

妊娠や出産などで勤務先から「不利益な取扱い」を受けてしまうというケースがあります。「不利益な取扱い」とは何か、その場合どのように対処すればいいかについて紹介します。大切なことですので、把握しておいてくださいね。

不利益な取扱いとは

「不利益な取扱い」とは、妊娠や出産を理由に解雇や納得のできない異動などが生じることを言います。具体的には次のようなことを指します。

・勤務先から解雇された、もしくは退職を強要された
・契約の更新がされなかった
・正社員ではなく契約社員やパートになるよう強要された
・減給された
・納得の行かない配置転換や、ありえないような異動を命じられたなど

妊娠や出産、育休や産前産後休業の申出や取得などを理由に、上記のような取扱いを受けた場合は、法違反とみなされます。また、育休の利用を咎められる、仕事を取り上げられる、妊娠したことを非難されるなどは、ハラスメント行為と判断されるケースもあります。

該当したら、都道府県労働局に相談を

不利益な取扱いやハラスメント行為を受けた場合は、「紛争解決援助制度」を受けることができます。これはトラブルを早期解決するための援助制度ですので、気になることがある場合は、相談するといいですね。詳細は、都道府県労働局が受け付けていますので、問い合わせてみてください。

出典:育児・介護休業法のあらまし|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
働きながらお母さんになるあなたへ|厚生労働省  都道府県労働局

芽生える若葉
(c)Adobe Stock

最後に

育児休暇と育児休業は似ていますが、実は異なる制度です。出産後の休暇制度には「育休」がありますが、これは国による育児休業を指すのが一般的。混同しないようにしてください。妊娠や出産、育児に関連する制度にはさまざまなものがあります。気になる人はぜひ調べてみてくださいね。

TOP画像/(c) Adobe Stock

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